【感想・ネタバレ】ふがいない僕は空を見た(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

高校一年の斉藤くんは、年上の主婦と週に何度かセックスしている。やがて、彼女への気持ちが性欲だけではなくなってきたことに気づくのだが――。姑に不妊治療をせまられる女性。ぼけた祖母と二人で暮らす高校生。助産院を営みながら、女手一つで息子を育てる母親。それぞれが抱える生きることの痛みと喜びを鮮やかに写し取った連作長編。R-18文学賞大賞、山本周五郎賞W受賞作。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

性描写は強烈で最初は圧倒されてたけど、それ以上に各々が想う気持ちに考えさせられてる。村田沙耶香が好きで併読中というのもあるのか、いろんな箇所で村田沙耶香味を感じてます。あんずが「〜だなあと思った」という書き方も村田さんの本にはよく出てくるし。全然別物なんだけどどこかコンビニ人間や世界99を思い出すんです。
やっぱり私は純文学が好きです。

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2026年05月02日

Posted by ブクログ

人ってみんなそれぞれ悩み抱えてるんだよなって、いつも明るい友達も、幸せそうに見える友達も、心の中はわからないよなって。
心の中に厄介なものを抱えながら、登場人物はそれでもみんな前を向いて生きてゆく姿に胸が打たれる。
高校生と主婦のコスプレSEX不倫。
字面だけみると不埒だけど、卓巳は普通に恋をしただけなんだよな。体から始まる関係だったけれども…。高校生卓巳の純粋さとかが可愛くもある、助けてあげたい。

セイタカアワダチソウの空
の団地の子、良太とアクツの話もこれまた胸にくる。認知症の祖母の面倒を見ながら、バイトして、学校に行く。ふがいないなんて、思わないでいいのに、誰かに助けを求めてくれれば良いのにって、それくらいすごく頑張ってる子なんだけど、頑張ってることにも気づいてないのか、生活するのにいっぱいいっぱいで。たくましいし色んな可能性を持っているはずの彼が貧困のせいで夢も希望も持てないなんてね。セイタカアワダチソウって植物を調べると、これがまた要注意外来生物になってて、嫌われる要素が多いこと…。辛すぎる。


ラストは卓巳の助産師の母の視点になり、生命が誕生する神秘に、純粋に涙が溢れた。命は尊いよなって、最後の章にして原点に戻った。傷ついた卓巳だけど、この母の元で育った彼なら立ち直り前向くことができるって思えた。

性描写はわりと過激だけど、この小説には必要だし、人間の本能が生々しく描かれていたのは、生命の誕生に繋がる意味を感じ刺激的でした。

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2026年03月01日

Posted by ブクログ

最高だった。
久しぶりの読書。前読んだ時は冒頭から気分じゃなかったけど、2 、3日前ふと読んだときにちょうどハマって2日で読み切った。やっぱり本も映画も読むべき時期があると思うしそれがハマったときってすごい速さで読み終えるよなぁ。

まぁそれは置いといて、さよならニルバーナに引き続き窪美澄さんの作品は2作品目だった。
彼女の作品は、登場人物それぞれの視点から構成されるのね。すごくいい。
やはり自分は少し癖強めの湿度高めの恋愛ものにしびれる傾向にあるのかもしれない。
ななちゃんは、考えが少し自分と似ていて面白かったし、良太くんは、確かにこういう生活を送っている子はいるよなぁと思った、

辰巳くんはいろんな描写からほんとに繊細で良い子なんだなと思った。
もし自分の息子が辰巳くんだったら、どんなに素敵な息子だろうと、妄想しては涙が出た。
最近母親の気持ちが少しずつ想像できるようになって余計に。(子供いないけど)
でもやっぱり、こういうのって安易に乗ってしまうと落とし穴にはまるよな。自分も流されやすいしよく変な噂されやすいから、こういうことされたときの傷はすごくわかるし、自分ももしかしたらこうなってたかもと思いながら読んでた。
辰巳くんは本当に繊細でいい子なのに、勿体無い。この意見のせいで、しばらくはずっと暗い人生になってしまうのではないかな。そして一生つきまとうんじゃないかな。濃度はわからないけど。これからの子なのに、本当に可哀想。
でもこういう子って実際にいるんじゃないかな

