【感想・ネタバレ】包帯クラブ ルック・アット・ミー! ──The Bandage Club Look At Me!のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

続編。

何者にもなりたくないという思いが由来の方言会話がなくなり(それだけ大人になったということかな)キャラも掴めて、どこか客観的位置にいるギモ視点のおかげで前作よりだいぶ読みやすくなってたと思う。

「あとがき」にもあるように、前作で「報告書」という形で語られていた彼ら・彼女らの未来を現在進行形で描きつつ、それに至る過程を前作直後から過去の出来事として描いている。

「障害」や「差別」、「紛争」、大小関係ない様々な問題に抱いた感情真っ直ぐに自分たちの出来ることをする、やりたいからやる彼女たちの目覚ましい活動、経歴を読んでいると、自分の人生に満足してないからか「自分は何もしてないな」なんて卑下してしまうこともあるが、もちろん僕は、ワラでもディノでもタンシオでテンポでもリスキでもギモでもない。
ただそれでも、お互いに包帯を巻きあえる関係性は羨ましく、そんな関係性を築いていければと思った。

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2023年08月25日

Posted by ブクログ

先が見えない暗い現実に希望の光を与えてくれる一冊。ディノの優しい言葉が心に響いて鳴り止まない。包帯クラブの仲間に出逢い、想像力の大切さ、行動する勇気をもらった。

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2022年05月07日

Posted by ブクログ

前作からかなりの年月がたって失念したことも多かったけれど本作品だけでもこんなに感動を味わうことができた。ついつい自分のことだけを考えてしまいがちな日常。コロナ禍でままならないことが多い今、心に響いてくる内容だった。人の痛みに寄り添うことがこんなにも大きな力となって世界中に広がっている。彼らの青春時代、現代と綴られいく文章を夢中になって読んだ時間はとてもとてもかけがえのない体験だった。私自身の生き方を見直すきっかけになるかな。

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2022年04月25日

Posted by ブクログ

前作があるのを知らずに読みました。涙が溢れる。
『この世に生を受けたすべての生き物は、命の危機にあるときには、〈ここよ、わたしはここ。わたしを見て。わたしに手を差し伸べて。〉と助けを求める権利…いえ義務がある。命とは、決して個人だけのものではなく、多くの人や自然とつながっているのだから。』胸を打つ言葉にたくさん出会えた。

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2022年04月09日

Posted by ブクログ

「この世界には、たくさんのつらいことがある。悲しみがあふれている。その一つ一つに手当てをすることは誰にもできない。だからといって、何をしたってむだ、なんて言いたくはない。」

前作からかなりスケールが大きなり、世界を舞台にした物語になっていたけど、「包帯クラブ」が伝えたい根っこの部分はずっと変わらない。
コロナ禍で余裕がなくなり、つい自分のことばかりになってしまっている僕らに、誰かのためにほんの少しでも、自分にできることをしようと思わせてくれる。
誰かに寄り添う人がいる。優しさを与える人がいる。
それは小説の中だけのフィクションではなく、自分が一歩踏み出してみるだけで、誰かに何かを与えることだってできるんだ。
そんな勇気を与えてくれる本でした。

読んだあとはきっと、近くの知り合いでも、遠くの誰かにでも良いから、優しくしてあげたいって気持ちになるはず。

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2022年03月17日

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一万円選書で選んでいただいて読みました。前作は読まず、この巻からでしたが、お話にはスムーズに入っていけました。内容が爽やかでベタな大人の青春って感じで読み終わったあと、スッキリした優しい気持ちになりました。

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2022年10月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

前作、包帯クラブから16年目の本作だそうです。
クラブのメンバーも前作と同じもしくは追加メンバーもいますが、すべて忘れています。
その彼らも大人になって、社会人になって、医療現場だったり、報道カメラマンだったり、外交的仕事についたり、国際的に動いていて、包帯クラブもバンテイジ・クラブとして、その活動は世界的なものになっています。
痛みや悲しみや辛さは世界共通どこにでもあって、彼らの活動はとどまることがないのです。

もしこの作品が映像化されるとしたら、BGMはスピッツかなと思いましたが、やっぱりあいみょんだなと、頭の中であいみょんを流しながら読み終えました。

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2022年05月15日

Posted by ブクログ

この世に生を受けたすべての生き物は、命の危険にあるときには、〈 ここよ、わたしはここ。わたしを見て。わたしに手を差し伸べて。〉と助けを求める権利…いえ、義務がある。
「助けて」や「わたしを見て」の代替としての役目が包帯にはあるんですね。

