【感想・ネタバレ】64(ロクヨン)(上)のレビュー

あらすじ

警察職員二十六万人、それぞれに持ち場がある。刑事など一握り。大半は光の当たらない縁の下の仕事。神の手は持っていない。それでも誇りは持っている。一人ひとりが日々矜持をもって職務を果たさねば、こんなにも巨大な組織が回っていくはずがない。D県警は最大の危機に瀕する。警察小説の真髄が、人生の本質が、ここにある。

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正邪と利害の間の煩悶を描く

警察組織の人間模様をエモく描いたミステリ。👮日本の勤め人たちは、仕事や職場において正邪と利害の狭間で日々煩悶している。そんな勤め人たちの苦しい胸の内を抉りつつも、明日出勤する活力が湧き上がる入魂作だ。👮また、なぜ美女は得をするばかりとは言えないのか、なぜ社会問題の協議にあたって当事者参画が叫ばれるのかなど、処世において脳裏に揺蕩う疑問に関し、簡明直截に解答を示す。優れたハウツー本でもあるのだ。👮

#タメになる

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2025年12月26日

Posted by ブクログ

表現力に感動。聞きなれない言葉がまた新鮮。幸田メモが気になって仕方がなかったが、なかなか前に進まず、早急に下巻を読むことに。

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2025年12月07日

Posted by ブクログ

64とは、たった7日間の昭和64年に発生した「翔子ちゃん誘拐殺人事件」を指す刑事部内での符丁だった。

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2025年02月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

一人娘が失踪中であるD県警広報官の三上のもとに、ある事件の被害者遺族を警察庁長官が訪問するという話が舞い込む。その事件は14年前に発生した幼女誘拐殺人事件で、未だ未解決となっている通称「ロクヨン」であった。遺族のもとに段取りをつけに行ったところ拒絶されたことに疑問を持った三上は、ロクヨンについて書かれた極秘の「幸田メモ」というものが鍵を握っていると考え、調査を開始する。やっとの思いで幸田メモの正体に辿り着いた三上は、それが日本の警察組織自体を揺るがしかねない、隠蔽事件の告発であることを知るーーー。

淡々とした文章の中にも三上の心情がうまく織り交ぜられ、警察組織内の緊張感や重厚感が伝わってきた。幸田メモについて明らかになったので、ここから三上がどうしていくのか、ロクヨンの真相は明らかになるのか、そして娘の失踪とはどう絡んでいくのか、後編を楽しみにしたい。

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2026年03月21日

Posted by ブクログ

情報詰まり過ぎな上、登場人物も多くてついていけず文字を読んでるだけな部分もあった。心折れかけた。
だが中盤以降、自宅班に接近し始めた辺りからもうページを捲る手が止まらない。
人物相関図をメモして理解した上で読むともっと面白いと思うが、どんな結末が待っているか気になるので下巻を早いとこ読むとしよう。

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2026年02月19日

Posted by ブクログ

面白い
過去の事件、行方の分からない娘、ギクシャクする妻との関係…
どこを切り取っても、暗いトーンと重い人間関係。
重厚過ぎて肩が凝ります。
さて、下巻はハッピーエンドになるのだろうか。

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2026年02月01日

Posted by ブクログ

昭和と平成のちょうど間という時代背景がバチっと合いました。被害者、刑事、犯人、三者三様の時代の移り変わりを見事に表現しています。
平成から令和に移り変わった今この時に著書を読むのはすごく良かったです。
ただ全体的に暗いです。登場人物の心情も暗いし、内容も暗い。読んでいてハッピーな気持ちになることは全くありません。そもそもハッピーな気持ちにさせる小説ではないのですが…

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2026年01月09日

Posted by ブクログ

幸田メモの中身がわかる件はドキドキしたけど、それ以上に精神的に三上が追い詰められてて読んでて胃が痛くなる思いだった
もし自分が三上の立場だったらと思うとキツすぎる、、、

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2025年11月23日

Posted by ブクログ

読んでいて緊張感のある、いい作品。
64の謎を追いながらも、警察組織の内容でもある。
D県警シリーズを順に読み進めてきたので、警察組織については初読の人よりは理解が進んでいるかも。なのでさらに面白さが上積みされているかもしれません。二渡さんはこの作品で初めましてではないてますし、警務部と刑事部の関係とか。

64について、長官視察について、県警内の対立について、マスコミについて、それぞれの家族について、その他にもいっぱい種まきがなされた上巻。
下巻が楽しみでしょうがないです。

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2025年09月15日

Posted by ブクログ

BOOKOFFで再読のつもりで買ってきたけど…

もしかして読んでなかったかも⁇⁇
なんか面白すぎて新鮮に読めてるんだけど…
読んでないなんてあるんだろうか(꒪⌓︎꒪)

映画もドラマも観てるから
ピエール瀧やら佐藤浩市やら萩原聖人やら
A(エース)の仲村トオルも混ざって頭の中で
ぐるぐる踊りまくりです笑

やっぱ読んでなかったのかなぁ…
嬉しい気持ちで下巻にいきます!!