今この本がスッと入ってきたのは、もしかすると、主人公の辰巳くんが推しと重なったのが大きい気はする。ちょうど16歳の頃の推しと。
お母さんのターンでは推しが息子だったらどんなにいい息子だろうかと想像していた。ほんと変態だわ。ごめん。
本で泣けるってすごいよな。
女性作家好きかも。窪美澄さん、他も読んでみよう。

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2025年09月04日

Posted by ブクログ

この作家は認めたくない人間らしさみたいなものを書くのが本当に素晴らしい。
生きていくうえで、自分に渦巻く見たくない、もしくは認めたくない感情を感じることがあるが、それを目の前で突きつけられる感じ。本書を読んで「気持ち悪い」と思うのは、鏡にうつる自分みたいなものだと思う。

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2025年09月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

r18受賞作 ここまでしげきてきじゃないとあかんのか…
学生と不倫するアニオタ、コスプレしてセックすしてるのを次の編では夫にバレて、次の編ではそれがネット公開され高校生は学校行けなくなる、彼女とはセックスしてもらえない悲しさ、次の編では友達がネット画像をばら撒く、その塾の先生が子供へのセイカガイで捕まる
人の欲望と醜さの話が繋がっていて面白かった

20250912再読ミクマリのみ
場面転換、あんずとの不倫、母親の助産院、プールのバイトと彼女、父の家出と水分神社が、上手い文章で繋がっていく…

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2024年10月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

それぞれのドラマ。あんまり明るい話ではないけど、
タイトルがそれを全部綺麗に、なんなら爽やかな風吹きそうな雰囲気にしてくれる。

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2026年05月08日

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全部の章話はつながっているが主人公はそれぞれ違う。しかし、この物語を通して人間の持つ「やっかいなもの」がテーマになっている。私たちが日々感じているやっかいさ、それを見事に私たちに気づかせてくれる作品だった。初めはこの本のタイトル「ふがいない僕は空を見た」のふがいない僕の意味がよくわからなかったけど、「やっかいなもの」を持った私たちはその通り「ふがいない僕」なのだと理解できた。この作品がデビュー作だとは驚きだ。他の作品も読みたい。

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2026年05月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

はじめはかなり生々しくエロティックな描写に驚いたが、後半につれ、人々それぞれが持つ”性・恋愛”に対する欲求の果てしない”やるせなさ”に深く共感できた。

登場人物それぞれが、
誰かから見たら良い人生・生き生きとした人生
に見えても、個人個人のその”やるせなさ”
のせいで、人生が時に大きく変わってしまうことがある。

この本は、何か、元気づけたり・エネルギーをくれるようなメッセージ性があるかと言われると微妙なところではある。

しかしながら、
「人間って、そういうものだよね」と、
個人個人については、私も完璧でなく、あの人も完璧ではないことを改めて受け止めることができるように感じた。

”悪い出来事もなかなか手放せないならずっと抱えていればいい。オセロの駒がひっくり返るように反転する日が来る”

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2026年05月03日

Posted by ブクログ

5つの短編「ミクマリ」「世界ヲ覆フ蜘蛛ノ糸」「2035年のオーガズム」「セイタカアワダチソウ」「花粉・受粉」が語り手を継ぎながら物語られる連作となっている。
1話目のミクマリ、セックスシーンが細かく描写されていて「いいの?」と思ってしまった。R-18文学賞大賞と知って納得。
官能的というより退廃的でやるせなさが残る。
全編がどうしようもない「欠落」「喪失」に軸が据えられていて人生の難しさを描いている。
登場人物それぞれが抱える苦難を美しく解決したりはしない、苦難を苦難のまま受け入れて生きていくんだ、というメッセージに受け取った。

