【感想・ネタバレ】マディソン郡の橋のレビュー

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Posted by ブクログ 2023年06月07日

なんて美しい恋愛なんだろう
たった4日間の短く深く一生の愛
彼が彼女の名を刻んだペンダントを身につけていたシーンでぶぁぁぁぁと泣いた
彼女が走り書きした1枚のメモが彼にとっての唯一彼女がこの世に存在した証であるなんて悲しすぎる
亡くなってから灰になりやっと一緒になれた(号泣)

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Posted by ブクログ 2016年01月08日

かなり映画で話題になっていたけれど、
当時は全く興味がなく
本を手にとった段階でも
やっつけ仕事的に流し読みかなって。

だけど全然違った。
いわゆる不倫のお話なのに
心の葛藤や精神論の部分が秀悦しているせいか、むしろ感動する覚えたほど。
四日間で人はこんなにも変わっていけるものなのか。キンケイド自...続きを読む身の生き方が頑なすぎて涙がとまらなかった。

映像でみたらどこまでこの世界観が再現出来ているのだろう。
晩年に彼に友人ができたのは
本当に良かったと思う。

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Posted by ブクログ 2015年03月23日

最近、映画の「風と共に去りぬ」を鑑賞したばかりだったので、今作の主人公の一人・ロバート・キンケイドと、風と〜のスカーレット・オハラが、同じアイルランド系という偶然の一致が、何だかすごく嬉しかった作品ですo(^▽^)o←長い

で、そんな同郷の2人なんだけど、一方は自分の生まれ育った土地を愛し、もう一...続きを読む方は風のように世界を放浪するっていう人物像の対比にすぐに気付けたのも、間を置かずに2つの名作に触れたからだよね〜と思えたのも嬉しかったのですo(^▽^)o←二回目

ロボートが引用したナバホ族の詩に触れた時も、これまた最近DVDで見たウインド・トーカーズのキーとなるナバホ族を思い出して、o(^▽^)oo(^▽^)oo(^▽^)oとなったのでした(笑)。ナバホと同じように、いつかリルケにも会えるかしら。

映画だけじゃなく、こういうシンクロニシティが増えると、もっともっと嬉しくなれるのかなあ。と思うと、いろいろアンテナ張っていたいなあとも思うんですが、うーん。毎度のことながら、実行力が伴わないんだぜ…(´・_・`)

前置きが長すぎたので、ざっくり本編感想を〜(・ω・)ノ

暖かい家庭を持っているにも関わらず、埋められない孤独を抱えたフランチェスカ。
幼い頃から人との縁が薄く、世界の風景の中に自分を移ろわせ、それらの一部を写真で切り取ることを生業とするロバート。

そんな2人が、マディソン郡にかかる橋がきっかけで、運命的に出会い、濃密な交歓の時を過ごす4日間が描かれます。
そして、フランチェスカの子供達が、彼女の死後、その事実に気付く…という物語。

要約すると、
「夫と子供達が不在の間に、突然現れた魅力的な男と不倫する女の話」
っていうだけのストーリーなんですね。うーん、身も蓋もない(笑)。
私、こういうジャンル、全然好みじゃない、筈だったのですが(前知識も全然なかった〜幸せ!)。

時間の都合で読むのを中断するのが惜しくて、貪るように字面を追ったの久しぶりぃ\(^o^)/し…至福〜!笑

各章を締めくくる印象的なセンテンス、スピリチュアルな愛とその表現、主人公2人のキャラクタや思い出をつづる言葉に、すごく惹かれました。訳がいいのかな!←浅い
久しぶりに、文章に恋をしました。前はどの作品だったかなあ。忘れた〜←浮気性

例えば、フランチェスカがちょっとした秘め事になれている女性だったら。
ロバートが家庭を持っていたり、女好きするような男性だったら。
こんなに魅力溢れる作品にはなってないんじゃないかなあ。

絶妙な人物描写と、美しい邦訳が生んだ名作です。名作です(二回目)。


なんか、めちゃくちゃ長くなってしまったわ〜(・ω・)

