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Posted by ブクログ
引き込まれた。節子の少女時代、母親との関係、幸田・澤木それぞれへの思い、愛したくて愛されたくて、思いが溢れて読んでて苦しくなる。でもこの歌のように凛とした硝子の葦のようだ。
佐野親娘、梢との関わりかたが、時を過ごすうちに人間味が増して描かれ少しほっとしてしまった。
帯広のベーカリーの場面は「絶叫」と重なった。
読書途中で、WOWOWのドラマを観てしまったが為に、キャストがドラマのイメージで読んでしまったのが残念。ドラマはドラマで原作を損なわず、また良かったと思うが。
それにしても、桜木紫乃さん、読むほどにどんどん好きになってしまう作家だ。(好き嫌い両極端かも)
Posted by ブクログ
道東・釧路で『ホテルローヤル』を営む幸田喜一郎が交通事故で意識不明の重体となった。年の離れた夫を看病する妻・節子の平穏な日常にも亀裂が入り、闇が溢れ出すーー。彼女が愛人関係にある澤木とともに、家出した夫の一人娘を探し始めると、次々と謎に直面する。短歌仲間の家庭に潜む秘密、その娘の誘拐事件、長らく夫の愛人だった母の失踪……。驚愕の結末を迎える傑作ミステリー。(解説・池上冬樹)
いや〜面白かったです(*´∇`*)
節子が火災で死んだところから始まるんですけどね
男と女のドロっとした話も、桜木さんが書くとどこか渇いた文章で淡々としていて
それがすごく良い♪
中盤からミステリー感が増し増しでラストまで目が離せない展開。
「削ぎ落とす快感に目覚めた小説です」
桜木さんが仰ってますが本当にそれ!
感情移入せずに俯瞰的に読むわたしには大変心地良い作品です╰(*´︶`*)╯
女は強かで怖い笑
そして何故か憎めない男たち
気に入らない解説もたくさんありますが
池上冬樹氏の解説も良かった!!
Posted by ブクログ
生まれてから一度も、欲したことなどなかった母。母への怨恨。最後、生家へ行き自分のアルバムを探す節子。その心理の中には、この母娘にしかわかりえない親子の情が見えた気がした。
お金目的、母への復讐か親子ほど年の離れた母の元愛人との結婚。幸田をお父さんと呼ぶ節子の姿に、徐々に愛情が見え、よけいにやるせなかった。節子が求めていたのは父親の愛でもあったのか。
どうして澤木ではいけなかったのか。全力で節子をサポートしているのに繋がらない澤木の祈り。身体は繋がっても、なにひとつ繋がり合えないことを確信する行為、という表現が悲しい。
幸田が瀕死状態になった所から引き込まれ、読まさせられる勢いを感じた。クールで行動的、人の洞察力に優れ、文才に長ける節子。節子が最大限に魅力的に描かれていた。ラスト、未来が見えない終わり方がよけい余韻が残り良かった。
心情描写によく砂が表されていた。
窓の外で湿原の風にそよぐ葦の穂。
「洞ろさらさら砂流れたり」体を流れる砂の音は、その本人にしか聴くことができない。
非道な暗いストーリーなのに、美しいと感じさせる桜木紫乃さんの筆力を感じた作品だった。
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