村松潔のレビュー一覧
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最後のカーボーイ、ロバートと、アイオワの農場に住むイタリア出身のフランチェスカ。対極の人生を歩む二人が、マディソン郡の橋を介して出会います。
まるで足りないピースを探し当てたかのように、二つの魂が一瞬にして一心同体となり、死が訪れるまで紐帯に結び付けられます。二人はまさにベターハーフだったのでしょう。
「長いあいだ、私はあなたに向かって、あなたは私に向かって歩いてきたのです」
出会うことの必然性を、ロバートがこうフランチェスカに言います。
自分の魂の片割れに出会うのは、自身のことを良く知ってからかもしれませんね。その時こそ、希求するものが良く見えるのではないでしょうか。
この小説は、1 -
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ネタバレ『というわけで、わたしはここにいる、逆さまになって、ある女のなかにいる』という出だしで始まるこの小説の語り手は、もうすぐ生まれる予定の胎児だ。しかしこの胎児は母親の聴いているラジオ番組や外界の音から様々な情報を得て、周囲の人物の様子から世界情勢まで理解しているというとんでもない胎児なのだ。
彼の両親は不仲で、母親は父親を家から追い出し、父親の弟と不倫関係にあるばかりか、弟と共謀して父親を毒殺してしまう。弟の名はクローディア。正にハムレットである。彼は母親の胎内で色々な事を考え、どうするべきか、どうしたら良いのかを思い悩むが、いかんせん何もできない胎児であることがもどかしい。最終的に、警察に追わ -
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ネタバレ怪人。ただ恐ろしい存在ではない。むしろ人間らしくて怖い。
しかし、読み終えて残るのは恐怖以上に孤独感だった。
有名な舞台版では、怪人とクリスティーヌの関係が原作よりもロマンチック描かれているんだと知った。
原作小説の怪人エリックはより不気味で、残酷で、簡単には同情できない人物だ。それでも彼の孤独を知るほど、ただの怪物として切り捨てることもできなくなる。
エリックは、才能を持ちながら、その容姿のために人の世界から遠ざけられてきた。だからクリスティーヌへの愛も、誰かを大切にするという形ではなく、支配し、閉じ込め、自分だけのものにしようとする形になってしまう。その愛は間違っている。けれど、愛 -
Posted by ブクログ
凄く教育的な寓話集だった。階級社会が描かれていることもそうだが、神様が我々に試練をお与えになっている、というようなキリスト教的な考え方もずっと感じ取れる。
どの話にも大抵仙女が出てきて、神の代行か道徳の審判者のように人を評価したり、試練を与えたり(願いを叶えたり)する。美徳や知性を重視していて、心の美しさを持ち続けていないと最終的に幸せにはなれない話が多い印象。特に、両親が甘やかして育てた子どもは忍耐力が足りず、愚かになりがち。まあ、これは両親が悪いんだけど。
逆に、人の美点を見抜き、教養を身につけ、どんなに酷い目に合わされても美徳を忘れずにいればそれは報われる……。正直、今の感覚だとちょっと