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Posted by ブクログ 2013年01月08日

若かりしころに感銘を受けた名作。
いつでも懐かしくて甘酸っぱくてちょっびり悲し悔しな気持ちにさせてくれる一冊です。

恋愛モノは苦手だけど、この本は何かを残してくれた、そんな気がする。

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Posted by ブクログ 2012年11月28日

涙がとまらかった。田舎の風情がしばらくわすれられなかった。最後の方は通勤でこの読むのを辞めて、自宅で目を腫らせました。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年02月26日

中年の写真家と、家族を持つやはり中年の農場の主婦が出会い、恋に落ちる話。
「彼氏彼女の事情」でチラっとでてきたので読んでみた。

ストーリーはとっても陳腐。
でも、読んでみるとなんともいえない気持ちになる。
映画化するとおもしろくない、本ならではのよさを実感できるだろう。

内容はとっても暖かい・・...続きを読む・情熱的であり、家族の愛もあり・・・
人間の暖かさを感じたい人、純愛物を読みたい人、どうぞ。

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Posted by ブクログ 2012年01月27日

あたたかい。

責任、という表現がとても的確で、
深い想いを共感できた。

少し直接的すぎる訳もまた、良い。

何に対しても、あまり強い愛情や想いを持てない私だけれど、

出会えば、変わるだろうか。

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Posted by ブクログ 2009年12月26日

時代の中で忠実に一生懸命生きた女性の姿が美しい物語。
人は一つの道を選んで進み始めたら、それを進路変更することはむずかしいですよね。家族がいるのに恋を・・。しかも恋によって本当の自分を見つけてしまったフランチェスカは本当は彼と歩みたかった。でもそれが何を意味するか十分理解できているフランチェスカ。結...続きを読む果、家族に責任を果たす。その姿がその恋愛をより一層美しいものにしています。
人妻でも恋をしたら、どちらの道を選ぶかは、やはりあなた次第でしょうけれど。美しい想い出、お相手を思いやる本当の愛!を選択しませんか。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

