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関東のはずれの町に暮らす高校生、ワラ、ディノ、タンシオ、ギモ、テンポ、リスキ。彼らはそれぞれに傷ついた少年少女たちだった。戦わないで自分自身の大切なものを守りたい、そんな思いから彼らは包帯クラブを結成する。その活動を描いた前作『包帯クラブ』から16年。本作は前作の終わりから話が始まる。場所に包帯を巻く活動は、無理解や反発などを受け、自粛を余儀なくされる。しかし、ひっそりと集まりバンド活動を始める彼ら。発表の場を求めながら、さまざまな人と出会い、再び物語は動き出す。本作では、未来の、成人した彼らの姿も交差して描かれる。この世界にあふれた悲しみのひとつひとつを手当てすることは難しいが、だから何をしたってむだ、とは言いたくない。自分たちのやり方で、自分を守り、大切な人たちを守ろうと踏み出す彼らの第2幕が開く。
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Posted by ブクログ
「この世界には、たくさんのつらいことがある。悲しみがあふれている。その一つ一つに手当てをすることは誰にもできない。だからといって、何をしたってむだ、なんて言いたくはない。」
前作からかなりスケールが大きなり、世界を舞台にした物語になっていたけど、「包帯クラブ」が伝えたい根っこの部分はずっと変わらない。
コロナ禍で余裕がなくなり、つい自分のことばかりになってしまっている僕らに、誰かのためにほんの少しでも、自分にできることをしようと思わせてくれる。
誰かに寄り添う人がいる。優しさを与える人がいる。
それは小説の中だけのフィクションではなく、自分が一歩踏み出してみるだけで、誰かに何かを与えることだってできるんだ。
そんな勇気を与えてくれる本でした。
読んだあとはきっと、近くの知り合いでも、遠くの誰かにでも良いから、優しくしてあげたいって気持ちになるはず。
Posted by ブクログ
傷そのものに包帯を巻くのではなく、傷ついた場所に包帯を巻くという小さな行動から始まった「包帯クラブ」。
その活動は、いつの間にか反響を呼んだが、理解できないことや反発があった事により、自粛させられた。
その後、六人の高校生は、包帯=「バンド」という意味合いから、音楽の「バンド」を始めるようになった。
そして、成人した彼らは、世界の紛争の現場へと活躍を拡げていく。
前作が発刊されたのは、2006年。あれから16年なので、読んだ時の記憶は曖昧でしたが、雰囲気は蘇ってきました。
映画化もされていて、ちなみにそのキャストは、
ディノ:柳楽優弥
ワラ:石原さとみ
ギモ:田中圭
タンシオ:貫地谷しほり
テンポ:関めぐみ
リスキ:佐藤千亜妃
です。
小さな活動から、まさかワールドワイドに発展していたとは驚きでした。
序章では、成人した「ワラ」の物語が描かれています。国際医療団の看護師になった「ワラ」は、紛争地にて傷ついた人達を助けています。そこで、フォトジャーナリストとして活躍する「ディノ」が撃たれたことを知ります。
過去を振り返るかのように高校時代の模様を描きながら、同時進行で「今」も描かれています。
高校時代の描写は青春小説でした。こちらは「ギモ」の視点で進行していきます。包帯を巻く活動は自粛したものの、バンド活動ではその経験が活かされています。
訴えたいことを歌詞にしたり、包帯を使ったりと「包帯クラブ」再始動のような活動に、読んでいて心が躍りました。
その中で垣間見る、人々との交流や困難な状況にどう前向きに捉えていくのか。
良いなぁ、青春!とか思ってしまいました。前向きに頑張っている高校生達に自分もなんだか前向きな気持ちにさせられました。
特に困難を乗り越えての演奏シーンは読み応えがありました。
一方で、成人した物語では世界の紛争が背景になっています。ギモは看護師、ディノはフォトジャーナリスト、その他のメンバーも世界の現場で活躍されています。
青春時代とはうって変わり、こちらはシリアスさが勝っていました。まさか、あの高校生達がこうも成長するとは・・。
みんな頑張っていて、それぞれが成長し「人」のために頑張っている姿に勇気を与えられました。
また、戦争が与える影響など世界情勢も絡んでいて、色々と深く考えさせられました。
「包帯クラブ」で培ったものが、世界にまで発展している光景に「継続は力なり」という言葉が浮かび上がってきました。
傷ついた場所に包帯を巻く。それだけの行動なのに世界の人達にまで影響を与えていることに改めて感動してしまいました。
Posted by ブクログ
前作は出版された直後くらいに読んでいまして、映像版は未視聴。そういえばあの本おもしろかったよな、と調べたところ続編が出ているとのことで購入しました。ちょっと自分が求めていた方向性の物語ではなかったことに加えて、社会問題のテーマがてんこ盛りで、読んでいてすごく疲れました。また、過去と現在の話が章ごとで入れ替わる構成、語り手が変わったり、一人称だったのに突然三人称が混じったりと、やはり疲れる要素が多くしんどかったです。これを読む前に前作も読み直したのですが、昔、子どもだった時分には特に感じなかった細かいことが気になってしまい、何というか自分も汚れて擦れた大人になってしまったなぁ、と……。この物語にあるように、世界が優しいものであれば良いのですがね。
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