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祖母が遺した古い家に女が四人、私たちは共同生活を始めた。糸を染め、機を織り、庭に生い茂る草が食卓にのる。静かな、けれどたしかな実感に満ちて重ねられてゆく日々。やさしく硬質な結界。だれかが孕む葛藤も、どこかでつながっている四人の思いも、すべてはこの結界と共にある。心を持つ不思議な人形「りかさん」を真ん中にして――。生命の連なりを支える絆を、深く心に伝える物語。
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Posted by ブクログ
古民家で自然と共にのんびりと暮らしている女性たちの物語りかと思いきや、りかさんにまつわる過去や彼女たちの内に秘めた激しい思いが淡々と描かれていて、心にぐっと刺さりました。 能面にまつわる過去のつながりがイマイチ理解しきれなかったのですが、伏線がちゃんと回収されていたのでだいたい分かりました。
素晴らしい梨木さんの世界。 「りかさん」という本の続編だと、読み終わってから知りました。 祖母の遺した家に住む蓉子とアメリカから日本の鍼灸の勉強をし蓉子とランゲージエクスチェンジをしているマーガレット、機織りをする紀久、テキスタイルの図案を研究している与希子の4人の女性の共同生活。 草木染め、...続きを読む機織り、紬、能面、人形と日本の伝統文化とクルド人の背景も交えながら生きることの意義を教えてくれる。 これも大切にしたい一冊になりました。 手元に置いていて何度も読み返したい一冊です。
何冊か彼女の長編小説を読んでいるが、いつもその重層的な構造に、もしくはその絡まり合う要素にいつも目眩がする。考えてみれば、初めて読んだ「ピスタチオ」からしてそうだったのだが、その後の「沼地のある森を抜けて」など、複数の作品に共通している。そして、あえて共通項を探せば、女性、手仕事、自然、時代というこ...続きを読むとになるのだろうか。 そして、最後にカタルシスを伴うような圧倒的な事象が起こることも共通か。 などと分析されることを望んではいないのだろうが・・・
『りかさん』の主人公「ようこ」が大人になり、「蓉子」として描かれていた。小さい頃から好きだった染物を続けていたり、人を慈しみ包み込むような暖かさが、「ようこ」だと分かる要素だった。 『りかさん』はようことりかさんの物語で、最後にマーガレットの娘と三人の共同生活が描かれていましたが、読んだ時点ではな...続きを読むんで共同生活なんて送ってるんだろう、なんでこんなややこしい関係なんだろうと思っていたことがやっと繋がりました。 『からくりからくさ』ではたくさんの植物の名前が出てきて、スマホを片手に調べながらじゃないとなかなか情景が浮かばなくて大変でした。 「色は移ろうものよ。花の色は移りにけりな、いたずらに、ってらいうじゃない。変わっていくことが色の本質であり、本質とは色である」 この与希子の言葉は花と染色の関係だけではなくて、人間関係や人の心情も表してるんじゃないかなぁとも思いました。四人の共同生活の中でそれぞれに抱える問題があって、でもそれが関わりあうことによってまた違う色が出てくるような…。 この本は情報量が多かったけど、その分考えることも多くて、特に龍神と蛇の関係は私が大学時代に研究したことにも通ずるところがあったので面白かったです。 能の講義も受けていたので能面に関しての話もすごく興味深かった。 作家さんってすごいなぁと思ってしまう。 知識もたくさんあるし、それを物語に取り入れてより内容の濃いものにできるからすごい。 何回読んでも飽きなさそうだし、読むたびに新しい気づきがでてきそう。
若い女性4人の古民家共同生活の中で発覚する意外な繋がりのお話 以下、公式のあらすじ --------------------- 祖母が遺した古い家に女が四人、私たちは共同生活を始めた。糸を染め、機を織り、庭に生い茂る草が食卓にのる。静かな、けれどたしかな実感に満ちて重ねられてゆく日々。やさしく硬質...続きを読むな結界。だれかが孕む葛藤も、どこかでつながっている四人の思いも、すべてはこの結界と共にある。心を持つ不思議な人形「りかさん」を真ん中にして――。生命の連なりを支える絆を、深く心に伝える物語。 --------------------- 以前読んだ時は誰が誰の先祖だって?と色々と混乱しながら読んだけど 今回は若干は頭の中で整理しつつも十分には把握しきれてない やはり読書ノートをつけるべきだったか…… おばあちゃんの家で同居する4人 主人公の蓉子、鍼灸の勉強のために日本に来ているマーガレット、機織りの歴史を調べている内山紀久、織物の図案に興味がある佐伯与希子 たまたま同居を始めたのに、人形の「りかさん」をきっかけにした過去の繋がりが発覚し…… 染物の不思議 植物を煮出して染めるという単純な作業なのに 元の植物からは想像できないような色になったり、同じ素材を使っているのに同じように染まらなかったり これだからあてにならないのか、たまらないのか このやりとりは前に読んだときの記憶が今回も残ってた 思った通りにならなくとも、それを面白がれるかという事なのでしょうね りかさんの存在がかなり思わせぶりではあるんだけど あの結末で本当によかったのかな? 以前読んだときは、「りかさん」を先に読んでいたので、りかさんはいつまた話し始めるのだろう?と思いながら読んでいたのだけどね この作品の後に、蓉子さんが子供の頃のりかさんとの出会いを描いた「りかさん」があって、それにはこの物語の後日談になる「ミケルの庭」も収録されている どっちを先に読む方がいいのでしょうね? いっそ、りかさんの収録作をバラして時系列が一番いいのかもしれない あと、トルコのクルド人のエピソードも入っている 梨木香歩さんとトルコと言えば「村田エフェンディ滞土録」を思い浮かべてしまう トルコ、何か繋がりがあったりするんですかね?
精神世界と物理世界が絡み合う表現に編み物を使うというのがいい。美しい世界。一つ気になることは、妊娠は嫌だ。その話題は読みたくない。気持ち悪いのだ。
唐草の先は…
紙の本で読んでいたものを買い直しました。 再読にも関わらず、えっ? この人とこの人にこんな繋がりが? この先どうなるの?? と思いがけない展開に驚かされます。きっと、静かな始まりからは予想だにしないラストだと思います。
#切ない #タメになる
昔懐かしいおばあちゃんの家を思わせる、古い日本家屋。住んでいるのはイマドキではない、勉強熱心で深い思いやりを持つ表現者達、かつ草木や生き物、織物、染色に専門性がある。 空気感が心地よく、夏の終わり、西陽の入る縁側などを思い起こさせる。個性的な4人は二十歳そこそこ、プラス神秘的なリカさんが居る。 謎解...続きを読むきミステリーのような感じもするが、国際問題や大学や社会の理不尽、古い街や家のしきたりなど、盛り込まれている。彼女たちの前向きな好奇心と素直な性格がホッとする。 ストーリーは複雑だが、世界観はすきです。
梨木さんの場景描写力は素晴らしい。 日本語の美しさ、日本の自然や四季の変化の美しさを、改めて深く丁寧に教えてくれます。 4人の女性が共同で暮らす古い家。 丁寧に、真剣に生きる女性達が魅力的に描かれています。静かだけど情熱的な作品です。
「りかさん」を先に読んでいたので すんなりと物語の世界に入れた。 大人になった蓉子は染織の世界へ。 祖母の家での同居人は機を織り、 織物の研究をし、針灸の勉強とそれぞれ。 庭の植物や穏やかな暮らしのなかに 人の思いや現実があり、 人形や織物が過去を物語る。 3人の合作の最後の様子は圧倒され 一瞬の芸...続きを読む術というのもあるのだなと 思った。
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