ロバート・ジャームス・ウォラーの【マディソン郡の橋】を読んだ。

1995年にクリント・イーストウッドとアニー・コーリーの共演で映画化され、大ヒットを記録した作

品であるので、見た、または読んだ人も多いかもしれない。

小説は全米で250万部を売り上げるという記録も作り出した大ヒット作である。

...続きを読む生涯でたった4日間の愛の物語。だがその4日間が2人の人生において、かけがえのない4日間になる。

不倫の話と言ってしまえばそれまでであるが、愛の形を問わぬとすれば、男が女を求める、または女が男

を求めるという真理において、これほど切なくて魅力ある物語はないのではないだろうか。

主人公のフランチェスカは、結婚を機に生まれ育ったイタリアからアメリカに移住して来た。優しい主人

と可愛い2人の子供に囲まれ、何不自由ない生活を送っているかのように思えた。主人と子供たちが家を

留守にした運命の日。フランチェスカの前にアメリカ人の写真家、ロバート・キンケイドが現れる。彼は

このマディソン郡に7つある屋根付きの橋を撮影しに来たのだが、最後の1つの場所がわからず、偶然見

つけたフランチェスカの家に道を尋ねようと入って行った。これが運命の出会いである。

第一印象から2人はお互いに惹かれあった。フランチェスカは40歳を少し過ぎたくらい。ロバート・キ

ンケイドは52歳であった。

大人の恋愛である。フランチェスカには家族があったが、ロバート・キンケイドは一人身。徐々にお互い

が持つ不思議な魅力に、お互いが惹かれあっていく。

初めは紳士に。徐々に情熱的に。

お互いに一線を越えてはいけないと認識しつつも、気持ちのベクトルが向き合ってしまえば、それを押さ

えることは、もはや難しい事実であった。

お互いの年齢からも二度と情熱的な恋などに身を焦がすことなどないと思っていた2人は、その気持ちと

は裏腹に愛の極地へとのめり込んで行く。

ロマンチックな夜に浸り恋心に身を焦がし、情熱的な夜に身悶えるような愛を交わす。フランチェスカは

1人の「女」に戻り、ロバート・キンケイドは象徴的な「男」であり続けた。

交わされる愛の言葉、さりげない心使いや仕草が、大人の恋でありロマンチックである。

最後の日にロバート・キンケイドはフランチェスカに「自分のそばでいつまでもいて欲しい」と心の内を

告げるが、フランチェスカは「家庭という責任」があると首を縦には振れない。

最後の最後まで、何度も何度も愛し合った終わりに、後ろ髪を引かれる思いで2人は別れる。

車で走り去るロバート・キンケイドの後姿を見つめる最後のシーンは、心に響く名シーンであった。

究極の愛。それは、何らかの宿命を持ってこの世に生まれ、出会うべくして出会った愛であると思う。

ソウルメイトとも呼ばれるこの種の関わりは、あながち嘘ではないと思うのだ。

現世で目に見える結果の形として必ず結ばれるとは限らずとも、2人の魂はそれぞれを探し求めて生まれ

てきた。出会うために生まれてきたのである。この理解を前提に置かなければ、この物語を深く読み進め

ることは困難な作業だろう。

フランチェスカとロバート・キンケイドは、別れた後もお互いの生活に戻りながら、愛し合い続けた。

けして口には出さず、心の中で繋がり続けたのである。それこそ死ぬまでだ。

この2人の愛の事実はフランチェスカの遺書によって明るみに出る。フランチェスカの子供たちがその遺

書を読むシーンもまた心を震わせられる。

精神が肉体を超えた究極の愛の形に触れてみたい人にはぜひ、一読をお薦めしたい作品であった。

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Posted by ブクログ 2015年11月12日

「大恋愛」なんて陳腐な言葉では片付けられない
ロバード・キンケイドとフランチェスカの4日間の奇蹟。

あー私の数少ないボキャブラリーでレビューは書けませんね。

でもね、こんなことが実際にあったって知るだけで、
地球の真反対にいる知らない人類に対しても愛おしさを覚えます。

夢を見ているよ...続きを読むうな体験を、長年自分の記憶に残すために、
確実に存在していたと記すために、つないだ一通のメモと
名前が刻まれたネックレス。

地球規模から見た、体験と実感をつなぐために物質に頼る人間に、可愛らしさを感じます。

映画化もされているけど、きっと映画で見たら幻滅するだろうなぁ。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

コレも流行ってたときに、親が買ってきたのを隠れて読みました。なんかロマンを感じ、暫くうっとりしてしまった小五のワタシ。

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Posted by ブクログ 2020年12月12日

様々な見方があるだろう。不倫の正当化ともいえる。純愛ともいえる。キンケイドという男の魅力でなりたつ少女漫画のようなものともいえる。
ここでは、どこにも所属しない者のさ迷い混んだ物語として、カフカの「城」のように読むことが一番文学的には面白いと指摘したい。ただ、女を我が物にしたいというところに落ち込む...続きを読むのは弱さというべきではないかと思う。

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Posted by ブクログ 2019年02月06日

最後のカーボーイ、ロバートと、アイオワの農場に住むイタリア出身のフランチェスカ。対極の人生を歩む二人が、マディソン郡の橋を介して出会います。

まるで足りないピースを探し当てたかのように、二つの魂が一瞬にして一心同体となり、死が訪れるまで紐帯に結び付けられます。二人はまさにベターハーフだったのでしょ...続きを読むう。

「長いあいだ、私はあなたに向かって、あなたは私に向かって歩いてきたのです」
出会うことの必然性を、ロバートがこうフランチェスカに言います。

自分の魂の片割れに出会うのは、自身のことを良く知ってからかもしれませんね。その時こそ、希求するものが良く見えるのではないでしょうか。

この小説は、1995年にクリントイーストウッドとメリルストリープの共演で、映画化されました。映画も小説の世界が良く再現されていて、とても楽しめると思います。

 

