作品一覧

  • 昭和探偵物語平和村殺人事件
    NEW
    4.0
    1巻1,980円 (税込)
    『永遠の仔』『悼む人』……感動を送り続ける著書の進化、一大エンターテインメント誕生! ビートルズが日本を訪れてコンサートを開いた一九六六年。昭和四一年。日本の片隅で、或るおぞましい事件が起きた。私にとっては、忘れがたい……というより、いまなお当時の光景といい、匂いといい、感触といい、生々しい記憶で胸が焼かれるような想いがする事件である。加えて、あの悲しみに満ちた出来事には、表向き解決した内容――すなわち、裁判になったり、新聞記事になったりした事実とは、また別の驚くべき真相がある。たとえば被害者の数は、公表された数よりも、はるかに多かった。――「プロローグ」より
  • 青嵐の旅人 上
    4.0
    1~2巻2,090円 (税込)
    『永遠の仔』『悼む人』を超える、新たな"世界"の誕生。 激動の幕末の伊予松山藩。 戦を厭う娘ヒスイ、医の道で人を助ける救吉、若き武士辰之進。 霊泉の湧く故郷を守るため、若者たちが立ち上がる! 文久2(1862)年。舞台は、260年間続いた江戸幕府がいま、まさに消えようとする頃の伊予松山藩(愛媛県)。代々続くおへんろ宿「さぎのや」で育てられた娘ヒスイと弟の救吉は、危機一髪の場面を救われたことをきっかけに、年少の藩士、青海辰之進と知り合う。医術で人を救うべく精進する救吉に、ある日郷足軽隊の調練に医師見習いとして同行せよと命が下る。誰よりも戦を厭い、平和を願うヒスイは、やがて救吉が真の戦に送られることは必定とみて、男装して弟に同道することを決意する。
  • ジェンダー・クライム
    4.1
    1巻1,800円 (税込)
    『悼む人』『永遠の仔』の著者が贈る、ノンストップ・クライムサスペンス。 誰もが容疑者。誰もが当事者。 性にまつわる犯罪……ジェンダー・クライムは連鎖する。 土手下に転がされていた男性の遺体。 暴行の痕が残る体には、メッセージが残されていた。 「目には目を」 なんと男の息子は、3年前に起きた集団レイプ事件の加害者だった――。 次々現れる容疑者、そして新たな殺人。 罪を償うべきは、あなたかもしれない。 天童荒太の原点回帰にして、記念碑的作品!
  • 君たちが生き延びるために ──高校生との22の対話
    3.7
    1巻880円 (税込)
    幸せになるには、自分を大事にして生きることが大前提。では「自分を大事にして」とはどんなことか? 実際の高校生との対話を糸口に直木賞作家が、今を生きる若い人に贈る渾身のメッセージ。
  • 巡礼の家
    5.0
    1巻880円 (税込)
    生きづらさを抱えた人々への〈希望の灯火〉を描く感動作 いにしえより行き場を失った数多の人々を迎えてきた遍路宿「さぎのや」で、家出した少女・雛歩は自らの生き方と幸せを見つけていく。 解説・青木千恵 ※この電子書籍は2019年10月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 包帯クラブ ルック・アット・ミー! ──The Bandage Club Look At Me!
    4.0
    1巻1,650円 (税込)
    関東のはずれの町に暮らす高校生、ワラ、ディノ、タンシオ、ギモ、テンポ、リスキ。彼らはそれぞれに傷ついた少年少女たちだった。戦わないで自分自身の大切なものを守りたい、そんな思いから彼らは包帯クラブを結成する。その活動を描いた前作『包帯クラブ』から16年。本作は前作の終わりから話が始まる。場所に包帯を巻く活動は、無理解や反発などを受け、自粛を余儀なくされる。しかし、ひっそりと集まりバンド活動を始める彼ら。発表の場を求めながら、さまざまな人と出会い、再び物語は動き出す。本作では、未来の、成人した彼らの姿も交差して描かれる。この世界にあふれた悲しみのひとつひとつを手当てすることは難しいが、だから何をしたってむだ、とは言いたくない。自分たちのやり方で、自分を守り、大切な人たちを守ろうと踏み出す彼らの第2幕が開く。
