村松潔のレビュー一覧

  • マディソン郡の橋

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    クリント・イーストウッドとメリル・ストリープ主演で映画化されている原作。1960年代のアイオワ州を舞台に、たった四日間だけ燃え上がった切なく感動的な恋物語。情景が思い浮かぶ細やかな描写と心の内を綴った美しい文章を読み終えて、人生における選択とは何だろうと深く考えさせられました。

    あらすじ:
    ナショナル・ジオグラフィック誌の写真家ロバート・キンケイドは、屋根付きの橋を撮影するため、アイオワ州マディソン郡を訪れます。そこで道に迷った彼は、フランチェスカ・ジョンソンというイタリア出身の主婦と偶然出会い、橋まで助手席に乗せて道案内をしてもらいます。彼女は、たまたま夫と子どもたちが州外の農業見本市に出

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    2025年05月16日
  • 海底二万里(上)

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    ネタバレ

    いつか読んでみたいと思っていた作品。読んでみました。
    題名は『海底2万里』です。原題に書かれているフランスの単位「リュー」と日本の「里」が両方とも約4キロメートルなので、2万里と意訳されたそうです。深さではなく、北へ南へ行きながらの航行距離8万キロメートルのお話です。(地球1周は約4万キロ)

    最初の方は北緯・西経の位置を地球儀で確認して何処辺りを航行していているか調べていたけれど、徐々に手を抜いて参照を見ずにとりあえず前に読み進めていきました。

    この本が書かれたのは1869年。まだエッフェル塔がなく、蒸気船が全盛期の時代に、これだけ調べ上げ、生物や産業知識を詰め込んだ著者に尊敬の念以外あり

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    2025年03月20日
  • 海底二万里(上)

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    ディズニーシーの海底2万マイルの世界観を知りたくて手に取った。本当にスゴイ!
    100年以上の時が経っても色褪せない冒険。
    そして、スキューバダイビングをする自分にとっては表現される海中世界が時にくっきり浮かび、ワクワクしながらページを繰った。次は下巻だか、しかしアロナクス教授たちは本当にもう今まで住んでいた世界には戻れないのか?
    もちろん後半は、もっと沢山の海を冒険する話を読みたい反面、最後はどうなるんだろうかと早くも気になる(笑)
    何でもできちゃう、超エンジニア、ネモ船長凄すぎ。下巻読んだらディズニーシーに行って海底2万マイルにまた行きたい。新たな視点で楽しめるだろう

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    2025年01月05日
  • 眠れる森の美女―シャルル・ペロー童話集―

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    サンドリヨン=灰かぶり姫=シンデレラ

    シャルル・ペローも宮廷作家らしくて、宮廷作家の書いた本ほんと面白い。国王に雇われるぐらいだから、作家のレベルも高いだろうし、仕事の報酬も高いだろうし、やる気も出て、総じてレベル高い感じする宮廷作家の文学って。長靴をはいた猫と親指小僧が好きだった。

    シャルル・ペロー
    フランスの批評家,童話作家。17世紀後半に活躍した神学者や建築家などのペロー4兄弟の末弟。弁護士の資格を得て大臣コルベールの下で働き,重用される。しかし1671年にはアカデミー・フランセーズ会員となり,87年の総会で国王の頌詩《ルイ大王の世紀》を発表した。ルネサンス以来の古典尊重の文芸思潮に

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    2024年12月26日
  • 眠れる森の美女―シャルル・ペロー童話集―

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    実は大人向けだったりする、読んだ中で面白かった童話集。

    これを読めばディズニーで知られる名作『眠れる森の美女』にマレフィセントはいないし、実はオーロラ姫(作中ではオーロル)は眠れる森の美女ではないことに驚かされます。そして実はディズニーアニメーションって凄かったりします笑
    かなり残酷さが根幹にあり、やたら人喰い鬼が登場して子供を陥れますが、話の展開は面白いです。

    追記
    シンデレラの原作と赤ずきん、長靴を履いた猫、青ひげもシャルル・ペローが書いていたことにも驚きでした。

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    2024年09月03日
  • 海底二万里(下)

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    第二部となる下巻は、第一部と比べて物語の展開や登場人物の感情が激しく動いていた印象で非常に読み応えがあった。特に後半は、観察眼がありつつも意外と感情の上下があるアナロクス博士の視点から見える状況にハラハラさせられた。

