鶴川日記

鶴川日記

550円 (税込)

2pt

3.8

「農村の生活は、何もかも珍しく、どこから手をつけていいか、はじめのうちは見当もつかなかった」――。本書は、名随筆家・当代一の目利きとして今なお多くのファンを持つ著者が、30年余り前に綴った知性と感性が光る珠玉の随筆集の復刻版である。第二次世界大戦が始まると同時に移った往時の町田市鶴川に今も残る藁葺き屋根の農家「武相荘」。そこでの幸福な日々やそこを訪れる人々との交流を描いた「鶴川日記」。山の手育ちの著者が、永田町・麹町・赤坂・麻布など憶い出に残る坂を再訪し、その場所にまつわるエピソードや現在の姿を綴った「東京の坂道」。長い人生の中で出逢った梅原龍三郎・熊谷守一・芹沢けい介・荒川豊蔵ら文化人との心に残るエピソードや、祖父母など肉親と過ごした日々をまとめた「心に残る人々」の3篇を収録する。何気ない日常に温かな目を向け、人々との交流や毎日を丁寧に生きることの大切さ、本物の豊かさとは何かを思い出させてくれる一冊。

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鶴川日記 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年08月30日

    第二次大戦中、連合軍の空襲を予測し(怖れて)、神奈川県鶴川に疎開をした白洲次郎、白洲正子夫婦の日常が垣間見えます。どういういきさつで鶴川で暮らすようになったのか等、改めて知る、白洲正子、白洲次郎(実力者に働きかけ徴兵を忌避した経緯もあるようです)の物語。後半で描かれる白洲正子の祖父、樺山資紀の物語(...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年10月13日

    戦争の色濃くなる頃、いち早く鶴川に住まいを移した白洲夫妻の日々。友人を疎開させたりとその時代、また人柄が伺える。東京の坂道シリーズが面白過ぎた。麹町、赤坂あたりが閑静な住宅街だったとか今では想像もつかない。赤坂もかつては茜山とよばれていた。プリンスホテルは朝鮮の王子の住んでいた御屋敷跡に建った。色々...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年09月21日

    武相荘での生活を描いた鶴川日記、東京の坂道、心に残る人々、の3篇から抜粋されたエッセイ集。
    白洲正子の文章に初めて触れるには良い本かと思われます。
    何冊か読んでいると、重複している部分もあるし、白洲氏や家族のことを知りたいとか、お能について知りたいとかであれば、ちょっと違うかなという感じ。

    私は、...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年12月20日

    鶴川といっても東京の人でも何処だか判らない人は多いのでは。戦争中に白州夫妻が引っ越してきた頃は、鶴川村だったとのこと。現在は町田市に編入されている。ちょっと北や東に移動すれば、川崎市麻生区だし、南に動けば、横浜市青葉区。川崎、横浜と云っても海にはよっぽど遠い。武蔵と相模の国境だから武相荘(ぶあいそう...続きを読む

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2022年03月10日

    白州正子が夫共に第二次世界大戦中鶴川村へ移り住みその村での暮らしや子供の頃から住んでいた東京山手の坂の由来、江戸時代の東京の街並みや由来、知己である錚々たる画家や陶芸家、作家、実業家、政治家の思い出話を綴る。

    柔らかな言葉づかいに人を包み込む大らかさと、はっきりと鋭く物事をいうバランスが鼓の音のよ...続きを読む

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