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2026年05月02日

Posted by ブクログ

悪い意味じゃなく人にオススメできない本。
なんとか自分自身でこの本と出会って欲しい。
登場人物全員が愛おしい。
1番気になったのは田岡さん。
あの人は誤解されたまま逮捕されたのか本当に犯罪者なのか読み取れませんでした。

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2026年04月24日

Posted by ブクログ

めちゃヘビー!重かった
全編読み応えあって面白かった

色んな性のかたちがあるなと…

個人的には、田岡さんいい人であって欲しかったし、実際いい人なんだろうけど、
神様がつけたオプションに本人も悩まされて…
やってはいけないことをしてしまったけど、報われてほしい。

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2026年04月13日

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ネタバレ

「女による女のためのR-18文学賞 大賞」受賞作。とってもおもしろいです。が、これよりよっぽどR18な作品がある中で、エロ本みたいな賞名はなんか嫌だなぁと思いました。連作短編で、話によって視点が変わり、斉藤視点だと不倫相手のあんずはエロいお姉さんといった風ですが、あんず視点で彼女が幼いころから周囲に馴染めず、夫や義母からの嫌がらせを日々受けていることが分かり、い、痛い。作中で夫と義母に罰が下されるわけでもなく、胸糞悪いです。連作短編が好きな人にはぜひ読んでもらいたい作品です。

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2026年03月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

セイタカアワダチソウの空 がすき!

田岡さんが小児愛者である自分のことを
神様はオプションをつけたっていう言い方。
あの表現が上手だなって思った。

車内が甘い香りでぬいぐるみが下に落ちていた。が今でもその気が治っていないことの伏線で、話が進んでいくと
田岡さんが、俺はとんでもないやつだからとんでもなくいいことをしなきゃいけないんだっていうところが切ない。責めきれない。
小児愛者でありながら、ヤングケアラーの良太へは本当になんとかしてあげたいという気持ちが溢れているのが読んでるこっちが胸が痛くなった。

良太が最後に意地悪な神様(田岡さんが神様からオプションをつけられたと言ったから意地悪なをつけたんだろうな)に田岡さんがどうか寒くないところにいますようにと願っている。読者の私でさえも良太が、田岡さんが、その救われ難い現実の中で、少しでも未来が明るくなりますようにと願わずにはいられない終わり方だった。

何がすごいってこれ短編でまとめてるところなんよなぁ。
この重さをこのページ数でガツンと殴ってくるように伝えてくる窪さん。エグいよ。

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2026年03月04日

Posted by ブクログ

何を抱えていても、それがやっかいなものでも、そこに「いる」ということ。
「生きる」と思わなくても、そこに「いる」ということ。
思わぬ登場人物が、少し心を軽くしてくれることを言ってきた。

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2026年03月02日

Posted by ブクログ

最後まで救いがあるかないかわからないまま読み進めていたけど、すっきりした終わり方だった。章ごとの重さとか過去へのやり切れなさは残りつつ、出てきた人たちが前を向く力を獲得できてよかった。若者はこんなふうにたくましく生きてほしい。
二十歳くらいのときに読んでたらもっと感情がぐちゃぐちゃになってたかも。

性欲というやっかいで小さなたまごは、あたしのなかですでに孵化していて、それがたまごっちみたいに成長していくことを、あたしはそのときまだぜんぜんわかっていなかった。p.146

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2026年02月23日

Posted by ブクログ

辛い描写が多く読むに耐えないのに、ページを捲る手を止められずに、夜更かしして一気読みしてしまった。
かなり直接的な表現が出てくるけど、性と生の生々しさを伝えるのには必要な表現だったのかなと思う。