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    2024年05月03日
  • 恋するアダム

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    カズオイシグロのAIを題材にした作品は、語り手がAIであるが故に直接的には多くを語らず読者に思考させるものだと思ったが、こちらはあらゆる人間が種々の問題(AIと人間の関係性に留まらない)を提起するもので、これはこれで非常に良かった。ミステリー色、SF色、社会派色、と、あらゆる側面を一気に味わえる作品。歴史上の事件がたくさん、史実と裏返しになっているのもとても興味深い。
    個人的には一年住んだロンドンの雰囲気を懐かしく思い出せるところも高ポイントだった。

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    2024年01月02日
  • マディソン郡の橋

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    なんて美しい恋愛なんだろう
    たった4日間の短く深く一生の愛
    彼が彼女の名を刻んだペンダントを身につけていたシーンでぶぁぁぁぁと泣いた
    彼女が走り書きした1枚のメモが彼にとっての唯一彼女がこの世に存在した証であるなんて悲しすぎる
    亡くなってから灰になりやっと一緒になれた(号泣)

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    2023年06月07日
  • 海底二万里(下)

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    19世紀のBBCアース、その圧倒的な物語。
    影響を受けた物語や映像は数知れない、超名作。

    地球にある海はつながっているという事実を再認識するような壮大な行程の中で、生物・鉱物・地形、それらがガイドブックのような詳細な記述で当時の解釈や想像の中から生み出されて、まるでノーチラス号の小窓から見ているような描写が出来上がっている。

    一方で、ミステリアスな書き出しや、偶然から同乗した教授たち三人の置かれた状況、ネモ船長たちの謎、航海が進むにつれて被ったり挑んだりするノーチラス号の冒険の様子など、読み物としての魅力も圧倒的。

    文字通りのサイエンス・フィクションであり、決して子供だけの物語ではないこ

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    2022年12月31日
  • オペラ座の怪人(新潮文庫)

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    名作、面白い!
    ミュージカルであらすじは知っていましたが、小説は、サスペンスあり、オペラ座の怪人の真の姿にせまるストーリー。オペラ座に行った時の記憶を辿りながら読みました。次回は、2階の5番ボックスに行きたい!
    最後の解説も、当時の様子・時代背景がわかって良かったです。

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    2022年12月17日
  • 海底二万里(下)

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    ネタバレ

    ジュール・ヴェルヌの海底冒険ものに圧倒された。巨大タコやサメとの壮絶な戦い、南極での酸素不足、敵艦からの襲撃等旅行中の修羅場が多数あり、手に汗握る。読書による映像がバーチャルリアリティー化のように思うほどの描写力に作者の想像力が卓越していたんだろうと思う。ネモ船長がなぜ人間社会から隔絶し復讐に燃えていたか?ネモ船長の発明品を世に知らせるためにアロナクス教授を受け入れ海底旅行を続けた。ネモ船長が人間社会に諦めを感じただけではなく、自分の発明品が正しく使われる日が来るのを夢見ていたのだろう。男のロマンだね。⑤

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    2022年11月23日
  • 海底二万里(上)

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    ネタバレ

    ジュール・ヴェルヌの本はロマンと神聖さを感じる。アロナックス教授が青年・コンセイユ、銛付き・ネッドと一緒に巨大深海魚を探す。船が何らかの巨大物体と接触し3人が海へ投げ出される。巨大物体は潜水艦(ノーチラス号)であり、ネモ船長に囚われの身となる。この潜水艦の技術は最強で、ネモ船長の監視下で海底旅行をする。挿入絵が理解を深め、さらにその神秘さとワクワクが増す。イカの大群、珊瑚群生などは圧巻。また、とある島に上陸し、土民との戦いがあり笑ってしまう。色んな感情を引き起こしながら、ネモ船長との旅、下巻が気になる。⑤

    多くの方々の感想、四畳半神話大系の主人公の愛読書?そうなんだ!

