からくりからくさ(新潮文庫)

からくりからくさ(新潮文庫)

781円 (税込)

3pt

祖母が遺した古い家に女が四人、私たちは共同生活を始めた。糸を染め、機を織り、庭に生い茂る草が食卓にのる。静かな、けれどたしかな実感に満ちて重ねられてゆく日々。やさしく硬質な結界。だれかが孕む葛藤も、どこかでつながっている四人の思いも、すべてはこの結界と共にある。心を持つ不思議な人形「りかさん」を真ん中にして――。生命の連なりを支える絆を、深く心に伝える物語。

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からくりからくさ(新潮文庫) のユーザーレビュー

3.8
Rated 3.8 stars out of 5
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    Posted by ブクログ

    「ここにはないなにか」を探そうとしないで。ここが、あなたの場所。

    祖母が遺した古い家に女が四人、私たちは共同生活を始めた。糸を染め、機を織り、庭に生い茂る草が食卓にのる。静かな、けれどたしかな実感に満ちて重ねられてゆく日々。やさしく硬質な結界。だれかが孕む葛藤も、どこかでつながっている四人の思いも

    0
    2024年12月15日

    Posted by ブクログ

    古民家で自然と共にのんびりと暮らしている女性たちの物語りかと思いきや、りかさんにまつわる過去や彼女たちの内に秘めた激しい思いが淡々と描かれていて、心にぐっと刺さりました。
    能面にまつわる過去のつながりがイマイチ理解しきれなかったのですが、伏線がちゃんと回収されていたのでだいたい分かりました。

    0
    2023年03月25日

    Posted by ブクログ

    素晴らしい梨木さんの世界。

    「りかさん」という本の続編だと、読み終わってから知りました。

    祖母の遺した家に住む蓉子とアメリカから日本の鍼灸の勉強をし蓉子とランゲージエクスチェンジをしているマーガレット、機織りをする紀久、テキスタイルの図案を研究している与希子の4人の女性の共同生活。

    草木染め、

    0
    2020年12月29日

    Posted by ブクログ

    何冊か彼女の長編小説を読んでいるが、いつもその重層的な構造に、もしくはその絡まり合う要素にいつも目眩がする。考えてみれば、初めて読んだ「ピスタチオ」からしてそうだったのだが、その後の「沼地のある森を抜けて」など、複数の作品に共通している。そして、あえて共通項を探せば、女性、手仕事、自然、時代というこ

    0
    2020年06月28日

    Posted by ブクログ

    なかなかに複雑だけど面白い!
    登場人物も意外に多いし
    染め物の知識からお家騒動
    クルド人の置かれた文化的背景などなど
    単独でピックアップされても充分な
    お話が唐草のように絡みあって
    からくりが解けるように終わって...
    じっくり知識を持って読むと
    もっと面白いかなと思いつつも
    知識薄くても読み応えあ

    0
    2025年02月20日

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