【感想・ネタバレ】64(ロクヨン)(上)のレビュー

あらすじ

警察職員二十六万人、それぞれに持ち場がある。刑事など一握り。大半は光の当たらない縁の下の仕事。神の手は持っていない。それでも誇りは持っている。一人ひとりが日々矜持をもって職務を果たさねば、こんなにも巨大な組織が回っていくはずがない。D県警は最大の危機に瀕する。警察小説の真髄が、人生の本質が、ここにある。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

マスコミにそもそも存在意義があるのだろうか。
瓦版しかないような時代なら兎も角、
インターネットがあり誰もが発信者になれる世の中で、
自分たちの立場を勘違いしたまま世界を動かしているつもりでいる。
本当に邪魔な存在でしかないとつくづく思う。

凝り固まった組織というのが問題という点では警察も大差ない
情報を知らず話さないのが正しいなら、広報官など不要だろうに。

”羞恥なく感情を剥き出しにできる若さ”という表現が秀逸。
実名報道のジャッジは警察に権限はないが自分たちにはある
という謎の理論。
実際こんな低レベルな話で喧々諤々しているのか。

匿名だと突っぱねろ、しかしそれに抗議されるのは避けろ
なんて無理難題も良いところだ。
名前を言うか、抗議は受け入れるかはしろよと思うし
組織の”上の人間”のこういう
俺の思い通りになるのが当たり前という我儘でしかない言動が苛苛する。

三上が実際どんな見た目なのかはわからないが、
美女と野獣と揶揄されるような見た目で
母親が綺麗なのに父親に似てしまったら
正直娘としては絶望だし、病んでも仕方ないと思う。
整形くらいさせてやっても良いのでは。
あまり大掛かりなのは金銭的にも厳しいが、
お年玉で受けられるような範囲なら別に良かろうに
娘の悩みの原因を作ったと言っても過言ではない父親に
拳骨で殴り飛ばされたらそれは出ていきたくもなる。

しかしこの娘のことは勿論最後の方の会話からも
どうもルッキズムというか
美那子が美人だから嫌い、
美人なのに醜男と結婚したから好感度アップ、
美人と結婚した三上は好感度ダウン
という感覚が全体的に気持ちが悪い。

いたずら電話は娘ではなさそうだが
はたしてどうなるか。

『煮詰まる』や『確信犯』の言葉が文脈上
誤用の方で用いられているようで気になった。
校正も入っているだろうから、敢えてなのだろうか。

0
2024年11月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

警察の広報室の説明や現状・トラブルにページを割いてるので、新聞の難しい社会面を永遠読んでいるようで頭がこんがらがってくる笑。登場人物もとにかく多い。

広報室の在り方の理想と現実がかけ離れている事、マスコミに情報を与えて利用する(情報の隠蔽・匿名発表)、法律の不備など社会的な問題が語られている。でも、ストーリーの本筋は14年前の未解決事件翔子ちゃん事件。上下巻に及ぶ長編になってしまうのは本筋以外のボリューム感があり過ぎるからかなと…。

この作品も映画やドラマで観て、広報室の苦労はさらっとで2時間後に真相が分かるくらいでちょうどいいのかも。

0
2024年09月25日

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