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2025年06月24日

Posted by ブクログ

警察と記者の関係性に焦点が当てられた前半。元記者という作者の経歴に裏打ちされたやり取りのリアリティと切迫感にヒリヒリする。
少なくない登場人物が各々しっかり存在感のあるキャラクターとして描かれているのは流石。

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2025年05月05日

Posted by ブクログ

大好きな横山秀夫先生の作品。
毎度読書するたびに驚く。
圧倒的な質量に。
これだけの内容を書く為に
どれだけの取材等をしたのか
脱帽する。
このテーマを取り上げるのが、
横山先生しか出来ないのではと
感心もする。

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2025年03月07日

Posted by ブクログ

壮絶なドラマでした。
警察内部の紛争や記者クラブとの軋轢に対峙する描写は凄かったです。
主人公が、記者に対して真摯に向き合う姿に感動しました。

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2025年01月29日

Posted by ブクログ

県警の広報官のお話

警察小説の中で主人公が刑事ではなく、さらに広報官というのは結構珍しい
ただ、その立場だからこそ見えるものもある

詳細な感想は下巻の方でまとめて

以下、上巻の公式のあらすじ
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D県警の三上義信は46歳にして20年ぶり2度目の広報室への人事異動をくらった。1度目のときは捨て鉢な態度で職務につき広報マン失格。1年で刑事に戻れたものの、人事異動へ怯えが精勤を支え、結果、刑事として確かな実績を作ってきた。だがしかし――。職能を見限られた気はしたものの、前のような愚はおかさず、警務部長の意向に沿うだけではない、広報室に改革に乗り出し、記者との歪な関係も解消されてきていた。そんな矢先、ひとり娘のあゆみが失踪した。全国への捜索手配を警務部の赤間に願い出た三上は、上司に服従するほかなくなったのだった。 変節をした三上が、記者クラブと加害者のやっかいな匿名問題で対立する中、警察庁長官による、時効まであと1年と少しの「64(ロクヨン)」視察が1週間後に決定した。64とは、たった7日間の昭和64年に発生した「翔子ちゃん誘拐殺人事件」を指す刑事部内での符丁だった。遺族の雨宮に長官慰問の件を知らせに行くとけんもほろろに断られる。なぜここまで雨宮と拗れたのか。雨宮を懐柔するための情報を得ようと、当時の捜査員など64関係者にあたるうち、刑事部と警務部の間に鉄のカーテンが引かれていることを知る。それには元捜査員が口を滑らした「幸田メモ」が関わっているらしい。警務部で「陰のエース」の名を恣にする三上の同期・二渡真治も幸田メモに関して動いていた。幸田メモの真相をつきとめ、警察庁長官の視察の新の目的をさぐるために動く三上の前に二渡が現れる。二渡は名将の誉れ高く、8年前に退官した尾坂部の家に入っていった。
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2025年01月23日

Posted by ブクログ

ドラマや映画で華型である刑事部、警務部ではなく、広報官三上が主役に抜擢されたことや様々な話題で問題になっている記者クラブ(既得権益)との対立構造が組み込まれていることに興味をそそられた。
幸田メモの内容が明かされずに、一枚岩とはいえない警察内部には様々な立場があることをじっくりと理解できた。
同時に、内部にある出世争いや派閥争いの厳しさも感じられた。悪意だけで事件の隠蔽が行われていないことにリアルさを感じた。

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2025年01月24日

Posted by ブクログ

タイトルと映画化された事は知っていて手に取った1冊。

事件の真相、個人と組織の間で揺れ動く葛藤、その他諸々様々な内容が詰め込まれていて点と点を自分の中に取り込むのに時間がかかった。

しかし、徐々に点と点を把握し始め、物語が真相に近づくにつれ加速度的に面白くなってきた。

下巻も楽しみである。

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2024年11月04日

Posted by ブクログ

昭和64年に起きた未解決の少女誘拐殺人事件、通称ロクヨン。D県警広報官の三上は、ロクヨンの視察に訪れる警察庁長官のために、被害者の父親に会いに行くが拒絶される。拒絶を不審に思った三上は、事件当日の現場で何が起きていたのか調べ始めるが、当時の関係者は何かを隠している・・・
といったあらすじ。


