夏の終り(新潮文庫)

夏の終り(新潮文庫)

506円 (税込)

2pt

妻子ある不遇な作家との八年に及ぶ愛の生活に疲れ果て、年下の男との激しい愛欲にも満たされぬ女、知子……彼女は泥沼のような生活にあえぎ、女の業に苦悩しながら、一途に独自の愛を生きてゆく。新鮮な感覚と大胆な手法を駆使した、女流文学賞受賞作の「夏の終り」をはじめとする「あふれるもの」「みれん」「花冷え」「雉子」の連作5篇を収録。著者の原点となった私小説集である。

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夏の終り(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年05月25日

    いかにも、瀬戸内寂聴さんの本です!という題名の、『寂聴 九十七歳の遺言』、『愛に始まり、愛に終わる 瀬戸内寂聴108の言葉』などの本よりも、この本や、『あちらにいる鬼』、あと少し毛色が違うかもしれないが『おちゃめに100歳! 寂聴さん』などの方が、インパクトがあって寂聴さんを身近に感じられるような気...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年06月21日

    文章が美しすぎて、いちいち感激しながら読んだ。

    離れられない恋も、結局は日々の忙しない日常に戻ればすぐ埋もれてしまう。
    ふっきれて軽くなった後、桜を見ているシーンはとても良かった。

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    Posted by ブクログ 2021年12月12日

    瀬戸内寂聴さんの訃報に接して初めてその波瀾万丈な人生を知り、作品が気になって読んでみた。

    倫理的にみるとどうしようもなくダメダメだけど、文章から情景が浮かんでくるような、其々の気持ちが痛い程伝わってくる、美しい小説だった。惹き込まれたぁ〜

    私も、男性に転がり込まれた生活を、別れを決意しそれを告げ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年05月08日

    8年間妻子ある男との不倫に疲れてきた主人公。
    最初は作者の力に圧倒されたが、少しずつ読み進めると主人公のもとに夫と別れる原因の男と再開し、その男とも関係を持つようになるが、語り口はどこかあっさりとしている。

    最後はどちらの男とも別れることになる。
    きっと中途半端ではダメなのだということに気がついた...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年05月04日

    ここまで正確に書き連ねられる冷静さが、
    美しくはかなく、彼女を頑強にする。

    習慣による常識の逸脱や、
    それによって発される異様な存在感。

    これを読むことで、私も整理された。

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    Posted by ブクログ 2022年12月13日

    映画「あちらにいる鬼」がとても面白かったので、面白かったのに、本書を紐解いた。映画は、中年を過ぎて男と確かに別れるために尼になるまでの、男と瀬戸内寂聴とその妻の不思議な三角関係を、淡々と描いたものだった。

    本書も、著者と不倫男とその家庭との不思議な三角関係が出てくるが、映画の不倫男と本書の不倫男は...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年06月10日

    瀬戸内寂聴自選集「あふれるもの」のレビューを書きたかったのだけど、どこを探しても出てこず登録できなかったので仕方なくこの本に。
    「花芯」「あふれるもの」「夏の終り」「けものの匂い」「みみらく」「蘭を焼く」「吊り橋のある駅」収録。

    少し前に「あちらにいる鬼」という小説を読んだのだけど、それが著者の井...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年05月16日

    お亡くなりになられたときに私の好きな多くの作家さんが本気で悼み、悲しみから抜け出せずにいるお姿を拝見し、著者の初期の代表作を読んでみたくなりました。
    実は、著者の半生はTVで見ただけ、作品は源氏物語とエッセイしか読んだことがなく、小説を読むのは初めてです。

    本書は私小説で、主人公が、妻子ある男と8...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年01月10日

    寂聴さんのエッセイを読み、小説も読んでみたいと思い読んでみることに。私小説ということで、あの明るいお茶目な寂聴さんと重ね合わせなが読み、過去にこんな波瀾万丈なことがあったのかぁ…と驚いた。不倫、駆け落ち?という、いわば非人道的な出来事であるにも関わらず、じつにみずみずしく書かれていた。そこに嫌悪感は...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年03月13日

    いくつもの章に別れた話かと思っていたら、
    連作短編だったようだ。

    最後の一編以外は、登場人物も同じで
    少しずつ「こと」が進展してゆく。
    どうしようもない邪恋に悩む袋小路の
    人々の苦しい叫びが聴こえるような話だけれど
    美しい日本語で描かれていることで
    ひやりと冷たい風が、ものがたりの
    湿り気のあるけ...続きを読む

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