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Posted by ブクログ 2021年11月17日
ゴミ屋敷と化した家に独りで暮らす下山忠市の生涯、それに悩まされる向かいの家の吉田家や、ワイド・ショーの取材にこたえる矢嶋富子、そして町やそこに暮らす人びとの変化を見てきた田村喜久江などの登場人物たちの心理をたどった小説です。
著者の作品はおおむね、小説であれエッセイであれ、「近代」もしくは「戦後」...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年11月02日
戦後の雰囲気で、語られなかったことが実はたくさんある。「3丁目の夕日」のようにいいところばかり語られているが、そうじゃないこともありる。3.11のことも片付いていないまま走っている今を見ているのかもしれない。
自分のしていることが無意味であるかもしれないということをどこかで理解している。しかしそれ...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年03月03日
ゴミ屋敷の住人忠市。戦後の好景気を迎える日本で、まっとうに生きてきたはずなのに、何故ゴミにすがる晩年に落ちぶれたのか。
人間の生き方の難しさを知る。完璧な人生などない。有り得ない。いつ災いが降りかかるか解らない。マニュアルなどない。
最後の眠りに就くとき、自らの魂が安寧の地に向かうことができるのか?...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年06月26日
すごく良かった。
人間は物語(意味)の中で初めて生きることができる。
兄と弟が再会するシーン。「兄ちゃん!」。忠市の世界を理解し、共有している者による呼びかけによって、忠市が再びこの世に生きる者となっていく展開には感動で震えた。
締めくくりでの忠市の死。死も生の延長なんやな。
生きるってこう...続きを読む
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