悪い出来事もなかなか手放せないのならずっと抱えていればいいんです、そうすれば、オセロの駒がひっくり返るように反転する時が来ますよ。いつかね。

この言葉の通り、登場人物達の人生も反転しますように。

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2026年01月31日

Posted by ブクログ


登場人物それぞれが悩みを抱え、生きることに痛みや苦しみを感じながら、それでも小さな希望を探し生きていく物語。
人それぞれ事情があってどうしようも立ち行かなくなり、過ちを犯してしまうこともある。みんな決して綺麗じゃない。清廉潔白な人などいない。
犯した過ちだけを切り取って見てしまえば、人は嫌悪し、断罪してしまうかもしれない。しかしこの作品では、そうせざるを得なかった状況や心情が丁寧に描かれていて、読みながら「自分だったらどうしただろうか」と何度も考えさせられた。
人は簡単に救われないし、きれいに立ち直れるわけでもない。それでも周りは関係を断ち切ろうとせず、側にいようとする。小さな世界の中で助け合って生きていく姿に、読後はどこか温かな気持ちが残った。

やらかしちゃった卓巳君の写真を見ながらみっちゃんが言った、「ばかな恋愛したことない人なんか、この世にいるんすかねー」という言葉が、この物語を象徴しているようで、妙に心に残っている。

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2026年01月19日

Posted by ブクログ

「魔が差す」ようなかたちであふれだす欲望や衝動。それらは性欲や嫉妬などに絡んでいた。人間だからこそのどうしようもない部分だろう。「魔が差す」とは言っても、誰かや何かに追いつめられたりしたことで見つけた逃げ道としての行為であったりはする。そしてその行為の前後、主要人物たちは苦しみに見舞われていたりする。そういった人物ばかりではないけれど、それぞれすべての主要人物が、それぞれに割り切れない事情を抱え苦しんでいた。そういった連作長編だった。

人は、苦しんでいるのは自分だけで、他人は深い悩みもなく楽しい日々を送っていると思いがちではないか。たとえば「隣の芝生は青い」という言葉のように。でも、少なくない人々が、それぞれ苦しんでいて、それぞれの苦しみの源となる個別の事情を抱えている。失敗をしない人生はないし、誰かの失敗を背負う人生も珍しくない。人生にとって深い打撃となる失敗は避けたいものだけれど、えてしてやってしまう過失というものはある。そういった過失が関係する連作長編だった。完璧になんて生きられない。だからこそ、深い落とし穴に落ちることもないわけではない。巻き添えをともなって深い穴に落ちることも、なんら珍しいことではない。そういった連鎖関係も、この作品で意図して構成されているところ。この世界で暮らす人々は過失それだけを切り取ってみてしまいがちだからこそ、見落としている背景が書き込まれているところに読み手は惹きつけられる。日々の死角や盲点をそれとなく気づかせてくれてもいるからだ。

読み手はそんな人間関係のしがらみや抑えきれない欲望や衝動のその後を見せられて、はたしてどう受け止めるだろうか。紙一重で選んでしまった過失や、過失への巻き込みがなければ、いたって平穏にくらせていたに違いない人たちなのだから、彼等に対してそう簡単に割り切れる気持ちは湧きおこらないのではないかと思う。そして、過失を経たあとを描くからこその「ふがいない僕は」であり、すなわち過失の後を切り捨てないがゆえにできあがった物語なのだと思う。

これは、実世界では多くの人たちが興味を失うか、直視を恐れる部分ではないか。そこを描くことで、「生きること」が見えてくる。最後の章は主人公の家である助産院を営む母親が主人公だったが、そこで描かれる産みの苦しみは再生の苦しみともリンクして感じられた。この世に誕生するときに、赤ちゃんも母親もとても大変な想いをする。再生の過程とて同じことなのかもしれない。もう一度生き直すとき、もう一度立ちあがるとき、陣痛や出産の痛みや苦しみに通じるなにかを甘んじること。それは生きるか死ぬかの瀬戸際でしか成し遂げられないと覚悟を決めることだろうと思った。

