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Posted by ブクログ 2017年02月27日
どれもこれも思い当たる節のあるストーリーで心が痛い。「表層的なハッピー感に拘泥する」ゴランノスポンは就活でよく聞く「仲間に感謝」の行にインスパイアされてる?しかし表層ハッピーは続けられない。一点の綻びから本性があらわになる。
一般の魔力も思い当たる節があってつらい。自分を棚に上げて他人を批判、自分に...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年05月09日
痛快!現代をひたすら皮肉る。最新から最後までにやにやして、たまに声出して笑ってしまう短編集。
「末摘花」は源氏物語のアンソロジーにも収録されていて、多分3回目ぐらいなんだけど、毎回同じ場所で笑う。一番気に入ったのは「尻の泉」。町田康特有のリズムで綴られるいかれた意識の流れ。くだらなさ。尻から泉が出る...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年12月23日
『目を覚ましたらブラインドから縞の光が差しこんでいた。
素晴らしいことだと思う。
太陽が僕たちに降り注いで生命が育つ。大地が潤う。そんななかで自然の一部として僕らは生きているんだ。そのこと自体がとてもありがたい。感謝。誰へ? すべてにだよ。すべてに感謝して生きていく。空に、海に、きみに、自分に。』
...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年06月10日
「楠木正成」
楠木正成はいくさの天才で、いくさに命をかけている
それゆえ、つねにやばい状況へと吶喊をかけずにはいられない
そういう人なんだと思う
平和ボケしてロマンチストな現代人たる語り手は
ミーハーな気分でそれに近づき
適当にあしらわれた挙げ句、流れ矢に当たって死ぬ
複雑な南北朝時代の動きを
まあ...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年08月30日
著者の小説、初読み。猫エッセイの文体そのままに、不条理な世界の短編小説が7編収録されていた。表題作「ゴランノスポン」が「ご覧のスポンサーの……」からという解説にショックを受けた。カバーの奈良美智の絵から「ゴランノスノポン」という変な単語が頭の中に何度も出てきてしまった。難しい単語が、ルビもなしにポン...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年11月06日
町田康の小説は、その他大勢の群衆に埋もれて生きるひとの決して尊くない哀しみが、ぱっと見、明らかに哀しいのに読めば読むほど哀しみに思えず、哀しみであることを忘れさせる。
ページを閉じたあと、もやもやとした形で「哀し…」と脳内を哀しみのもやもやで薄く埋め尽くす、その清々しい脱力というか諦念が堪らない。
...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年10月20日
仕事でも日記でもレビューでも、自分が文章を書くときには一応の約束事に乗っかって書いている。「一文を長くしすぎない」とか「文語と口語を区別する」といった、学校で習うような約束事だ。その約束事に乗っかることでどんな内容を書いてもある程度の読みやすさが保たれると思っている。
しかし、町田康の文章ではそうい...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年12月18日
短篇集。面白いのとパッとしないのとあるんだけどその辺は好き嫌い次第かな。独特の文体が活きてる作品は普通の文体の作品にはない面白さがある。「一般の魔力」とその前後の作品が面白かった。一番最初のは個人的にはぱっとせず。読み進むと面白い作品に遭遇。文体の珍妙さに依るところが大きいのでそのへんを楽しめるかど...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年01月05日
町田康は、たしか「夫婦茶碗」と猫のエッセーを読んだことがあるのだけれど、どうもついていけなくて挫折した覚えが。にもかかわらず、今回手に取ったのは、ひとえにタイトルに惹かれたから。
しかし、やっぱり肌に合わなかった。最初の二編くらいまでは、ニンマリさせられたりしながら、まあ楽しく読んだのだけれど、後...続きを読む
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