  • ペインレス(上下)合本版(新潮文庫)
    -
    1巻1,474円 (税込)
    野宮万浬、ペインクリニックで患者の痛みと日々向き合う優秀な医師。彼女には、秘密があった。心に一切痛みを感じないのだ。一方、数々の国際プロジェクトを手掛けてきた貴井森悟は、爆弾テロに遭って痛覚と情熱を失い、無為に生きていた。謎めいた老人、曾根雅雄の導きにより、ふたりは運命の邂逅を果たす──。人間の根源を抉るサスペンスにして、最もスリリングな医学エンターテインメント。 ※当電子版は新潮文庫版『ペインレス』上下巻をまとめた合本版です。
  • ペインレス(上)―私の痛みを抱いて―(新潮文庫)
    3.0
    1~2巻737円 (税込)
    野宮万浬、ペインクリニックで患者の痛みと日々向き合う優秀な医師。彼女には、秘密があった。心に一切痛みを感じないのだ。一方、数々の国際プロジェクトを手掛けてきた貴井森悟は、爆弾テロに遭って痛覚と情熱を失い、無為に生きていた。謎めいた老人、曾根雅雄の導きにより、ふたりは運命の邂逅を果たす──。人間の根源を抉るサスペンスにして、最もスリリングな医学エンターテインメント。
  • 幻世の祈り―家族狩り 第一部―(新潮文庫)
    完結
    3.8
    全5巻572~781円 (税込)
    高校教師・巣藤浚介は、恋人と家庭をつくることに強い抵抗を感じていた。馬見原光毅刑事は、ある母子との旅の終わりに、心の疼きを抱いた。児童心理に携わる氷崎游子は、虐待される女児に胸を痛めていた。女子高生による傷害事件が運命の出会いを生み、悲劇の奥底につづく長き階段が姿を現す。山本賞受賞作の構想をもとに、歳月をかけて書き下ろされた入魂の巨編が、いま幕を開ける。
  • 家族狩り(第一部~第五部)合本版(新潮文庫)
    -
    1巻3,102円 (税込)
    高校教師・巣藤浚介は、恋人と家庭をつくることに強い抵抗を感じていた。馬見原光毅刑事は、ある母子との旅の終わりに、心の疼きを抱いた。児童心理に携わる氷崎游子は、虐待される女児に胸を痛めていた。女子高生による傷害事件が運命の出会いを生み、悲劇の奥底につづく長き階段が姿を現す。山本賞受賞作の構想をもとに、歳月をかけて書き下ろされた入魂の巨編が、いま幕を開ける。 ※当電子版は新潮文庫版『家族狩り』第一部~第五部をまとめた合本版です。
  • ムーンナイト・ダイバー
    4.1
    1巻702円 (税込)
    慟哭の夜から救済の光さす海へ。 3・11後のフクシマを舞台に、鎮魂と生への祈りをこめた著者の新たな代表作。 ダイビングのインストラクターをつとめる舟作は、秘密の依頼者グループの命をうけて、亡父の親友である文平とともに立入禁止の海域で引き揚げを行っていた。 光源は月光だけ――ふたりが《光のエリア》と呼ぶ、建屋周辺地域を抜けた先の海底には「あの日」がまだそのまま残されていた。 依頼者グループの会が決めたルールにそむき、直接舟作とコンタクトをとった眞部透子は、行方不明者である夫のしていた指輪を探さないでほしいと告げるのだが……。 巻末に著者によるエッセイ、「失われた命への誠実な祈り(文庫版あとがきに代えて)」を収録。
  • 悼む人 上
    3.7
    1~2巻621~642円 (税込)
    善と悪、愛と憎しみ、生と死が交錯する直木賞受賞作! 著者が切望した、「いま世界に一番いて欲しい人」とは? 不慮の死を遂げた人々を“悼む”ため、全国を放浪する若者・坂築静人。静人の行動に戸惑いと疑念を覚え、その身辺を調べ始める雑誌記者・蒔野。末期がんに冒され、家族とともに最後の時間を過ごしながら、静人を案じる母・巡子。そして、自らが手にかけた夫の亡霊に取りつかれた女・奈義倖世。 静人の姿が3つの視線から描かれ、その3つのドラマが、やがて1つの大きな物語の奔流となる。「この方は生前、誰を愛し、誰に愛され、どんなことで人から感謝されてでしょう?」静人の問いかけは、彼を巡る人々の心を、少しずつ動かしていく。 家族との確執、死別の悲しみ、自らを縛りつける呪縛との対決。そして避けられぬ死の傍らで、新たな命が――。静かな感動が心に満ちる感動の巨編!
