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祖母が遺した古い家に女が四人、私たちは共同生活を始めた。糸を染め、機を織り、庭に生い茂る草が食卓にのる。静かな、けれどたしかな実感に満ちて重ねられてゆく日々。やさしく硬質な結界。だれかが孕む葛藤も、どこかでつながっている四人の思いも、すべてはこの結界と共にある。心を持つ不思議な人形「りかさん」を真ん中にして――。生命の連なりを支える絆を、深く心に伝える物語。
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Posted by ブクログ
梨木先生の優しく温かい文体にいつも心を穏やかにしてもらっています。人と人、その血の細くも芯のある強い繋がり。自然と芸術。とても良い本だと思います。
雰囲気がすごく良くて、とても力強い物語 女性4人で共同生活を行う。話の軸として、機織り物があり、「りかさん」という不思議な人形が常に存在している。 「りかさん」が昔のように意思を持ち始める雰囲気が醸し出されて、少し恐ろしい印象もあるのが良かった 昔ながらの日本の家単位での結びつきの嫌さ 女性が嫁ぐ...続きを読むことの昔の意味 機織りを女性がになってきた事実 物語だけでなく、学びにもなる本でした
古民家で共同生活する4人の女性。蓉子が祖母からもらった人形、「りかさん」を通してつながっていく過去の縁が次第に明らかなっていく所はミステリーぽい雰囲気もあって良い。人間関係がかなり複雑になるので相関図を書きながら読むのがおすすめ。
1つの古い日本家屋に住む四人の女性と一体の人形。 美しい自然や織物の描写、人形りかさんと能面をめぐる謎。 とても読み応えのある一冊でした。
高校生のときに読んだものの再読。 西と東、男と女、天と地、死と生、さまざまな対比がありながら全てが地続きだということ。境はある。けれど繋がっている。境界線は、越えようと思えば越えられる。
4人の下宿生と一体の人形が暮らす家を中心に物語は進む。 登場人物は、染織、機織りなどの手仕事に関わっていて、自然や手仕事を通して、人の生きることに対しての心持ちと言えるようなことが語られる。 機を織る。布を織る。 様々な色の糸を縦横に使い、一枚の布を織る。 簡単には織れない、地道な作業。 ...続きを読む織り上がった布には表裏があり、様々な顔を見せる。 至る所で機織りはされ、たしかにその土地に根付いている伝統はあり、脈々と伝えられてきた。 自分の気持ちや境遇、良い時も悪い時も、ただ機を織る。 そうして手仕事をつないできた歴史があるということを知ることは、少しだけ人生を豊かにしてくれると思う。 物語の途中、様々な場面で、草木から色を出していく。 そしてその糸で紬が織られる。 名を残すのではなく、作った物で残っていく。 名は残らないけど、たしかにそれを作った誰かがいて、それは他の誰かの為に作られたもの。 手仕事が紡ぐ歴史は美しいと、改めて思う。 人が生きるということは、様々な縁という糸で織り上げられていくものなのかもしれない。 その織り上げた布は、自分は最後に見ることはできるのか。 見られず、誰かが見て「ああ、あの人はそうやって生きたのか」と思うものなのか。 そんなことをぼんやり考える。
「ここにはないなにか」を探そうとしないで。ここが、あなたの場所。 祖母が遺した古い家に女が四人、私たちは共同生活を始めた。糸を染め、機を織り、庭に生い茂る草が食卓にのる。静かな、けれどたしかな実感に満ちて重ねられてゆく日々。やさしく硬質な結界。だれかが孕む葛藤も、どこかでつながっている四人の思いも...続きを読む、すべてはこの結界と共にある。心を持つ不思議な人形「りかさん」を真ん中にして――。生命の連なりを支える絆を、深く心に伝える物語。 「新潮社」内容紹介より ちょと染色をする機会があって、それを友人に話したらこの本を紹介してもらったので読んでみた. 染色をするにあたっていろいろと調べてみたのだけれど、まぁ、奥の深いこと.この本にも書かれているように、こういう色が出るだろうというのはある程度分かっているけれど、材料の状態によって焙染剤によって思ったような色にならないこともある.こういう素材の場合はこういう反応が起こっているだろうというのは、化学的に分かってはいるのだけれど、様々な要因によって、色は変化するのだ.思ってたのと違う.この感想はたぶん染色をやっている人が誰しも経験することなのだろうし、きっとそれを楽しんでもいるのだろう. 染色と織物はとても深い関係にある.この本を読んでいて改めてそれを認識した.この本で描かれる4人(5人)の女性たちの共同生活は、それぞれ異なった色をもつ各人が一つ屋根の下で共に織る布のようだと思った.きっと各人の個性とその時々の感情が時間とともに様々な色を織りなすのだろうな.
古民家で自然と共にのんびりと暮らしている女性たちの物語りかと思いきや、りかさんにまつわる過去や彼女たちの内に秘めた激しい思いが淡々と描かれていて、心にぐっと刺さりました。 能面にまつわる過去のつながりがイマイチ理解しきれなかったのですが、伏線がちゃんと回収されていたのでだいたい分かりました。
全容を理解できなかったけど、共感できること、心に落ちてくるものがあった。四人の女性たちも互いにそうなんだろうと思う気がするから、分からなくていいとも思えた。
なかなかに複雑だけど面白い! 登場人物も意外に多いし 染め物の知識からお家騒動 クルド人の置かれた文化的背景などなど 単独でピックアップされても充分な お話が唐草のように絡みあって からくりが解けるように終わって... じっくり知識を持って読むと もっと面白いかなと思いつつも 知識薄くても読み応えあ...続きを読むって 素敵な物語だった!
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