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賞賛と悪罵を浴びた戦慄のデビュー作 大黒様を捨てようとして始まる日常の中の異次元世界。日本文学史に衝撃的に登場した芥川賞作家の処女小説。「河原のアパラ」を併載。 三年前、ふと働くのが嫌になって仕事を辞め、毎日酒を飲んでぶらぶらしていたら妻が家を出て行った。誰もいない部屋に転がる不愉快きわまりない金属の大黒、今日こそ捨ててこます日本にパンクを実在させた町田康が文学の新世紀を切り拓き、作家としても熱狂的な支持を得た鮮烈なデビュー作、待望の文庫化。 解説・三浦雅士
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Posted by ブクログ
上田は某Nとか、某オレンジみたい。去勢をはって飲まれて自分がいなくなってる。ロッカーは服従するバカが嫌いね。というより脳無しか、自分で判断なんかしないやつら。楠木たちはそれをガハハって、偽らないしバカじゃないから。
独特だが勝手に入ってくるリズムのいい文章と変な夢みたいな展開で解説にあるとおり、梶井基次郎や太宰、坂口安吾のような苦悩が表現されるが、彼らと比べると笑いが仕掛けられている。鬱々としてはいるが、最後は笑いなのである。なんとかなれ、なんとかなったの笑いに心が軽くなる。
文章が面白くて、展開も早くてテンポがいい。漫才のような歯切れの良さは関西弁によるものなのだろうか、と思って読むけど本質としては町田康の文が洗練されているからだと思う。たまに挟まれるあまり見ない言葉やカタカナ、飽きを感じさせない新鮮な面白さがある。 泥臭さとアホさがいつ読んでも元気出ていい。最高!
夢の話を500%凄くしたみたいな話(?) めーーーーちゃくちゃすき!! 普通に本屋で尾崎さんの帯だって思って即買いしたんだけど、読みながらなんでそんな展開になんのー!?って本当に面白くて沢山笑った。 主人公のこだわりだったり、性格が大好き。 本当に貧乏でも、考え方と親友(?)いたら何とかなるって思...続きを読むった。 町田康さんの作品他にも読んでみたい!
一見どうしようもない主人公は何も変わっていないように思えるが表面ではなく深いところの何かは確実に変化しているのだと気づいたときに感動が押し寄せてくる オバハンの描写が強烈で鮮やかに浮かび上がってくる
二篇所収 ・「くっすん大黒」4⭐️⭐️⭐️⭐️ 野間文芸新人賞、Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞作品。 怠惰で仕事を辞め、妻にも出て行かれたダメ男の主人公楠木正行。部屋にある無用の置物・大黒様、これが不安定で設置困難。楠木はこれを捨てようと行動するが、登場する人物たちも、特に女性が一癖ある人...続きを読む達で、物語の展開が面白く読んでいて楽しい。 ・「河原のアパラ」5⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ 「くっすん大黒」が面白かったので、これ以上はないだろうと思っていたら、「河原のアパラ」がより最高に楽しかった。 町田康という人がデビューしたのは、日本に一人の才能が現われたのだと思う。
町田康の著書を三冊立て続けに読んで慣れたせいもあるかも知れないがとても読みやすくて面白い。こういう発想というのはどこから出てくるのだろう。デビュー作でこれだけ面白いものが書けるのだから作家というのは素質の割合が大きいんだろうなと改めて思わされる。
大黒を捨てにゆくために外に出る。ただそれだけのストーリーだがその中にいわゆる文体によって唯一無二の世界を作り出している。笑と解釈の広さを受け入れる、文学でやってはいけないことなどないと思える作品。
ユーモアが効いていて落語のような話。 実際に悲惨な状況であるにも関わらず、笑い飛ばしてしまうようなユーモアがある。 赤めだかp16「落語とは人間の業の肯定である」とあるように「くっすん大黒」「河原のアパラ」の登場人物は実社会においてはどうしようもないような状況に追い込まれるわけであるが、それでもなお...続きを読むその状況を肯定したいような気にさせる人間の根本の笑いがあると感じた。
初めて町田作品に触れましたが、思ったより砕けた口調と次々切り替わる展開に読む手が止まらず面白かったです。 この作品の場面の切り替えの早さと次々思いがけないことが起こるドタバタ感が、最近観た映画「お引越し」の感じを彷彿とさせられました。 個人的にタイトルが結構好き
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