数年単位で積読本と化していた本。やっと読めました。
まだ上しか読んでいないのですが、ロクヨンの真相、記者クラブとの対立、娘の失踪と気になる出来事が同時進行で進んでいき、ページを捲る手が止まらず、あっという間に読み終えてしまいました。

どの警察関係の小説を読んでも、内部で歪みあっていて、同じ警察なんだから仲良くすればいいのにといつも思います。
でも、よく考えると自分の会社でも、内部で対立したり、歪み合うことは往々にしてあって、ある程度大きな組織だと、必然的にそういう関係になってしまうのだろうなと納得しました。

この勢いのまま、ロクヨン(下)に突入したいと思います。

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2024年10月19日

Posted by ブクログ

記者クラブと対立する三上広報官。そんな中14年前の誘拐事件(ロクヨン)へ警察庁長官の視察が決定する。警務部と刑事部の対立と被害者家族の拒否により追い込まれていく三上の心情が直に伝わってくる。怒涛の展開に下巻も期待。

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2024年10月13日

Posted by ブクログ

組織の中で、利害関係の狭間に追いやられた主人公の三上が、自分の中で優先すべきものが何なのかに気づいてそれを実行していく様に感動した。上司と部下の関係性や成長の描き方も素晴らしい。
警察組織内の論理、利害関係の描写が生々しくてリアリティがあった。
三上の娘については、消化不良の感が否めない。

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2024年08月26日

Posted by ブクログ

過去の誘拐殺人事件と県警内部そして家族が絡み合い物語は進行する。登場人物の誰もが負のオーラを発し、気が滅入りそうになる。娘の失踪と幸田メモがなかなか明かされず、ドロドロの職場抗争の展開に。やる事なす事うまくいかない中、泥水をすすって這い上がる主人公。最後に少し光が差して後編に続く。途中別の本を読んで、気を取り直して読み終えた。でも横山秀夫の話には惹かれるものがある。大好き度❤️

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2024年08月20日

Posted by ブクログ

記録用。
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そう言い張る以外に、夫婦は自分たちの娘が生きていることを具体的に表現する術がない。電話があった。二カ月生きていた。だから三カ月経った今も生きている。それが思いのすべてだ。
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2023年09月16日

Posted by ブクログ

(上下巻)

647頁の大作だったが、重いので持ち歩けず、雑用の合間に読んでいると進み方が遅くなってしまった。予想通りの面白さに一気読みがいいとわかっていたがやっと読みきってほっとした。
 前半は細かい職布を見るような書き方で、激動する内容だが警察内部の話が多くそれでも興味深かった。少し時間はかかったが、所々感動的なシーンがあってホロリとするので、外で読むのは少し照れるかなと思った。


三上はもと刑事だったが、今はD署の広報室を任されている。異動時期に刑事が続けられるよう実績を残してきたが、やはり広報に移された。しかし4人の部下は広報と言う仕事にプライドを持ってあたっていた。かれも広報マンのトップの自覚と誇りが芽生える。

娘が行方不明になり二度、死体検分に妻とともに出かけ、そのたびに娘ではなかったことを安堵したが次第に妻は家に籠るようになっていた。

14年前の「祥子ちゃん誘拐事件」の犯人が逮捕されず時効が一年後に迫っていた。突然、一週後に長官の視察があるという。祥子ちゃんの父親宅を尋ね、侘びとともに焼香したいという。三上はその連絡のために被害の雨宮芳男に了解を得てくることを託される。
三上は誘拐捜査で初動班にいたこともあり、未解決のままに父親に会うのは忸怩たる思いがあった。雨宮は一度はかたくなに断ったが、二度目の訪問で三上の情にほだされたのか承知した。
一方、記者室では刑事部の発表に反発して、広報は板ばさみ状態だった。

調べるうちに、祥子ちゃん誘拐の捜査の陰に不審な「幸田メモ」があることがわかる。
犯人の声を録音していた「日吉」と「幸田」が祥子ちゃんが殺害され、身代金をまんまと取られてしまった、捜査がこれからと言うときに退職し、日吉はその後14年間引籠っている。幸田は行方がわからない、なぜなのか。
刑事部の暗部が徐々に見えてくる。だが関係者は秘して黙し、三上には何も語らない。

