警察職員二十六万人、それぞれに持ち場がある。刑事など一握り。大半は光の当たらない縁の下の仕事。神の手は持っていない。それでも誇りは持っている。一人ひとりが日々矜持をもって職務を果たさねば、こんなにも巨大な組織が回っていくはずがない。D県警は最大の危機に瀕する。警察小説の真髄が、人生の本質が、ここにある。
Posted by ブクログ 2022年12月24日
佐藤優が日本の警察組織について知る上で良いと薦めていたのをどこかで目にし、本書を手に取った。
ストーリーはさておき、よくドラマとかで目にするキャリア組と叩き上げとの関係や、ニュースで目にする事件情報の小出しのアプローチの背景にあるものが記載されているので興味深い。とどのつまり、警察といえどもお役所体...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年04月15日
D県警の広報官になった三上。実は1ヶ月ほど前に、高校生の娘あゆみと喧嘩の末、娘が行方不明になっていた。家庭の悩みとは裏腹に、警察庁から警視の視察が行われる。その目的は、昭和64年1月に起こった未解決事件、通称「ロクヨン」の総括と見られ…。
いやー、しんどい。ただでさえ娘が行方不明な中、本部長と記者...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年04月21日
横山秀夫のD県警シリーズ。
シリーズと言っても、みな独立した話なので、
本作から始めても問題ありません。
ただ、シリーズ最初の話『陰の季節』を
本書の後にでも読み返してみると、二渡と尾坂部元刑事部長の過去などもわかって面白いと思います。
文庫本上下巻を一気読みしました。
読み応えがありました。
...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年04月05日
相変わらず読ませるね横山秀夫。クライマーズ・ハイの人だよね。組織人として生きる苦しさ、ヤダヤダ、昭和だわ。会社イコール人生、家族を顧みず働き、家族関係がうまく行かないデフォルメ。まーでも社会がそういう雰囲気だったんだろな。私の父も有給なんて使ってなかったって言うし。みな頑張ってたんやな。でも、その仕...続きを読む
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