村松潔のレビュー一覧

  • 海底二万里(下)

    Posted by ブクログ

    明治2年から3年に執筆された本ということにまずは驚かされる。当時の科学、博物学に作者の解釈を加えて描かれていると思われるが大筋は今でも通用しそうですね。あらを探さずにミステリーツアーをアナクロス先生目線で楽しむべきです。海洋生物や過去の出来事の羅列には間延びしてしますけど、訳者も書いている通り、当時の読者には未知なる世界の想像の幅を広げるのに役立っていたんでしょうね。ネモ船長や乗組員の正体については度々伏線を張っているにもかかわらす、作者の想像に任せるかたちで少々残念かな。終盤の戦艦撃沈の理由は明確にしてほしいところ。ただ、アナクロス先生が脱出を決意するきっかけとしては必要なので謎のままにして

    0
    2018年10月20日
  • 憂鬱な10か月

    Posted by ブクログ

    一人称の小説は苦手(町田康は除く)なんだけどこれは面白い。
    母親が見聞きするものから知識を得てる感じなのに母親より賢そうなのはなぜだ?

    0
    2018年07月12日
  • 眠れる森の美女―シャルル・ペロー童話集―

    Posted by ブクログ

    フランスのペローの作。ドイツのグリム童話とかぶる話もあるが、現代の子供向け童話に比べ、残酷で刺激的なのが多い。1697年といえば元禄、綱吉の時代。日本に影響を受けたのもあるのだろうか。『仙女たち』は『舌切り雀』や『花さかじいさん』に似てる。『サンドリヨン』は『シンデレラ』の話。『赤ずきん』に狩人は登場しない。2018.6.4

    0
    2018年06月04日
  • 海底二万里(下)

    Posted by ブクログ

    子供の頃手にしたものは多分ダイジェスト版だったのだろう。
    再読と言うよりは初読。きっかけは『すべての見えない光』の主人公マリー・ロールが夢中で読みふけっていたこと。ノーチラス号に閉じこめられたアロナクスにマリー・ロールのイメージが重なる。
    これは子供向けの冒険小説ではない。文学作品として鑑賞に堪え、現代でも古びていない。

    0
    2016年10月20日
  • マディソン郡の橋

    Posted by ブクログ

    何が良いかと問われたら、即答できませんと即答してしまうような本。読んでいて、おもしろいなーとは思うのだが、その正体が全く分からない。不思議な作品。恋に落ちた熟年同士の初々しい仕草と駆け引きのギャップが良かったのか?はたまたローズマンブリッジを始め、情景描写が美しく端的だったことに惹かれたのだろうか?キンケイドの猪突猛進、自由奔放な性格が、実に人間くさい。フランチェスカの一途のような一途でないような矛盾だって、人間くさくて好きだ。多分、キレイな不倫の物語に類する。世俗的なんだと思う。

    0
    2016年05月17日
  • マディソン郡の橋

    Posted by ブクログ

     否定されるべきテーマ「不倫」を悲劇にすることで肯定的に描く。3人が死んで、ようやく思いが遂げられるという構図に読者はほっとする。生きているうちにこの思いを遂げてしまったら、読者は決して共感しないということをよく理解している。
    特殊なhappy endとして原作者の腕を感じるし、訳者の醸し出す空気も心地よい。
     10代で初めて泣いた映画の原作をこの歳でようやく読んだ。やっぱりあの頃とは感想が違うなぁ。

    0
    2012年09月23日
  • マディソン郡の橋

    Posted by ブクログ

    まとまってきちんと完成された文章だとは思った。一つ一つのエピソードもうまく繋がっていてきちんと完結しているけど、あまり心に響かなかった。わたしがまだ若く経験が少ないせいもあるかも知れない。歳をとってから読んだらまた違う印象になるかも知れない。

    0
    2011年08月17日
  • マディソン郡の橋

    Posted by ブクログ

    相手を信じて待つことはとてもつらい。

    相手がぜったいに来る保証はないから。



    でも、約束は未来だと思う。

    0
    2009年10月04日
  • マディソン郡の橋

    Posted by ブクログ

    大人の男女の静かで激しい思いに満ちた恋愛小説。ラストはやっぱり泣いてしまいました。

     1993年

    0
    2009年10月04日
  • マディソン郡の橋

    Posted by ブクログ

    中学時代に仲のよかった先生が転勤するときに私にくれた一冊。
    短い間でも運命的な出会いって、運命的な恋ってあるんだと思わせてくれた。
    現実にあったかもしれない、なかったかもしれない、そういうギリギリのラインの淡々とした文章が更に話を引き立ててくれている。

    0
    2009年10月04日
  • 海底二万里(上)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    冒険小説として初めての一冊。
    海洋ロマンに溢れた一冊で細部まで描かれた表現力と挿絵が情景を具合的なものへと変化させてくれて読みやすかった!