刑事部に関する押し問答はやがて広報に向かって爆発する。

一方刑務部の二渡の行動が気にかかりだす。彼は新しい庁舎建設の件で動いていると言うが、人事権の裏方の実力者と言われる二渡の不審な行動が目に付く。

外では妊婦が老人を轢いて死亡させた。加害者の氏名は妊婦である上に重要人物の娘だった。刑事部は匿名で記者クラブに知らせろと言う。三上は記者たちの不満の騒動に巻き込まれる。

誘拐事件の匿名発表、事件の経緯などは協定が結ばれ、無言のうちに守られてきた。人道的な面からも記者たちは認めてきた、しかし、今回はおかしいではないか、と言う。三上は苦渋の末、尊敬する上司に問いかける。なぜ匿名なのか。

彼の広報魂が見える、感動的な場面に繋がる一つの山場である。

長官視察を明日に控え、また14年前をなぞるような誘拐事件が起きる。長官視察は取りやめられた。
これは様々な目的でおきた狂言ではないのか。
誘拐された少女はC子でもいい、ではなぜ両親の名まで秘匿するのか。
兄とも慕い尊敬する松岡に聞く。彼はいつもの独り言を言う。父親の名前住所。三上はあの協定が破られるのを恐れ、この情報だけでも流せることを喜んだ。しかし記者団は納得しなかった。

「俺がいえるのかここまでだ」
「しかしそれでは」
「ご再考願います、C子の名前なしでは協定は結べません。」「協定が流れてしまえば、何百人もの記者カメラマンが暴走します。捜査の妨げにもなります」
「言えん」「人間言えることと言えないことがある」

妙な言い方だった。様々に三上は考える。「便乗」誘拐事件の捜査で視察を中止に追い込む。視察は未解決の事件を種に地元警察の星、刑事部長職をキャリアに戻す案があると聞いている。

「本庁に刑事部長を奪われる。私も忸怩たる思いがあります。しかし、本件がもし狂言に乗じたものであるなら、事情はどうであれ、まさしく外道捜査」
「外道に正道を説けるのは外道、そういう言葉もある」
「ならば」
「くどい」「後はお前らの仕事だ、広報室の矜持とやらを総動員してブン屋を仕切ってみろ」

三上は犯人からの電話を聞き、松岡の温情で捜査車両に同乗する。

犯人はいるのか。14年前の誘拐事件をなぞるなら動機は何なのか。

長い長い感じがするが一週間の攻防。刑事部対刑務部。そして君臨する本庁。板ばさみの広報室室長、三上と広報室の団結。
記者会見の矢面に立たされた新米エリートの挫折と自立。

事件は緊迫した中で幕を閉じ、松岡の言葉も理解する。
三上は変わらない日常に帰る。
娘は自分にあった世界を見つけているかもしれない。娘からの電話を待っていた妻も、もと警察官として事件の解決に狩り出されて、渦中に身を置いたことで自分を取り戻す。


力作で、読み応えがあった。
創作の舞台であっても、登場人物たちの動きに同化して、盛り上がる部分では同じように気分が高揚した。

さすがに多くの人々が認めた傑作だった。

二渡は短編集「陰の季節」の最初の話で登場していた。彼の不審な動きはちょっとしたスパイスで、それは学生時代どうしても勝てなかった三上への報復でもあるのかと思えるところが、うまく出来ている

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2026年03月07日

Posted by ブクログ

警察組織の中の
情報官にスポットを当てたミステリー。

刑事VS警務・・・
一般人には外勤か?内勤か?
程度の認識しか無かったが・・

次から次へと裏切られ
罵られ・・・誰も信じられないって
そりゃ~なるわ。
少々話がくどいので4点。
しかし、内容的にはGOOD

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2024年08月26日

Posted by ブクログ

後半、数十ページから圧巻の展開になる。そこまでダラダラ主人公周辺や64事件が語られる。更なる怒涛の展開を下巻に期待して★4つ

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2025年11月09日

Posted by ブクログ

刑事ものの本は初めて。登場人物や部署などに付いていくまでが少し時間がかりました。途中からはどんどん話に引き込まれた感じ。下巻が楽しみ!

