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もう神様にお願いするのはやめよう。――どうか、どうか、私。これから先の人生、他人を愛しすぎないように。他人を愛するぐらいなら、自分自身を愛するように。哀しい祈りを貫きとおそうとする水無月。彼女の堅く閉ざされた心に、小説家創路は強引に踏み込んできた。人を愛することがなければこれほど苦しむ事もなかったのに。世界の一部にすぎないはずの恋が私のすべてをしばりつけるのはどうしてなんだろう。吉川英治文学新人賞を受賞した恋愛小説の最高傑作。
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Posted by ブクログ
まず、主人公が早い段階で入れ替わり驚いたが構成が読みやすかった。 読み進めるにつれ、女の狂気が現れていく様に鳥肌が立った。 私は彼女のことを怖いとは思わなかった。むしろ、共感できる部分が多く、共感できる自分に怖くなった。
わりと分厚い小説ですが、展開が面白く、ぐいぐい引き込まれて一気に読み進めてしまいました。 誰にでも起こり得そうな出来事で、怖さを感じつつもどこか共感してしまう、そんな物語です。 後半にかけての伏線回収が見事で、読み応えがありました。 水無月さんのような一面は、誰の中にも少なからずあるのかもしれない、...続きを読むと考えさせられました。
こんなに読んでいてしんどかった小説は初めてかも。 まるで自分を見ているよう。なんて言ったらいいのか、水無月の感じ方が自分そっくりで、全ての感情に共感してしまってやるせなかった。こういう話は最後のきっかけで心機一転、心を入れ替えて生きていくのかと思いきや、抜け出せないまま終わってしまった。ずっと過ちを...続きを読む繰り返し続ける水無月と同じように、私も30、40になってもこんなんだったらどうしようと怖くなった。
主人公の過ちは許されることでは無いし、文句無しに異常者。でも、彼女だけが悪人であるとは思わない。出会った男が悪すぎる。主人公だけではなくて、荻原や創路も恋愛中毒なんだろうな。
ふと立ち寄った本屋さんで見つけて、気になっていたので購入。一瞬も飽きない構図で一気に読んでしまった! "二度と会わないと決めた人とは、本当に二度と会わないでいるように" これって意外と難しいなとこの歳になって思う。全員がちょっとずつ狂っていたので少し俯瞰した目線で見ることができた...続きを読むけど、少しだけ心当たりのある部分もあって、苦しい気持ちにもなった。また内容を忘れた頃にもう一度読みたいな。
創路先生と元カレが重なりすぎた。 私も主人公と同じく、彼に全体重預けちゃだめだって分かってて、依存しないように他のことに保険かけてたつもりだったけど、結局彼だけを頼りにして依存しちゃって、、だから別れても今でも思い出して泣いてるんだ。 主人公は別れて突き放されたあとでも先生に数回都合よく扱われて、...続きを読む何度かあってた。私も同じことになる?客観的に見て、都合よく扱われてるだけじゃん。って笑えるけど、同じことになったら?ちゃんと断れる?二度と会わないって決めたら、ほんとうに二度と会わないでいられる?きっと無理。同じことになるよね。 すごく面白かった。ラストが衝撃的だった。想像とはかけ離れた話だけど、本当に読んでよかった。
けして感情移入できないのに夢中で読み進めてしまった。ただただ圧倒される。
匿名
久々に再読
眠れない夜に久々に再読してみたら明け方までかけて一気に読んでしまった。 何もなかったかのようにリセットされて戻ってくる男、そして距離を置いているつもりでもやんわりと依存していく女、何処かで見たことある。 他人を愛すよりまず自分。愛しすぎないように、かなり本質をついているとおもう
思ったより重かった 水無月さんがちやばい人だった 最初のうちはわからなかったけど途中から徐々に感じる違和感にじわじわやられた 緩やかに雲行き怪しくなる感じが始めの頃は緩くてゆっくり読み進めてたけど後半になるにつれて積み重なっていた違和感ゆえに読むスピードが速くなっちゃった なんだ井口くんの話かと思っ...続きを読むたら水無月さんのヤバ話だったんだ 水無月さんって背が高くて髪が長くてメガネかけたスッとした女性のイメージだったけど、この表紙が水無月さん?あんまイメージと違いすぎるなぁ 山本文緒さんの作品二つ目だけどやっぱり好き!次は何を読もうかなあ
「どうか、これから先の人生、他人を愛しすぎないように。他人を愛するぐらいなら、自分自身を愛するように」 主人公の水無月は、過去の痛みを糧に、二度と自分を見失わないよう、感情を完璧に律して生きようとする。元夫との生活すら自身の執着で破壊した過去を持つ、愛の毒を知る女性である。 それなのに、彼女はま...続きを読むた同じ過ちを繰り返す。小説家の創路という、軽薄でエネルギッシュな男に、自ら命綱を繋いでしまう。 それは、単に相手を愛しているからではない。 愛された記憶がない彼女にとって、誰かを狂おしく愛し、尽くしている自分自身を愛するための、歪な儀式のように思える。 元夫に対しても、そして創路に対しても、彼女が求めたのは相手の心ではなく、「愛という名目で自分の空虚を埋め尽くすこと」だった。彼女の内側に潜む底知れない「貪欲さ」は、相手を飲み込み、自分をも焼き尽くしていく。 戦略的に振る舞おうとすればするほど、内側から湧き上がってくる狂気が自分自身を侵食していく。世界の一部にすぎないはずの恋が、自立していたはずの彼女のすべてを縛り付け、変質させていく過程は、まさに戦慄のひと言に尽きる。 全部を読み終えた後、もう一度イントロダクションに立ち返ってみてほしい。 そこで再び出会うあのモノローグは、もはや最初のような「切実な願い」には聞こえないはずだ。一周回って辿り着く、逃げ場のない真実。その構造に気づいたとき、この読書体験は本当の完成を迎える。
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