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    2022年12月09日
  • 海底二万里(上)

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    ネタバレ

    日常生活からの隔絶され、生死の手綱を他人に握られた人々は何を思い行動するのか

    故郷への渇望、まだ見ぬ世界への知的好奇心、置かれた状況への淡い期待、絶望

    自分達の命を握る潜水艦の主ネモ船長
    脱出が許されない以外は最大限の限られた自由を与えてくれるが、時折激しい一面も見せる

    突如として閉じ込められた非日常の中で人々はそれでも強く生きていく


    まだ見ぬ、誰も知らない海の世界を旅する
    それだけでもワクワクしてしまう世界観に限られた自由やネモ船長の見えない心の内

    置かれている状況はいわば監禁だが、誰も見た事がない世界への好奇心が溢れ出す

    そんな中での仲間との信頼や衝動、時折のぞかせるネモ

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    2022年11月05日
  • 恋するアダム

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    誠実さや正義感を持つロボットであるアダムとイブは、人間の不誠実、嘘、憎しみ、裏切り、ありとあらゆる人間の歪みを初めて知った時、絶望する。そして自殺行為に及ぶ。果たして人類は、この複雑な人間(邪悪で非道的な部分を含む)という生き物を模倣とする人格、精神を持ったロボットを完成させる日はくるのか。 人間の醜悪をアダムの正義感によって学ぶ。 アダムは恋することによって自我を確かなものにしていったのが面白い。

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    2022年05月21日
  • 家なき子(上)(新潮文庫)

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    さまざまな出会いと別れを繰り返して逞しく成長するレミの姿に元気づけられます。下巻ではどんな旅が繰り広げられエピローグが待っているのか楽しみです。

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    2022年04月07日
  • 海底二万里(上)

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    電車を乗り過ごしたほど!
    理系男子向けの本かと思っていたので、私には面白く感じられるかなと半信半疑でした。
    美しい装丁からの期待通り、いや、以上の面白さ。
    ぐいぐい引き込まれます。
    言葉だけでここまで楽しめる、想像をかき立てられるものに久々に出会いました。
    20歳までに読んで欲しい一冊。
    まだの方は死ぬまでに必ず!

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    2022年03月09日
  • 海底二万里(上)

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    ★はじまりの本★

    未知の海底で、奇想天外な大冒険

    〈内容紹介〉
     1866年、大西洋に謎の巨大生物が現れた。怪物の正体を暴くため、アロナックス教授は召使のコンセイユとともに船に乗り込む。航海の途中、海に投げ出されてしまった彼らが遭遇した怪物の正体とは…。
     SF小説作家として有名なジュール・ヴェルヌが描く、ロマンあふれる海洋冒険。

    〈おすすめポイント〉
     美しく不思議な海底の世界が描かれており、実際に海底にいるような感覚を楽しめます!

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    2022年01月17日
  • 海底二万里(下)

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    今でこそ光の届かない深海を探る手立てがあり、深海の生態系について(僅かでも)知ることができている。それはつい最近の出来事であると、無生物な荒涼とした深海の描写で思い知らされる。深海1万メートルにもヨコエビの仲間が生息しているらしい、と判明したのはつい最近の研究によるもの。
    大西洋に海底ケーブルが敷設され、地球上を循環する大海流の存在が判明していても、150年前の海中はまだまだ未知の世界。漁師や船乗りの話、貴重な標本から判ることにも限りがある。それは海にはロマンがあっただろう。
    今でも、「地球最後のフロンティア」と呼ばれる深海にはまだまだロマンが潜んでいる。いつかは私も、アロナクス教授のようにこ

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    2022年04月13日
  • 海底二万里(上)

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    多種多様な水棲生物の列挙を掻き分けながら、潜水艇ノーチラス号で世界中を旅するザ・海洋冒険譚。ノーチラス号とネモ船長の謎、大海原への好奇心を満載して海底へ。
    ただ、何しろ古い小説なので、生き物の分類が今と異なる・いるはずのない生き物がいるなど…注意が必要。注釈を読んでね。オオサンショウウオが海を泳いでいた時には流石に笑った。
    食べる文化のないはずのナマコが食卓に上がっているのは「sea cucumber(海のキュウリ)」だから…?
    ていうか二万マイルって「水深が二万マイル」なのかと勝手に思っていたら「航行した距離が二万マイル」だった。

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    2021年08月26日
  • 恋するアダム

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    ネタバレ

    これは面白かった!

    ドライな感じは楽しい。
    西欧ではやっぱり機械に生命を見出すというか、壊すにあたっても倫理みたいなものを考えずにはいられないんだなーと思った。

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    2021年05月04日