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2025年10月08日

Posted by ブクログ

上下巻の感想です。
推理小説としてのストーリーはとても良くできてると思いましたが、やや中弛み感がありました。
あと、私には難しい言葉や表現が多く、ちょっと読みづらさもありました。

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2025年08月11日

Posted by ブクログ

3.9

圧倒的な筆力で警察組織の内情をリアルに描く。

刑事部、警務部、記者たちのパワーゲームの間に挟まれ悪戦苦闘する広報官の三上。

さらにD県警全体を揺るがす謎が絡んでくる。

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2025年03月17日

Posted by ブクログ

なかなか警察内部の事情を理解するのに時間がかかりました…
警察内部でも争いがあるんですねー
一枚岩とはいかないことが残念。

この先、誘拐事件は解決するのか、あゆみはどうなったのか、下巻で謎が解けていくのか楽しみです。

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2025年01月18日

Posted by ブクログ

◾️サマリー
・昭和64年に起きた少女誘拐殺人事件
・父親は犯人の声の記憶を頼りに犯人を見つけ出す
・警察広報、報道、誘拐、刑事部…様々な要素が絡む

◾️感想
少女誘拐殺人事件にターゲットを絞り、その話を主軸にして展開して行くのだが、警察広報と刑事部との対立、警察広報と報道記者クラブとのいざこざ、広報官三上の娘の失踪など様々な話題が詰め込みすぎで、上下巻の大作なのに大半は波がなく中弛みをしてしまう。
下巻の最後、ロクヨンを模倣する事件が起きる。
勧善懲悪が好きな私としては、もっと犯人を追い詰めて欲しかった。
一方で映画の佐藤浩一さんは良かったなー。本よりも映像が心に響く作品だった。

◾️心に残る部分
下巻p.64
娘のいない時間がどれだけ長いか。
一分一秒がどれだけ長いか。
帰ってきてほしいんだ。顔が見たいんだ。
一分でも一秒でも早く、この手に!
この手に…抱きしめたいんだ。
そんなこともわからないのか。
そんなこともわからずに刑事をやっているのか!

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2024年12月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

マスコミにそもそも存在意義があるのだろうか。
瓦版しかないような時代なら兎も角、
インターネットがあり誰もが発信者になれる世の中で、
自分たちの立場を勘違いしたまま世界を動かしているつもりでいる。
本当に邪魔な存在でしかないとつくづく思う。

凝り固まった組織というのが問題という点では警察も大差ない
情報を知らず話さないのが正しいなら、広報官など不要だろうに。

”羞恥なく感情を剥き出しにできる若さ”という表現が秀逸。
実名報道のジャッジは警察に権限はないが自分たちにはある
という謎の理論。
実際こんな低レベルな話で喧々諤々しているのか。

匿名だと突っぱねろ、しかしそれに抗議されるのは避けろ
なんて無理難題も良いところだ。
名前を言うか、抗議は受け入れるかはしろよと思うし
組織の”上の人間”のこういう
俺の思い通りになるのが当たり前という我儘でしかない言動が苛苛する。

三上が実際どんな見た目なのかはわからないが、
美女と野獣と揶揄されるような見た目で
母親が綺麗なのに父親に似てしまったら
正直娘としては絶望だし、病んでも仕方ないと思う。
整形くらいさせてやっても良いのでは。
あまり大掛かりなのは金銭的にも厳しいが、
お年玉で受けられるような範囲なら別に良かろうに
娘の悩みの原因を作ったと言っても過言ではない父親に
拳骨で殴り飛ばされたらそれは出ていきたくもなる。

しかしこの娘のことは勿論最後の方の会話からも
どうもルッキズムというか
美那子が美人だから嫌い、
美人なのに醜男と結婚したから好感度アップ、
美人と結婚した三上は好感度ダウン
という感覚が全体的に気持ちが悪い。

いたずら電話は娘ではなさそうだが
はたしてどうなるか。

『煮詰まる』や『確信犯』の言葉が文脈上
誤用の方で用いられているようで気になった。
校正も入っているだろうから、敢えてなのだろうか。

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2024年11月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

警察の広報室の説明や現状・トラブルにページを割いてるので、新聞の難しい社会面を永遠読んでいるようで頭がこんがらがってくる笑。登場人物もとにかく多い。

広報室の在り方の理想と現実がかけ離れている事、マスコミに情報を与えて利用する(情報の隠蔽・匿名発表)、法律の不備など社会的な問題が語られている。でも、ストーリーの本筋は14年前の未解決事件翔子ちゃん事件。上下巻に及ぶ長編になってしまうのは本筋以外のボリューム感があり過ぎるからかなと…。

この作品も映画やドラマで観て、広報室の苦労はさらっとで2時間後に真相が分かるくらいでちょうどいいのかも。

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2024年09月25日

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