しめくくりに最後の章で少しだけ登場する漢方医・リウ先生のセリフの場面を。

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 リウ先生が白い歯を見せて笑い、すっと息を吸うと、まるで呪文を唱えるように言った。悪い出来事もなかなか手放せないのならずっと抱えていればいいんですそうすれば、
「オセロの駒がひっくり返るように反転するときがきますよ。いつかね。あなたの息子さんが抱えているものも」リウ先生が指をぱちんと鳴らした。(p296)
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長い苦しみの後に赤ちゃんが生まれるように、悪い出来事による苦しみも、いつか反転するときがくる。それはきっと、産まれること。再生なのでしょう。


というところですが、おまけとしてちょっとだけ記しておきたいことがあるので、それを。

自分の子どもがそんな大層なことをしたわけでもないのに褒めて喜んで、それがほんとうに心からそうしている様子なのがわかって、「この人たち、やっぱりどこかおかしいのかもしれない」と親を思うようなのって僕もあったなぁ、とちょっとさみしく思い出したのでした。「2035年のオーガズム」の章の最後からでした。中心人物である男子高校生と恋人同士になるかならないかの関係から発展を期待している高校生の女の子が主人公の印象深かった章です。でもそこで事件というか事故というかに見舞われる男子高校生の運命に振り回されていく。家庭問題も抱えていたり。

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2025年12月27日

Posted by ブクログ

救えるわけでもないし、救おうともしていないが、存在を肯定しているというのがこの作品の良さであると思った。ドラマティックな展開はないけれど、細くても光が見えるような5編。私はセイタカアワダチソウの空が1番好きでした。

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2025年12月15日

Posted by ブクログ

4.2/5.0

生きてるって辛いし、かっこ悪いことだけど、生きてないと出来ないことがある、という当たり前のことを思った。

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2025年10月27日

Posted by ブクログ

心の埋まらない何かを埋めようとする時、人は性行動に出るのだろうか。性描写の多さや詳細さから、人間が持っている虚しさに一生懸命抗おうとする姿を感じた。

独立した短編だと勝手に思っていたので主人公が変わるタイプの連作で驚いた。

最後の主人公は誰だろう?と思ったら、卓巳母だったことに少しの驚きと、親側の弱さや葛藤も描いて締めてくれるバランス感になんとなくホッとした。


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2025年10月12日

Posted by ブクログ

誰にでも生きにくさってある気がする

重松清さんが書いている解説がとても興味深い文章だったし、今の自分に寄り添ってくれた

「〈やっかいなもの〉を捨てられずにいるふがいない僕たちは、でも、その光がまぶたの裏に残っているうちは、人生や世界について少しだけ優しくなれるような気がする」

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2025年09月29日

Posted by ブクログ

窪美澄さんの作品は久しぶりでした。
性が中心のお話。
性欲とか妊娠、出産とか。
ほんとやっかいだなぁって思いました。
自分の思い通りにいかないですもんね。
そしてこの作品、解説が大好き重松清さんでびっくりしました。
素敵な作品、ありがとうございました。

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2025年09月08日

Posted by ブクログ

情景・心情描写のうまさが印象的。著者の使う言葉からその景色がはっきりと頭の中でイメージされる。作中では性的思考・行動のどうしようもない部分で失敗や苦悩、ヤングケアラーなどの問題が語られる。

