村松潔の一覧
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ユーザーレビュー
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なんて美しい恋愛なんだろう
たった4日間の短く深く一生の愛
彼が彼女の名を刻んだペンダントを身につけていたシーンでぶぁぁぁぁと泣いた
彼女が走り書きした1枚のメモが彼にとっての唯一彼女がこの世に存在した証であるなんて悲しすぎる
亡くなってから灰になりやっと一緒になれた(号泣)
Posted by ブクログ
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一九世紀の読者にとって外洋を冒険することは、現代人の感覚でいう宇宙に行くような夢物語だったのだなと改めて思う。
上巻の感想でも同じことを書いた気がするが。
南極の棚氷に閉じ込められて、酸素がだんだん汚れて息苦しくなっていくときの展開は鬼気迫る。
ジュール・ベルヌの筆はネッド・ランドやコンセイユを死
...続きを読むなせることはないだろうという安心感はあるものの、死んでもおかしくない迫力の筆致だ。
ネモ船長がエイブラハム・リンカーン号かその友軍と思われる戦艦に衝角をぶつけて撃沈してしまうところは、ああついにやってしまったのか思った。
無益な殺しはしないはずのキャラクターでやってきたネモ船長だが、直前の沈没船パートで人間社会への恨みがトリガーとして急にあらわれ、そこから一気に闇落ち。
ノーチラス号は多数の乗組員で動かされている描写はあるものの、ネモ船長以外の乗員の存在感はほとんどなく、数さえはっきりしない。
アロナクス達は幅七十メートル程度の潜水艦に十ヶ月も閉じ込められていながら、クルー達と夕食を囲んで談笑することも、通路で出会って立ち話することすらない。
これは終始、不気味な印象を抱かせる。
彼らはかつて海戦で沈められた船の乗組員であることが示唆されるが、さながら浮かばれない沈没船の亡霊のようでもある。
アロナクスがネモ船長を最後に目撃したシーンも、まるで幽霊のような歩き方をしていたとあるが、もしかするとノーチラス号は巨大な亡霊だったのか、それともアロナクスたちの夢だったのか。
フェロー諸島近辺のメイルストローム(大渦)に巻き込まれてしまったノーチラス号は海の藻屑となったのか、それとも無事だったのだろうか?
この直前に読んだ中国のSF小説「三体」では、主人公の程心たちがボートでこの海域の渦にあえて自ら巻き込まれ、ブラックホール理論(曲率ドライブ推進のほうだっけな?)を検証する場面があり、この「海底二万里」のラストシーンについて言及されていた。
その後は読者の想像に任せるよう記述されているが、「三体」でのメイルストロームの描写はすさまじくインパクトがあったので、ノーチラス号はバラバラにされたんだろうな。
「ふしぎの海のナディア」のノーチラス号ならなんてことはなさそうだが。
そしてそんなすごい大渦からアロナクス達がどうしてボートで脱出できたのかは全く触れられていない。
行く先々の海域で出会う魚介類や海藻に関する解説が膨大に出てくる。
その量が多すぎて、正直斜め読みで飛ばしたところもあった。
(あとがきにはこういう解説に興味がない読者のため、注釈が邪魔にならないように巻末にまとめてあるので、疲れたならむりに付き合うこと無く遠慮なく読み飛ばすと良い。)
Posted by ブクログ
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これを原作にしたアニメ「ふしぎの海のナディア」はビデオテープが擦り切れるほどくり返し観ており、私の人生に大きな影響を与えた。
しかし原作に興味はありつつも読むことなく30年以上が経過。
今回、手に取ったきっかけは甥っ子の誕生日プレゼントに「海底二万マイル」の子供向け抄訳本を贈ったことだった。
人に
...続きを読むプレゼントしておきながら自分が読んだことがないのもどうかと思い、ついに購入。
各社からさまざまな版が出ているが、評価が高かった新潮文庫版を選んだ。
原因不明の海獣出現から、フリゲート艦に乗って海洋へ退治に出かけ、海へ投げ出され、最新潜水艦ノーチラス号に乗り込むまでの流れは冒険活劇として申し分ない。
19世紀当時の一般人たちにとって海洋を冒険することは、現代人の感覚でいう宇宙旅行に相当するくらいの、未知なる冒険だったのだな〜と、思いを馳せた。
そしてさすがはフランス小説というべきか、アロナクス教授、コンセイユ、ネッド・ランドの三人の会話はエスプリが効いていて小気味よい。
どんなに緊迫した状況でも言い回しがいちいちオシャレで凝っているので、物語の先に緊張を強いられる凄惨なシーンを予期して身構えたりするようなことはなく、安心して読めるエンタメ小説でもある。
またさまざまなレビューで言われているが、挿絵も現代風にアレンジしたものではなく、当時の挿絵がそのまま使われているのも良かった。
ほかには原作のストーリーやキャラクターに「ふしぎの海のナディア」のそれを重ねて当てはめる楽しみがあった。
ジャン・ロック・ラルティーグの科学への飽くなき好奇心は少年時代のアロナクス教授を想起させるし、肉は食べないものの、身体能力が抜群で我が強く血の気の多いナディアは女版ネッド・ランドと言えなくもない笑
原作のネモ船長はずいぶん洒脱な会話のできるおじさんだったんだな…などといった、まるでスピンオフ作品と読み比べるような面白さがあった。
Posted by ブクログ
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19世紀のBBCアース、その圧倒的な物語。
影響を受けた物語や映像は数知れない、超名作。
地球にある海はつながっているという事実を再認識するような壮大な行程の中で、生物・鉱物・地形、それらがガイドブックのような詳細な記述で当時の解釈や想像の中から生み出されて、まるでノーチラス号の小窓から見ているよ
...続きを読むうな描写が出来上がっている。
一方で、ミステリアスな書き出しや、偶然から同乗した教授たち三人の置かれた状況、ネモ船長たちの謎、航海が進むにつれて被ったり挑んだりするノーチラス号の冒険の様子など、読み物としての魅力も圧倒的。
文字通りのサイエンス・フィクションであり、決して子供だけの物語ではないことを明らかにするという、新訳の試みは成功した。
Posted by ブクログ
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名作、面白い!
ミュージカルであらすじは知っていましたが、小説は、サスペンスあり、オペラ座の怪人の真の姿にせまるストーリー。オペラ座に行った時の記憶を辿りながら読みました。次回は、2階の5番ボックスに行きたい!
最後の解説も、当時の様子・時代背景がわかって良かったです。
Posted by ブクログ
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