  • 静人日記 悼む人II
    3.6
    1巻743円 (税込)
    直木賞受賞作『悼む人』の感動ふたたび! 新聞の死亡記事を見て、亡くなった人を亡くなった場所で「悼む」ために、全国を放浪する坂築静人。死者の周辺の人々から疎んじられ、罵声を浴びせられることもあるが、時には、あなたの行為で救われたと感謝されることもある――。 さまざまな死者や生者との、出会いと別れを繰り返す静人。やがて一人の女性との邂逅が、今度は静人の心にも波紋を生む……。 前書きに、「できるだけ一日に一度、就寝前の時間に〈静人〉となり、空と向き合う。〈静人〉として、星を、星を隠す雲を見上げ、心にわきたつものを書きとめる。」とある通り、直木賞受賞作『悼む人』の主人公の日記という体裁をとった異色の小説は、『悼む人』を読んだ方はもちろん、未読の方にもこの素晴らしい作品世界への格好のイントロダクションになるだろう。
  • 合本 悼む人【文春e-Books】
    2.0
    1巻1,223円 (税込)
    善と悪、愛と憎しみ、生と死が交錯する直木賞受賞作! 著者が切望した、「いま世界に一番いて欲しい人」とは? 不慮の死を遂げた人々を“悼む”ため、全国を放浪する若者・坂築静人。静人の行動に戸惑いと疑念を覚え、その身辺を調べ始める雑誌記者・蒔野。末期がんに冒され、家族とともに最後の時間を過ごしながら、静人を案じる母・巡子。そして、自らが手にかけた夫の亡霊に取りつかれた女・奈義倖世。 静人の姿が3つの視線から描かれ、その3つのドラマが、やがて1つの大きな物語の奔流となる。「この方は生前、誰を愛し、誰に愛され、どんなことで人から感謝されてでしょう?」静人の問いかけは、彼を巡る人々の心を、少しずつ動かしていく。 家族との確執、死別の悲しみ、自らを縛りつける呪縛との対決。そして避けられぬ死の傍らで、新たな命が――。静かな感動が心に満ちる感動の巨編!
  • だから人間は滅びない
    4.0
    1巻877円 (税込)
    紛争やテロ、巨大地震や環境破壊、新型感染症、虐待や貧困の連鎖。この日常化した非常事態がつづけば、人間はいまに滅びる。見えにくい人々の孤立化を描いてきた著者が、生き延びるためのヒントを求め、他者と「つながる」ことで社会を変えようとしている人々に話を聞いた。被災地の子ども支援、産後の母親ケア、障害者雇用、新しい農業の形。リスクに備えるには人とのつながりを持ち、広げること。希望が芽生える〈群れ〉のすすめ。
  • 包帯クラブ
    3.8
    1巻770円 (税込)
    多くの人が日々生きていく中で癒えない傷を抱えている。そんな彼らの心が少しでも軽くなるようにと願いを込めて結成されたあるクラブ。そのクラブを通して感受性豊かなティーンエイジャー達は仲間と共に喜び、哀しみ、傷つき、多くの事を知り、学んでいく……。日常を生きる中で確かに存在する傷にどう対処するか、繊細でありがならも、あたたかく、そして力強く描かれる、希望と再生の物語。
  • 孤独の歌声
    3.9
    1巻616円 (税込)
    直木賞受賞作家・天童荒太の出発点となった日本推理サスペンス大賞優秀賞受賞作。凄惨な殺人事件が続発する。独り暮らしの女性たちが監禁され、全身を刺されたかたちで発見されたのだ。被害者の一人が通っていたコンビニエンス・ストアの強盗事件を担当した女性刑事は、現場に居合わせた不審な男を追うが、突然、彼女の友人が行方不明に。孤独を抱える男と女のせつない愛、噴き上がる暴力――。