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Posted by ブクログ 2016年05月17日

何が良いかと問われたら、即答できませんと即答してしまうような本。読んでいて、おもしろいなーとは思うのだが、その正体が全く分からない。不思議な作品。恋に落ちた熟年同士の初々しい仕草と駆け引きのギャップが良かったのか?はたまたローズマンブリッジを始め、情景描写が美しく端的だったことに惹かれたのだろうか?...続きを読むキンケイドの猪突猛進、自由奔放な性格が、実に人間くさい。フランチェスカの一途のような一途でないような矛盾だって、人間くさくて好きだ。多分、キレイな不倫の物語に類する。世俗的なんだと思う。

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Posted by ブクログ 2016年04月29日

斜に構えれば、「世の人は不倫を許さない、よって不倫は悲劇でなければならない。責任を果たすために一生に一度の恋を犠牲にしたふたりが死をもって結ばれるのが、感動を呼ぶのだろうなあ」という感想。
物語に入り込んでえぐえぐ泣きながらラスト150ページ読んだ身としてなら、「幸せってなんなのかわからない、わから...続きを読むないよー!」という感想。本当に、幸せってなんなんだろう。わからないよ。宇多田ヒカルの、『誰かの願いが叶うころ』を思い出す。誰かの願いが叶うころ、あの子が泣いてるよ。
とはいえ、フランチェスカの手紙は蛇足だったような気もする。

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Posted by ブクログ 2012年09月23日

 否定されるべきテーマ「不倫」を悲劇にすることで肯定的に描く。3人が死んで、ようやく思いが遂げられるという構図に読者はほっとする。生きているうちにこの思いを遂げてしまったら、読者は決して共感しないということをよく理解している。
特殊なhappy endとして原作者の腕を感じるし、訳者の醸し出す空気も...続きを読む心地よい。
 10代で初めて泣いた映画の原作をこの歳でようやく読んだ。やっぱりあの頃とは感想が違うなぁ。

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Posted by ブクログ 2011年08月17日

まとまってきちんと完成された文章だとは思った。一つ一つのエピソードもうまく繋がっていてきちんと完結しているけど、あまり心に響かなかった。わたしがまだ若く経験が少ないせいもあるかも知れない。歳をとってから読んだらまた違う印象になるかも知れない。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

相手を信じて待つことはとてもつらい。

相手がぜったいに来る保証はないから。



でも、約束は未来だと思う。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

大人の男女の静かで激しい思いに満ちた恋愛小説。ラストはやっぱり泣いてしまいました。

 1993年

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

中学時代に仲のよかった先生が転勤するときに私にくれた一冊。
短い間でも運命的な出会いって、運命的な恋ってあるんだと思わせてくれた。
現実にあったかもしれない、なかったかもしれない、そういうギリギリのラインの淡々とした文章が更に話を引き立ててくれている。

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Posted by ブクログ 2019年02月24日

意外とメロドラマだったんだなと思いきや、恋人たちがどうも宇宙や異次元にかけて愛を語りがちなのが特徴的で、いっそなにかのスペースオペラのこぼれ話として読んでみると興味深かった。

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Posted by ブクログ 2016年11月13日

この小説が、繊細で素敵な恋愛小説だと感じるかどうか、何を大切に生きていきたいかにも繋がる分かれ目だと思う。

どちらかというと、私自身はこの小説を心から受け入れて楽しむ感受性は持ち合わせていないと思った。

ただ、ロバートキンケイドのような人って、いる。本当に。それに途中まで身を委ねたフランチェスカ...続きを読むのやり方と、子供に理解して欲しいと望むことが身勝手だと感じるのは私だけかしら。

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Posted by ブクログ 2014年04月28日

綺麗な話だったし、訳文も美しかったし、きっと原文も美しいに違いないと思うのだけれど、全く響かなかったのは、きっと私に原因があるのでしょうね。きっとそうなんでしょうね。すみませんね。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年08月24日