    ネモ船長が陸地を忌み嫌う理由が明かされておらず、下巻を読むのが楽しみです。

    0
    2025年11月13日
  • 海底二万里(下)

    Posted by ブクログ

    新潮文庫の上下を横に並べると、ノーチラス号の絵が出現する。その表紙の絵が気に入って購入。

    1870年に発表された作品と聞いて少々驚く。
    日本では明治3年。大政奉還から3年しか経っていない!この時代に、フランスではこの内容の小説が読まれていた事実に衝撃を受ける。

    謎に満ちたネモ船長率いる潜水艦ノーチラス号に偶然乗り合わせた博物学者のアロナクスらが、海の中の驚くべき世界を10ヵ月間冒険するお話。
    今から150年以上も前に書かれたものとはとても思えない。それもそのはず、当時は潜水艦なるものはなかった。お話の全ては作者の頭の中にあるもの。

    作中にでてくる海底の描写。特に、様々な生き物の描写はカタ

    0
    2025年08月19日
  • 美女と野獣(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    美女と野獣含め13編が収録されている。

    ディズニーの話に馴染みがあるから、実写のほうを脳内再生しながら読んでいた。そしたらあっさり終わったので、えっもう終わり?という感じで、ディズニーの細部に渡る世界観の作り込みすごいなと、本とは別のところに関心がいってしまった^^;
    訳者解説によると、ボーモン夫人の美女と野獣は、ヴィルヌーヴ夫人の版を下敷きに書き直したものらしく、だいぶんカットされたそう。

    他の物語も、「美徳」を説いた、まあ言ってしまえば似たようなパターンの話ではあるが、全体的に読みやすくて、人柄が何よりも大事だということが、身に染み渡ってきた。そりゃ13話も読むと刷り込まれるよな笑

    0
    2025年05月22日
  • 海底二万里(上)

    Posted by ブクログ

    ナディアをみて興味を持ちました。
    潜水艦に乗ってからの冒険が面白かったです。
    翻訳小説が苦手で下巻はどうしようかな笑

    0
    2025年03月26日
  • 海底二万里(下)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    一面に広がる氷と雪の白い景色の中、新鮮な空気を取り込もうと肺一杯呼吸する様が読んでいて気持ちがいい。
    外界から遮断され、何者にも邪魔されず豊かな生命と共に生活していた中、余りにも虚しい転機であった。
    最後まで謎に包まれた人物であったが、オルガンを弾くモネ船長の姿は酷く悲しく感じられた。

    0
    2025年03月18日
  • 海底二万里(上)

    Posted by ブクログ

    「あなたは不思議の国を旅することになる。」そうネモ船長が告げた通りに、海の幸が並べられた豪華な料理や整った設備の数々、魅惑的な海底の散歩等に惹き込まれていった。
    この物語がどう終点するのかを期待し、下に続く。

    0
    2025年03月18日
  • 憂鬱な10か月

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    本書の主人公は胎児。
    が、父親が詩人のせいか、やけに饒舌で芝居がかった言い回しで、ほとんどがこの胎児の独白のような形で物語は進む。

    母親が父親の弟と不倫をし、やがてそれは父親の毒殺計画へと発展する。胎内で母と叔父の計画を聞き、胎児は刑務所で生まれてしまったらどうなるのだろう、と悩んでみたり、母が飲むワインの味わいを楽しんだり。やたらと博学だけど無力な主人公が結構かわいい。

    0
    2025年01月28日
  • 海底二万里(下)

    Posted by ブクログ

    旅行が好きな人、世界地理が得意な人、水族館や海の生物が好きな人は楽しめる作品。初めての外国文学(フランス)。(描き途中)

    0
    2025年01月22日
  • 眠れる森の美女―シャルル・ペロー童話集―

    Posted by ブクログ

    シャルル・ペロー版の童話集。収録されている8篇が発表されたのが1697年とのこと。教訓のズレっぷりが豪快!

    0
    2024年11月25日
  • オペラ座の怪人(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    そんなに感情移入しなかった。読者は2人の男性にどっち派か分かれるようだが、どちらにも魅力は感じられなかった。ただ、エリックの生い立ちが切ないなくらいでした。
    ミュージカルでみると、世界観やシャンデリアが落ちる情景、衣装が相まって面白いだろうなと思うからミュージカルでぜひみたい。

    0
    2024年09月30日