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2024年11月26日

Posted by ブクログ

主要登場人物の中で、なんだかんだで一番安定してそうに見えた卓巳が、一番再浮上の兆しが見えなくてびっくりした(松永のお兄ちゃんや田岡は脇役なので除く)。
「妊婦である自分に気遣いを見せたので大丈夫だと思う」って発言があったんだけど、発言者が、あまり人間観察力があると思えないのっちーだからなぁ。
もちろん台風の際の松永邸でも、いざとなるとしっかりした一面は見せているのだが、それが卓巳の本質なだけに、傷はあまりにも深いように見える。
何より、本人の意思が見えないのだ。より過酷な環境にいる良太やあくつには、生き抜こうと言う意思が感じられ、上昇志向も芽生えてきた。七菜はズレているけど、深く悩まずしたたかに生きて行く頭の悪さがある。だけど卓巳にはそれが見えない。やはり恵まれた環境に育ったからだろうか(一般的には恵まれた環境とは言えないけど)。
卓巳に追い討ちを掛けているのは、ネットやチラシで拡散した動画と画像だけれども、引きこもったキッカケは失恋だ。しかも、自分から振ったあんずと縒りを戻せないと言う自分勝手な失恋だし、縒りを戻したくなった理由もあんずが妊娠しているかもと言う思い込みだ。
文庫本の帯に「泣ける!けどR18!」と書いてあった。R18なのは判るけど、泣けるかなぁ。タイトル通り「ふがいないねぇなぁ」と思ってしまうのは、高校生男子に対して酷だろうか。

「そんな趣味、おれが望んだわけじゃないのに、勝手にオプションつけるよな神様って」
悪い癖で、主要な人物より脇役の方が気になってしまう。おもちゃ屋(トイザらス?)帰りの車の中で田岡が漏らしたセリフだ。軽い言いまわしとと言葉ながら、全く希望のかけらも無い絶望的なこのひと言が、この小説のワタシの一行です。

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2025年10月21日

Posted by ブクログ

共感できる人が多そう 登場人物がみんな普通に生きていたつもりなのに、「なんでこんな風になっちゃったんだろう」という感じがリアルで惹き込まれる。

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2026年01月12日

Posted by ブクログ

『ふがいない僕は空を見た』 窪美澄

「今日の産婦人科の医者が言ったみたいに、ぼくはぼくの人生を本当に自分で選んだか?」

人のやっかいなものをマイナスと書かず「過剰」として書いた作品。人間の生々しさこそを、まだ過剰として見れているうちは心がまだ暖かいのではないのだろうか。

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2026年04月04日

Posted by ブクログ

確かに普通でない性描写にうんざりする瞬間もあるのだが、私は最後まで読んでよかった。最後の2つの話が好き。田岡さん、絶対ダメなことなんだけど、救われて欲しいし、福田くん、あくつ、卓巳には穏やかな未来がありますように。卓巳は、母親の大きな愛に包まれて育った。絶対優しくて素敵な大人になる。

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2026年01月10日

Posted by ブクログ

十人十色の人生がありました。
全員闇深い。
ただただ全員の闇の部分を知り、その時各々が感じたことをありのままに受け止める感じで読み進めました。
かける言葉が見つからず己の未熟ささえ見つけてしまった本でした。

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2025年12月03日

Posted by ブクログ

人妻とイチャコラしてたら旦那さんに拡散されて大変なことになった高校生の話…でいいのかな?
お金も貰ってるし買われてるから…未成年ナンチャラで捕まるのは人妻の方だろうか?
ストーカーであっても働かなくていいよって言われたら結婚するもの?
色々疑問は出てくるが…楽しめました

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2025年11月25日

購入済み

ふがいない僕を見つめなおす

 色んな失敗をしてきた。悪いことも恥ずかしいこともしてきた。「ふがいない僕は空を見た」は、そんな僕を大きく手を広げて許してくれた。どの時点で僕の人生には終止符が打たれるのだろうか。その時、僕はどんな気持ちなのだろうか。もういいと満足しているのだろうか。それとも、反省しきりなのだろyか。
 「きょうという日を愛せよ」これは、僕が考えた自分自身のための座右の銘だ。生きていくための励ましの言葉だ。いろんな人と出会った。いろんな経験をした。いろんないいこともした。我が人生に悔いなしと思うために、僕はきょうという日を愛すように努めている。出逢った人を裏切らないように。
 「ふがいない僕は空を見た」空は果てしない。僕の夢と不安も限りない。人生の果てしない旅を、きょうも歩き続けていく。ふがいない僕をじっと見つめながら・・・。自分を見つめなおう機会を、この本によって与えられました。ありがとうございました。

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2020年03月30日

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