「運命の出会い」の存在を主題としたいくつかの愛のひとつを描いた小説。「顔や体がきれいなのはすてきなことだ。けれども、彼にとってほんとうに重要なのは、むしろ人生を生きてきたことからくる知性や情熱、繊細な心の動きに感動したり感動させたりできる能力だった。」「この曖昧な世界では、これほど確信のもてることは...続きを読む一度しか起こらない。たとえ何度生まれ変わったとしても、こんなことは二度と起こらないだろう」という言葉が印象的でした。ソウルメイトのように男女には運命が存在し、それは生まれる前から決まっている・・・のだろうか。

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Posted by ブクログ 2013年04月15日

こういう恋愛モノは久し振り。
映画としてあったことは知っていたけれど、世界的にベストセラーになっていたとは。

面白く読めた。
こういう小説を書くのって、男性らしい気がする。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年01月01日

たった一度の出会いを丁寧に綴った作品。
社会での役割と責任に捕らわれ馴らされる人と、束縛を逃れ群れを嫌う人。
愛に落ちた二人のどちらもが大人の常識に従って判断した結果、そこに居るべき人が居ないまま、人生を過ごすことになった悲しい物語。
形は変わっても現実にはよくある話だから、そんな状況とも付き合いな...続きを読むがら生きていかなくちゃね。
というシンプルなストーリーを、見事なラブ・ロマンスに昇華させた小説。

重要な小道具としてNikon Fが登場する。
作者自身も写真が趣味らしく、表紙の写真は作者の撮影だそうだ。
それが関係しているのかどうか、一冊の写真集を見せられたような読後感でした。
Nikonで撮られた白黒の写真。その写真の隅から隅まで、饒舌に、緻密に、だけど分かりやすく順序立てて語ってくれる。
一点の齟齬も許さない程の正確な記述で、ロバートとフランチェスカの気持ちも行動もしっかりと伝わってくる。
語りすぎちゃうのん?

ま、設定がアルバムを見ながらということもあるし、でも本当はそれは再現映像だし、という多重構成。
小さなワン・テーマをこれほどまでに拡げて組み立てた作者の「構成力」に脱帽。
各パートをこの形式・順番に置くことができた時に、作品として成立したのだと思う。
勉強になりました。
なんだか小説はこう作れ!の見本のように感じた。

例えて言うなら、料理の先生が小さな小麦の塊を叩いて延ばして細く切り、湯がいて味付けをして魚介と合わせて作ってくれた、でも美味しい美味しいパスタかな。

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Posted by ブクログ 2010年06月08日

ノンフィクションのラブストーリーだった。

これほど静かで、しかし狂おしく燃えたぎるような恋愛が

あるなんて・・・・それも40代、50代の話である。


きっと魂の伴侶なんだろう。

そのような自分の”片割れ”に出会える確率はどのくらいなのだろうか。


彼についていかなかったフランチェスカの愛は...続きを読むまさに本物である。

賢明であり、哀しい判断。

しかしそれがよりこの愛を美しく見せているのだろう。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

12「あらゆるものが組織に組み込まれていくこの世界にあって、いまや自分は時代遅れになりつつある特異な男性的動物の一種」

14「日に日に無神経になっていくこの世界で、わたしたちは瘡蓋だらけの感受性の殻に閉じこもって暮らしている。どこまでが大いなる情熱で、どこからつまらない感傷がはじまるのか・・・わた...続きを読むしたちは大恋愛であるかもしれないものをせせら笑い、純粋な深い感情に感傷のレッテルを貼ってしまいがちだ。」

61 私もフランチェスカ。人々は温かく、自然に恵まれた田舎。でも、生活のこと、他人の噂しか耳にしない。芸術がない。それがつらい。こんな考えを持つ私は‘やわ’なのかしら?その営みに軽い反発を覚える私は、一人の人間として、まっとうかしら?そんな物足りない生活に、異国の地から、180cm以上の、痩せぎす、強靭でしなやかな、菜食主義の放浪詩人、進化の樹の末端の男、最後のカウボーイが来たら、必ず恋に落ちる。連れ去られてしまう。リチャードの大馬鹿野郎!欲情しろよ、こんないい女・・・。