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  • 青嵐の旅人 下

    Posted by ブクログ

    ヒスイと救吉、戦乱の世に二人の救護者。怒涛の後半は涙無しには読めません。
    電車内や職場で読むのはやめときましょう。

    0
    2025年04月18日
  • 青嵐の旅人 下

    Posted by ブクログ

    久しぶりに夢中になって読んだ。薩長連合や大政奉還、坂本龍馬の役割など、よくわかっていなかった経緯がすっきりと整理されてありがたかった。歴史上の重要人物と主人公との邂逅は、本当にそうであったかもしれない、そうであって欲しいと思わされるエピソードばかりで楽しかった。作者の作品はなんとなく人の業を見せつけられるイメージがあって読んでこなかったのだが、これを機に他の作品も読んでみたい。

    0
    2025年03月06日
  • 青嵐の旅人 上

    Posted by ブクログ

    この小説は幕末の有名な出来事が、その時代に生きた人の目線で語られています。私は司馬遼太郎さんの小説で幕末の面白さを知りましたが、司馬さんの小説では、顛末を全て知っている後の時代の視点が入っている気がします。「青嵐」に登場する人物は皆先のわからないその時代を生きているように思えて、より共感しました。下巻でどの様な展開がされるのかが、楽しみです。

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    2025年01月22日
  • ジェンダー・クライム

    Posted by ブクログ

    天童荒太さんの作品を読むのは初めてということもあり、あらすじを読んでなんとなく、「女性が男性に対して復讐をしていく、暴力描写強めな犯罪小説かな?」と思っていたのですが…。
    いざ読んでみたら、一冊の中で幾つものジェンダー問題が扱われている、ガッツリ社会派な警察小説でした。とても良い方向に、良い意味で、予想を裏切られました。
    性犯罪を加害した者、被害に遭った者。そしてその家族たちや、そういった事件に対する世間や警察の言動など、作中の至るところがリアルであり、読んでいて自然と感情移入して苦しい気持ちになったり、怒りが湧き上がったりする部分も多くあった。作品を通して現実に存在する犯罪や問題の数々を思い

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    2024年11月24日
  • ジェンダー・クライム

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    この本を選んだ動機を忘れてしまいましたがこれから読み始めます。

    謝辞の冒頭に、できるだけ現実に即した、身体だけでなく、精神的にも人々を苦しめつづける被害を取り上げるように努めた。とあるように読み進めていてとても辛く読むのを辞めてしまおうか、とも考えました。

    伊坂幸太郎さんのグラスホッパー、マリアビートル、AXと読み終わり三冊分よりさらに辛い内容だったからです。

    この作品で問題提起しているように主人とか昔からの表現が呪い?的に人を縛っているところもあるのだろう。

    言葉は選んで使わなければいけないなと思いました。
    別件で夕方友人とした会話の中で謝られてしまい何で謝るの?と聞いたらだって戻る

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    2024年10月11日

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