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2022年05月12日

Posted by ブクログ

傷そのものに包帯を巻くのではなく、傷ついた場所に包帯を巻くという小さな行動から始まった「包帯クラブ」。
その活動は、いつの間にか反響を呼んだが、理解できないことや反発があった事により、自粛させられた。
その後、六人の高校生は、包帯=「バンド」という意味合いから、音楽の「バンド」を始めるようになった。
そして、成人した彼らは、世界の紛争の現場へと活躍を拡げていく。


前作が発刊されたのは、2006年。あれから16年なので、読んだ時の記憶は曖昧でしたが、雰囲気は蘇ってきました。

映画化もされていて、ちなみにそのキャストは、

ディノ:柳楽優弥
ワラ:石原さとみ
ギモ:田中圭
タンシオ:貫地谷しほり
テンポ:関めぐみ
リスキ:佐藤千亜妃

です。

小さな活動から、まさかワールドワイドに発展していたとは驚きでした。
序章では、成人した「ワラ」の物語が描かれています。国際医療団の看護師になった「ワラ」は、紛争地にて傷ついた人達を助けています。そこで、フォトジャーナリストとして活躍する「ディノ」が撃たれたことを知ります。

過去を振り返るかのように高校時代の模様を描きながら、同時進行で「今」も描かれています。

高校時代の描写は青春小説でした。こちらは「ギモ」の視点で進行していきます。包帯を巻く活動は自粛したものの、バンド活動ではその経験が活かされています。
訴えたいことを歌詞にしたり、包帯を使ったりと「包帯クラブ」再始動のような活動に、読んでいて心が躍りました。

その中で垣間見る、人々との交流や困難な状況にどう前向きに捉えていくのか。
良いなぁ、青春!とか思ってしまいました。前向きに頑張っている高校生達に自分もなんだか前向きな気持ちにさせられました。
特に困難を乗り越えての演奏シーンは読み応えがありました。

一方で、成人した物語では世界の紛争が背景になっています。ギモは看護師、ディノはフォトジャーナリスト、その他のメンバーも世界の現場で活躍されています。
青春時代とはうって変わり、こちらはシリアスさが勝っていました。まさか、あの高校生達がこうも成長するとは・・。
みんな頑張っていて、それぞれが成長し「人」のために頑張っている姿に勇気を与えられました。
また、戦争が与える影響など世界情勢も絡んでいて、色々と深く考えさせられました。

「包帯クラブ」で培ったものが、世界にまで発展している光景に「継続は力なり」という言葉が浮かび上がってきました。
傷ついた場所に包帯を巻く。それだけの行動なのに世界の人達にまで影響を与えていることに改めて感動してしまいました。

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2022年03月19日

Posted by ブクログ

「包帯」が人を癒す力にも繋ぐ力にもなる。そんな物語でした。みずみずしい青春の一幕と、目をそむけたくなるような現実が交互に織り交ぜられて、そして最後には物語は、きれいな一枚を紡ぎあげていく。そんなお話でした。

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2022年09月15日

Posted by ブクログ

自分が高校生のときに、これの前作の包帯クラブを読みました。
なのですっかり前のお話は忘れていたけれど、その時高校生?くらいだったワラたちが私と同じように大人になっていたのはちょっとだけ感慨深かったです(覚えていないくせに 笑)。

ストーリーは、少しできすぎているな…と感じながらも、なんとか最後まで読み切った…っ!という気持ち。

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2022年09月02日

Posted by ブクログ

感想を書きこもうとして気づきました。続編だったんだ。
確かに主人公達がいきなりニックネームで動き出すし、どことなくバックグラウンドの説明も不足してた。そもそも本を手に取ったとき「妙に新しいな~」と思ったのです(第1作は2006年、この続編は2022/3出版)。
もっとも軽い違和感を感じたレベルで、この本だけで問題なく読める完結した話です。とは言え、前作を読むともう少し理解が深まるのかもしれません。

天童さんのテーマは「人に寄り添う」ことだと私は勝手に思っていますが、この本もそれを存分に描いた善意の本です。
人の事を思う、差別を無くす、「私はここにいる」と立ち上がる。最初から最後まで、善意を分厚く塗りたくって行く。善い話なのです。
でも、美味しいケーキのクリームも、余りに同じ味が続くと最後に胸につかえるように、善意が鼻についてきます。ちょっとやり過ぎかな。

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2022年08月12日

Posted by ブクログ

その後の包帯クラブの活躍。それぞれ自分のなりたい者になっていくのが、うまくいきすぎているとは思うけれど、小説の中だけでも良い方に繋がる偶然の果ての必然が嬉しい。

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2022年05月26日

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