85「太古からのしぐさ」

115「習慣は予測を可能にし、予測がつくということにはそれなりの快適さがある。」

128「世の中はどんどん組織化されていく・・・規則や、法律や、社会的な約束事、権威の序列、管轄、長期計画だとか、予算案。力をもっているのは企業だし、<予算>がすべてを支配しているんだ。」

129「機械を操作するのは人間だけど、それには勇気や体力は必要じゃない。人間はもう必要ではない。ただ精子銀行さえあれば済む・・・放し飼いはなくなり、わたしたちは組織化され、感情を素直に表さなくなっている。効率だとか、有効性だとか、そういう知的な小細工が蔓延している。」

130「現代の悲劇は、長期的な弊害が生じるおそれのある場所で、男性ホルモンが優位に立っていること。たとえ国家間の戦争や自然破壊がなくなったとしても、わたしたちが互いに近づくのを妨げたり、わたしたちを大切な問題から遠ざけたりする攻撃性はなくならない。」

132「思い出にふけるのを自制していたのは、生きてゆくためだった。」

146「わたしには忌々しい責任がある。リチャードに対する、子供たちに対する責任が。」「罪悪感が彼女を変えてしまうかもしれない。」

187「信じがたい、強烈な、すべてを超えた愛の営み」羨ましかった。愛って、太古からのしぐさって、こんなに素晴らしいなんて。こんなにも人の心を打つ、射止める。すごいんだ。他人事のように。切なかった。何で結ばれないの?この世のルール、責任、他の人を深く傷つけるから。悔しかった。そんな煩わしさに。愛が負けることが。でも、リチャードを殺してまでも、愛に身を投じられる?出来ない。「自分だけ」なんて耐えられない。罪悪感に押し潰される。きっと楽しめない。運命のばかっ!

愛しているから離れるというのが一番美しいかもしれない。4日間だったから、最高の愛だったのかもしれない。不倫が悪いなんて、誰が言える?ついていってしまったら、だめかもしれない。死ぬほど愛する。いいもんだと初めて思った。怖いけれど、そういう風になってみたい。

189「世界はあまりにも合理的になり、人々は魔術的な力を信じなくなってしまった。」

きっとどこかで、フランチェスカでもあり、ロバートでもある部分が存在する。ロバート・キンケイドが死んだ。私の恋人であるかのように、私の心は痛んだ。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

 この話は映画を観て知った。そのとき一緒に見ていた母は「ただの不倫の話だ」と言った。私もそうだと思っていた。だけど、同時になぜこの話がその当時そんなに純愛話として取り上げられ、多くの人が涙を流したのかも少し分かる気がした。こんな風に思っていたから、人に貸してもらわなかったらきっと読まなかったと思う。...続きを読むそんな風に始まった。だけど、読み始めてすぐにその物語の中に入り込んでしまった。全ての事象は各各の人の感じ方の違いによって、どのようにも存在しうる、ということを改めて知った。言葉によって、制限してしまうのはこわいし、あまりにも浅はかだと思う。
 本にはその本全体に流れる雰囲気というものがある。著者によって違ったり、同じ著者でも全く違ったり。私はこの物語の雰囲気にすっかり乗っかってしまったので、ロマンティックなシーンでは官能的な気分になったし、主人公が自分のどぅしようもない気持ちを伝えたい相手に述べるシーンは胸が張り裂けそうになり、同時に穏やかな気分にもなった。だから、途中で何度も涙が出そうになったり、実際に涙が止まらなくなったりしたのでしょう。多くの人がそうであるように、私にもまだこんな気持ちがあって良かった。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

中年のせんこう花火。
恋ってのは年取ってもできるもんやね。
できりゃ、心のつながりだけにしてもらいたかったな。

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