ほんもの―白洲次郎のことなど―

ほんもの―白洲次郎のことなど―

小説・文芸
649円 (税込)

3pt

3.8

無秩序、無鉄砲、無制限。疾風のごとく駆け回り「韋駄天夫人」の名をほしいままにした白洲正子が、時に激しく、時に気さくに綴った26編。お能、骨董、名優への思い、自死した女友だちのこと、そして、白洲次郎、小林秀雄、吉田健一ら猛者たちと過ごした日々――。美しく儚い〈ほんもの〉に満ちた、白洲正子史上もっとも危険な随筆集! 没年に行なわれた阿川佐和子との対談も収録。

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ほんもの―白洲次郎のことなど― のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    「銀座に行き銀座に死す」
    「吉田健一のこと」
    「『ある回想』を読んで」
    白州次郎との想い出話が興味深い。

    大岡昇平の「花影」、井伏鱒二の「珍品堂主人」を読みたくなる

    0
    2025年09月05日

    Posted by ブクログ

    白洲次郎のこともよく知らないが、正子さんの方はさらに知らず、白洲次郎の妻、との認識。武相荘に見学に行ったこともあり、手にした本。今の時代にはもうこういう夫婦は現れないのかな。いつの時代にも先見的、進歩的な人はいるわけだから、私が知らないだけ、世間が知らないだけなのでしょう。
    銀座に生き銀座に死す、の章に出てくるむうちゃんの生き様が印象に残る。むうちゃんみたいな女性はいつの時代にも生きていそう。だからといって、誰もが真似できる生き方ではない。まぁ、真似をして生きるなんてことはできないけれど。そしてもちろん、白洲次郎のことが書いてある章はどれも面白かった。ミニマリストの原点みたいな人だけど、本人はミニマリストなんて言われたら、嫌がったのかもしれない。とにかく、面白かったな。

    0
    2025年06月13日

    Posted by ブクログ

    よかったな。久々にエッセイ読む。
    いろんな昭和の文化人が出てきてよかった、銀座を味わったような、実際に会う以上に実感がわくような感覚。
    出てくる人の本を読んだりしてもそこに期待してるものがないかもしれなくて、こういう本って、その人の視点や慕っている気持ちそのものがすごく読ませるから、もちろんすごい人たちのすごさはあるにしても、今もこうやって白洲正子さんがピカピカの新本で本屋さんに置いてあって読まれているというのが結局すごい。

    でもなんていうか敗戦とか日本とか、そのアイデンティティを守ろうとした人たちの思いっていうのがあふれてて、正子さんも見聞きした人たちからそれこそ実になるくらい食い尽くしたんだろうなと思う。

    人の見方がとても良くて、どれも細やかな愛情に満ちあふれてて、スパッとハラを割ってるようで、でもぜったいに誤解されないように、慎重に慎重に何色にも重ねて話してくれるのがすごくいい。健坊のところなんてまさにそれが出でてよかった。けっして持ち上げることはしない。見たまま思ったままに、その時の世間の空気もぜんぶ含めて描いてくれる。だから公平ではっきりする。すごく見えやすい。ちゃんと正子さんの見方がわかるようにぜんぶ書いてくれるから。

    おもしろくない文というのはその見方を分かってもらおうとする努力をすっぱ抜いて、どうカッコつけたらいいか、どう言ったら評価されるかばっかり考えてるのかな。正子さんはその点、好きな人たちのことを好きだって書いてるだけでどんな評価も求めてないから潔い。そしてその点が評価されてるのかもしれない。

    無駄に持ち上げることは何の評価もしないことと同じくらい愛がないのかもしれない、正子さんの文章には愛があふれてる。こんな人たちがいてよかった。いまはこんな文化が花ひらくことなんてほんとに稀有だろうし、まがいものみたいな場所もきっとコロナでなくなってるんだろうな。

    この人たちが生きていた本の文化、(それだけじゃなくて骨董とか、古典とか、能とか)役割も、もう生きた場所にはないのかもしれない。私も動画をよく見るようになって、本という媒体を見ることにたまに目がびっくりするときがある。読みはじめると入り込めるんだけど。

    だからこんないい本を残してくれて本当にありがとうございます。私もいつか孔雀になって来てくれるようなパートナーが欲しい。そういえば、旦那さんが亡くなったあとに墓のデザインを考え始めたら楽しくなってきた、っていうところにもすごく笑った。教養としてもエンタメとしても本当におもしろく読める本。

    0
    2021年05月16日

    Posted by ブクログ

    白洲次郎の家庭内での姿が見えるのが面白い。
    韋駄天と呼ばれるだけあって、全く家庭に収まらない正子さんの生き方にも惹かれるものがあります。
    自分もこういう生き方したいですね。

    #読書 #読書記録 #読書倶楽部
    #ほんもの
    #白洲正子
    #白洲次郎
    #2017年16冊目

    0
    2017年03月21日

    Posted by ブクログ

    小林秀雄、青山次郎などとの交流がエッセイの前半。
    面白かったのは、吉田健一のこと。酷く運動神経が悪く、不器用だったこと、大食漢だったこと、お喋りだったこと。知っていることもあるけれど、違う方向から光が当てられたように感じる。
    文士たちの霊媒のようなった銀座の女性への追悼。う~ん、なんというか昭和だなと思う。実際そういう女性は居たんだろうけれど、何とも言えない違和感がある。

    終盤は白洲次郎のこと。なれそめや家庭でのふたりについて。武相荘は何度か足を運んでいる。白洲次郎・正子の家ならもっと大きな家を想像していたんだが、疎開をきっかけで選んだ農家はこじんまりしていた。でも、大工仕事と農作業と車が好きだった次郎さんと骨董と着物と文筆に精を出す正子さんの住まいは、何とも言えない落ち着きがある。
    このエッセイに現れる次郎さんは半分英国人。奥様の正子さんから見ると弱虫で正子さんの出産や病気ではただオロオロしていたという。
    意外だったのは、小林秀雄や今日出夫とも親しく吞んでいたということ。なんと正子さん抜きで。朝帰りする正子さんを農作業中の次郎さんが迎えるシーンもあるが、次郎さんは文句を云わなかったとのこと。あとがきでは娘さんには愚痴をこぼしていたそうだが。
    次郎さんは小林秀雄の本はおろか正子さんの本も読まなかったそうである。同じ家で暮らしながら別々の生活を送っていたという。
    武相荘には趣味趣向は違うけれど、テイストは一致していたという娘さんの言葉があった。物凄い割れ鍋に綴じ蓋だと思う。

    0
    2026年02月23日

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