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身勝手な両親を尻目に、前向きに育った中学三年生のタマコ。だが、大好きな祖父が老人ホームに入れられそうになり、彼女は祖父との“駆け落ち”を決意する。一方、タマコを心配する若い担任教師は、二人に振り回されて――。奇妙で優しい表題作のほか、ダメな男の二十年ぶりの帰郷を描く「ソリチュード」、独身の中年姉弟の絆を見つめた「ネロリ」を収録。温かくて切ない傑作小説集。
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Posted by ブクログ
2人の人間の間にだけ存在する世界の物語、3つ。 最終話が1番好み。 2人は可哀想なんかじゃないって私も思った。
様々な家族の物語。三編とも物語を通じてそれまで家族が日常を過ごしてきた前提が変わり、その後家族がこれからどう生きるかというところで終わっている。 読後の爽快感は得られないが、物語の家族を自分の家族に置き換えて考えたとき、自分はどの物語の登場人物のように振る舞えるか。そう言う観点で物語を読んだ。 ...続きを読む三編ともに素晴らしいが、個人的には「ネロリ」が、伏線の回収の仕方、未来への希望を抱かせてくれる点で1番私好みだった。
追悼。どこかの書評で気になったんだったか、手元にあったので本作をチョイス。氏の作品は2作目。3作からなる中編集。それぞれが、かなり個性的な恋愛模様を描く。祖父と孫、いとこ同士、中高年男女、みたいな。でも、それを納得させられるような背景が巧みに書かれていて、違和感なく受け止められるのもポイント。きっと...続きを読むこういう関係性もあるんだろうな、みたいな。世界が広がりました。 まだお若かったんでしょうに、惜しい作家さんでした。ご冥福をお祈り致します。
やっぱり山本さんの本が大好きです。 1個目2個目が特に好き。 1個目読んだ時点で、☆5つ確定でした。 たまこ・おじいちゃん・お母さん・先生・店長みんながちゃんと書かれてていいな。 切ないけど。 満足。 ちょっと変わった設定の、ラブストーリーといえばラブストーリーだけどそんなにラブラブしてな...続きを読むい短編が3つ。もっと人生について書いてるかんじ。 好き嫌いあるかもしれないけど、私は好き。
珍しい家族愛のかたち。思考回路がこじれ気味だったり、いびつだったり、自己満足的だったりするけれど、純粋さが際立つ。
おじいちゃんの、たまちゃんの名前の呼び方の変化、そういうことか、、、中3ながら精神的に成熟した彼女の一途な一面を知っても、不思議とそんなにぞっとしない、特徴のある性格だなと思った。
「アカペラ」文庫版の初版が2011年8月で、 私の購入した本は、5刷で2020年9月。 初版は分からないが、5刷には解説は無く、 作者の「文庫版あとがき」があった。 そこに収録されている3編の中編のうち、1編目の「アカペラ」を書いた後、病気のため約6年小説を書く仕事を休んだ、とある。 「アカペラ」は...続きを読む2001年直木賞受賞後の第一作、 二作目「ソリュード」は2007年復帰作、 三作目「ネロリ」は2008年作、 このあとがきは、2011年夏、とある。 辻村深月さんの「傲慢と善良」文庫版の解説が 朝井リョウさんで、そこには、小説の執筆者が誰に解説を頼むのか、著者本人が決めるのだそうで、その 顛末が、とても興味深い。 という事で、山本文緒さんは、あとがきという形で、解説は誰にも依頼しなかったのかなぁ、と思った。 解説、あとがき、両方ある文庫本もあるし。 「アカペラ」は中学3年生のタマコが主人公。 父にも母にも気にかけてもらえず、おじいちゃんと仲良しで暮らしている。 担任の、蟹江清太31歳は人気者。 学校では、ユニクロか、ノーブランド。 外での私服は、ポールスミスのジャケットにパトリックのスニーカーとか、あきらかに「女避け」みたいで、俺って本当は男前なんだ、と云う本音を感じるタマコ。 ここのみで、どんな人物か丸わかり。 作者の、そんな世の中の見え方が好きです。 最後は、おっと、そうだったのか、なるほど。 「ソリュード」は、俺はダメな男です、ではじまる。 確かにかなりダメダメ男くん、と思っていたら、 いろいろ事情もあり優しくもあり。 しかしやっぱりダメですね。 中学一年女子の、一花がいい味出している。 「ネロリ」は、中年の姉と、病弱で働けない弟40代の二人暮らし。母は亡くなり父は弟を妊娠中に不倫で離婚。 最後は、これで終了、とおもいきや、ちゃんと伏線回収、スッキリ、でした。
作者の今まで読んだ作品とは違いほのぼのしています。実際に起きている事は大変なのですが。 それを重たく描かれていないからなのか、楽しく読み終えました。 何がどこが良かったのか表せないのに面白かった!と言える小説です。読めて良かった。
昨年、鬼籍に入られたというニュースを聞いてから、この方の作品を読んでいないことがずっと気がかりだった。今日、初めて山本文緒さんを読んだ。やっぱし女性作家か描く女性って素敵な人が多い反面、男はいまいち存在感がないし、あったとしても駄目な男しか出てこんね。山本さんも然り。それがアカンと言うわけではないん...続きを読むですが。やっぱし男は駄目なほうが魅力的なんでしょうか。そう言えば寂聴さんも、駄目男が好きと書いてたなぁ。よし、しばらく山本文緒さんも追いかけてみようっと。
中編小説、三遍が収録されています。 山本文緒さんは少女小説出身だとご自身で語っていますが、ちょうど私が高校生の頃好きだった作家さんです。その頃少し大人な女性に憧れていて、色々な恋愛小説や児童小説を読んでいました。 世の中にありふれている様な普通の人間の悲しみ、予期しない人生の幸・不幸に対し、包み込...続きを読むんでくれる様な前向きな主人公が立ち向かうのです。タブー視される暴力描写もサラッと描いていて、それでいて淡々と、嘘は書かない現実的な文章。 胸が温かくなります。 此の3部作のうち、 ネロリが好きです。働く女性を描いていたから。 それだけでなく、懸命に生きている姉弟を見守る若い瞳。 結婚が破談になってしまう所は感情移入し過ぎて 涙が出てきましたが、ラストの心温ちゃんの語りで、『見ててくれる人』が認識でき、 こちらもありがとうと、言いたくなった作品でした。 山本文緒さん、青春を思い出しました。 ありがとうございました。 貴方の作品、また時期を見て読ませて下さいね。
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