欲望

欲望

781円 (税込)

3pt

三島由紀夫邸を寸分違わず模倣した変奇な館に、運命を手繰り寄せられた男女。図書館司書の青田類子は、妻子ある男との肉欲だけの関係に溺れながら、かつての同級生である美しい青年・正巳に強くひかれてゆく。しかし、二人が肉体の悦びを分かち合うことは決してなかった。正巳は性的不能者だったのだ――。切なくも凄絶な人びとの性、愛、そして死。小池文学が到達した究極の恋愛小説。

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欲望 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    小池真理子さんの小説は、読んでいてとても心地よく、癒される。上品で、自然に流れる文章に引き込まれ、気付くと物語の世界に自分が居る感覚・・何度も味わっている。大好きな作家さん。

    0
    2025年01月17日

    Posted by ブクログ

    長い小説で同じような場面と言葉が繰り返されているようでいて、少しずつそれらが変化していく。水が一番低いところへ流れ着いてようやく落ち着きを手に入れるように欠落を抱えた人物たちが、それぞれの思考と行動で生命をたどっていく。
    多くの欠落を抱えていれば、一つ一つの欠落はむしろ楽しめたかもしれないのに、完璧

    0
    2024年10月04日

    Posted by ブクログ

    ラスト、何故か泣きそうになりました。
    男と女の恋愛や人生に対する考え方、感じ方に違いがあるのは間違いないことである。

    0
    2024年02月23日

    Posted by ブクログ

    目眩く性と死…圧倒された世界でした。
    類子と正巳と阿佐緒、そして袴田…形の違う欲望でも、それぞれの欲望はとても強かったです。
    肉体だけでなく精神のエロス。かなり際どいことも書かれているのですが全く厭らしくないのはさすがです。
    正巳が性的不能者じゃなかったら、類子と正巳はここまで感応し合い、高まらなか

    0
    2019年05月30日

    Posted by ブクログ

    小池さんワールド。
    心から愛した人が性的不能。
    なんとなく、死が近づいていることがわかりながらも、2人の心の繋がりを信じたかったなあ。
    なんでこんなに、世界に浸れるのか不思議。それくらい引き込まれた。

    0
    2014年01月11日

    Posted by ブクログ

    初めて読んだ恋愛小説。
    良かった。冒頭の主人公が書店で本を買う場面から、のめり込んで読んだ。回想録ぽい進め方が、良かったのだと思う。
    ミステリー小説以外で、貪るように読んだ本は初めてだった。
    また三島由紀夫との絡みもよく、ラストの余韻の残しかたなど最高だった。
    初めて読んだ恋愛小説が、あまりにも良す

    0
    2013年03月02日

    Posted by ブクログ

    小池さん作品3冊目。回想や手紙、死へ向かう等、他の作品と同じ要素ありでしたが、この作品は魅力的な登場人物が多く、タイトル通り「欲望」とは何か考えさせられました。

    三島邸もどきでの再会シーンの楓、書架、南の島での明るさ、ラストの陽の当たる庭、すべて美しい場面でした。フェティシズム等ではなく若者が

    0
    2025年04月04日

    Posted by ブクログ

    インポテンツってそんなに屈辱的なものなのかな。
    女だから分かりませんでした。

    解説の「この人の文はすっと入ってくる」って言葉、分かるなあって思った。水みたいにするすると読める。あっという間だった。

    映画も見てみたいな!

    0
    2023年05月27日

    Posted by ブクログ

    幻想と現実
    そして肉体と精神の乖離…

    小池真理子さんの本は独特の世界観があるなぁと思いました。

    気だるいような感じもしますが、ダラダラしている訳じゃなく。

    精神で結ばれるのってすごく幸せなことなんじゃないかと私は思います。

    これを機にもっと小池真理子さんの本を読みたくなりました。
    もう一度『

    0
    2021年02月05日

    Posted by ブクログ

    恋、無伴奏に続き、欲望を読み終えて三部作を読破。
    最後の解説にもあったけど、文章がすぅっと入ってきて、ついついゆっくりと読みふけってしまうー、そんな作品でした。
    読み始めてからラストまで、とても濃密な時間を過ごした感じ。
    三部作のなかでは本作が一番好きかな。

    0
    2017年01月03日

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