作品一覧

  • 恋するアダム
    4.3
    1巻2,750円 (税込)
    独身男のチャーリーは、母親の遺産を使って最新型アンドロイドを購入した。名はアダム。どんな問題も瞬時に最適解を出すAI能力を利用して、チャーリーは上階に住む女子学生ミランダと恋仲になることに成功した。だが彼女は重大な過去を秘めており、アダムは彼女に恋心を抱きはじめる。人工知能時代の生命倫理を描く意欲作!
  • 憂鬱な10か月
    3.5
    1巻1,980円 (税込)
    誕生の日を待ちながら、母親のお腹のなかにいる「わたし」。その耳に届く、愛の囁き、ラジオの音、そして犯罪の気配――。胎内から窺い知る、まだ見ぬ外の世界。美しい母、詩を愛する父、父の強欲な弟が繰り広げる、まったく新しい『ハムレット』。サスペンスと鋭い洞察、苦い笑いに満ちた、英国の名匠による極上の最新作。

ユーザーレビュー

  • 恋するアダム

    Posted by ブクログ

    カズオイシグロのAIを題材にした作品は、語り手がAIであるが故に直接的には多くを語らず読者に思考させるものだと思ったが、こちらはあらゆる人間が種々の問題(AIと人間の関係性に留まらない)を提起するもので、これはこれで非常に良かった。ミステリー色、SF色、社会派色、と、あらゆる側面を一気に味わえる作品。歴史上の事件がたくさん、史実と裏返しになっているのもとても興味深い。
    個人的には一年住んだロンドンの雰囲気を懐かしく思い出せるところも高ポイントだった。

    0
    2024年01月02日
  • 恋するアダム

    Posted by ブクログ

    誠実さや正義感を持つロボットであるアダムとイブは、人間の不誠実、嘘、憎しみ、裏切り、ありとあらゆる人間の歪みを初めて知った時、絶望する。そして自殺行為に及ぶ。果たして人類は、この複雑な人間(邪悪で非道的な部分を含む)という生き物を模倣とする人格、精神を持ったロボットを完成させる日はくるのか。 人間の醜悪をアダムの正義感によって学ぶ。 アダムは恋することによって自我を確かなものにしていったのが面白い。

    0
    2022年05月21日
  • 恋するアダム

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    これは面白かった!

    ドライな感じは楽しい。
    西欧ではやっぱり機械に生命を見出すというか、壊すにあたっても倫理みたいなものを考えずにはいられないんだなーと思った。

    0
    2021年05月04日
  • 恋するアダム

    Posted by ブクログ

     うだつの上がらない主人公の男チャーリーが母親の遺産で買ったアンドロイドのアダム。一緒に暮らしていくうちに、アダムがチャーリーの恋人・ミランダを好きになってしまい…という話。

     まず、アンドロイドの感情はどこからくるものなのか?という問いがある。アダムの感情はアダム自身の内部から自然発生的に湧き出たものなのか、それとももともとプログラミングされていたものなのか。AIを取り扱う話はまずAI自身が信頼できない語り手として存在しているところが、物語の不安定要素になっていて面白い。

     また、人間の行動基準や意思決定基準の何といい加減なこと。不合理で不条理で不公平で、でもその揺らぎがあるからこそアダ

    0
    2021年04月04日
  • 恋するアダム

    Posted by ブクログ

    人工知能を持ったアンドロイドと暮らすってどういうことなんだ??という未知の面白い体験が出来たことが良かった。倫理的な問題も散りばめられているので、思考することの醍醐味を味わえた。人間とロボットの境界線が曖昧になる世界って不思議だ。

    0
    2021年02月14日

新規会員限定 70%OFFクーポンプレゼント!