ふがいない僕は空を見た(新潮文庫)

ふがいない僕は空を見た(新潮文庫)

605円 (税込)

3pt

高校一年の斉藤くんは、年上の主婦と週に何度かセックスしている。やがて、彼女への気持ちが性欲だけではなくなってきたことに気づくのだが――。姑に不妊治療をせまられる女性。ぼけた祖母と二人で暮らす高校生。助産院を営みながら、女手一つで息子を育てる母親。それぞれが抱える生きることの痛みと喜びを鮮やかに写し取った連作長編。R-18文学賞大賞、山本周五郎賞W受賞作。

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ふがいない僕は空を見た(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年04月20日

    人間の多面性が垣間見えて
    みんなぐちゃぐちゃで苦しいけど
    人ってそういうもんだよなぁ、と。

    誰しも「やっかいなもの」を抱えて生きているし、
    ふがいない。けど、それが愛おしい。

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    Posted by ブクログ 2024年02月25日

    窪さんの、こういう読後感とても好き。
    4作目ということもあって信頼と実績で安心して読めました。

    誰しもが持っている、どうしようもない弱さと歪みとをこんなにも誠実に描き出すのすごすぎる。
    それを受け止めながらも、自分らしさをあきらめずに顔を上げるようなイメージで、ゆっくりジワジワと心に温かいもの広が...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年02月23日

    ふがいない。みんなふがいないんだな、と思った。厄介なものがあって当たり前だし、そこから逃げられるけど逃げられないっていうのも当たり前なんだな、と思った。
    登場する人たちがみんな優しくて、そんなことまでしなくていいのにと思う場面が何度もあった。とんでもないものがある人はそれ以外をよくしていかないといけ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年11月25日

    セイタカアワダチソウの空がよかった。
    良太の抱える家庭問題、田岡さんの光と闇、その後の世界線を想像したくなるような奥深さ。
    花粉・受粉では心身ともにボロボロな斎藤くんが気の毒だったけど、リウ先生の悪い出来事も抱えていればいつかオセロのように反転する、斎藤くんの災難は花粉が受粉したようなものと斎藤くん...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年10月26日

    最初は性描写がリアルで官能小説を読んでいるような気にもなったが、読み進めていくうちに登場人物の暗い背景に現状を重ねることで物語の深みが出た。各章ごとに登場人物が変わり、同じ出来事を視点の違う人物が読み進めていく展開は驚きも多く、読みながら思わず声が出てしまった。登場人物も多く複雑な関係ではあるものの...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年10月14日

    連作短編集だけど、タイトルと同じ名前の作品はない。でも、タイトルみたいな気分になる、いい意味で泣きそうになる読後感でした。

    初めは性の表現がストレートだなぁと思って読み進めてたけど、それだけじゃない。それぞれにつらいことを抱えながらも、生きていく登場人物に引き込まれます。

    2011年くらいに発刊...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年09月27日

    めちゃ面白かった
    ストーリー自体はあんまし明るい話ではないし、R18指定もあるしですが
    それぞれの話がそれぞれの色で面白かった
    登場人物の人たちが次の話では主人公になり、切ないストーリーを連なっていく
    特に気に入ったのはセイタカアワダチソウでした
    堪らないほど切なかったです
    気に入ったのは「あくつさ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年09月05日

    いいところも悪いところもある、矛盾して相反するように感じる性質も人の中に共存しうるのが事実
    一部を見て決めつけるのももったいないのかな
    厄介なものを持って、それを捨てられなくて持ち続けていても肯定も否定もせず一瞬一瞬の気持ちをただの現象として受け止めたい

    めんどくさいけどしょうがない!

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    Posted by ブクログ 2023年07月17日

    5人の登場人物が、バトンを渡すように語り手が代わりながら綴られている短編集。

    タイトルの"ふがない僕は空を見た"とあるように、人は皆「やっかいなもの」を抱えているけれど、それでも生きていくしかないというメッセージを感じた。

    生きていくには、上手くいかないこと、人間としての弱さ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2024年04月17日

    生まれながらにどうしようもないバックグラウンドを抱えてしまった彼ら
    あまりのやるせなさに胸ぐらを掴まれたような感覚になりながら読む箇所がいくつかあった。

    やはり、これから生まれてくる子どもには、誰でもに望まれながら祝福されながら生まれてきて欲しいな、なんてことを考えた。

    しかし、どんな人間でも、...続きを読む

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