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私たちはとんでもないところまできてしまったのではないか……。文政二年、薩摩藩士らを乗せた船は暴風雨に襲われ、漂着したのは朝鮮国だった。使者とのやりとりは漢文での筆談のみ。官僚との交渉は遅々として進まない。それでも「言葉は通じない。だが真心は通じる」のも真実だった。望郷の念がかなうのはいつの日なのか?
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Posted by ブクログ
沖永良部島から薩摩への帰路、嵐に見舞われて遭難し朝鮮へ漂着してしまった藩士安田義方の日記を基に書かれた長篇小説。話す言語が違うので遣り取りのすべてにおいて漢文の筆談を強いられ、漸く通じ合ったと思えば相手国役人の“役人らしい生真面目”な繰り返しの確認作業に煩わされて帰郷の段取りは遅々として進まず、その...続きを読むうえ法律のせいで上陸が許可されず生活(藩士船人合わせて二十五名)は半ば崩壊して水浸しの船の上。詩の達人と勘違いされてはやたら次韻や評を求められ、鼻持ちならない役人や細々とした問題へのひとり奔走。と書出せばキリが無い過酷の連続はもし自分だったら正気を保てそうになく、漠然とやっぱり武士って凄いなという感想を抱いたりもした。けれど、そんなつらい日々の中にも希望となって繋がり合う朝鮮国側の人達もいて、この部分が、とは要するに言葉や文化が自分とは違っても、互いを尊重し慮って助けようとする心の動きは在るのだと示している部分がこの小説の核だと私は思う。排外主義的な言説が罷り通る今の日本だからこそ大きな意味のある作品ではないでしょうか。
言葉も文化も違う相手も、誠実をもって対すれば自ずと心通じるものがある。太守との別れは我が身のように辛かった。この壮大な漂流記を現代に蘇らせてくれたことに感謝。安田がする詩の訳が面白い。軽妙な文章で書かれているけれど、船人たちの苦労は並大抵ではなかったと思う。 国の土地を踏めなかった川上を悼む。
漂流して朝鮮半島に漂着した薩摩藩士と船人たちの帰国までを描く長編。 実際にある漢文の記録を口訳したもののようです。 当時の朝鮮の法律では、漂着した外国人を上陸させてはいけないらしく、ひたすら船上で過ごさなければならないのが過酷そうでした。 3人の役人のうち2人の体調がずっと優れず、1人筆談で朝鮮人...続きを読むとやりとりしなければならない安田氏の心労たるや⋯。 主薄のように薄汚い心の韓人もいたものの、太守をはじめ書のやり取りを通じて心が通うようになるさまには、心温まりました。 それにしても、安田氏がうんざりしているのに詩の達人と間違われて、詩を読んでもらいたい人が押し寄せるのには笑いました。 薩摩藩士としての武士の心を忘れず、礼儀を欠かないよう、また国の代表として下に見られることのないよう、本心を律したり、毅然とした態度を崩さないようにしたりする安田氏の振る舞いが清々しかったです。 日本の文化に興味津々な太守以下韓官人の振る舞いも、なんだかほほえましかったです。 『ギケイキ』や口訳古事記のようにめちゃくちゃな意訳ではなく(そちらはそれで面白いのですが)、割と真面目な口訳ながらときどき「あっ、あっみたいな顔」などの町田節があるのがよかったです。
いつの時代もどこの国も官僚は同じようなもの。でも筆談でも友情は育まれ、ついに感動の別れ…では終わらなかった! 帰路がいろんな意味で辛すぎて、早く終わらせたくて一気読みを強いられました。
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町田康
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