あらすじ
仙女の呪いで百年の眠りについた美しい王女――。王子様のお迎えで目覚めたのちの恐怖を描いた表題作のほか、赤頭巾ちゃん、長靴をはいた猫、親指小僧からシンデレラまで。あの懐かしい童話が新鮮な翻訳と美しく読みやすい活字、繊細な挿絵とともに甦りました。不思議でロマンチックで楽しい。そしてちょっとだけグロテスクで残酷……。そんなペローの童話の世界へ、ようこそ!
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Posted by ブクログ
サンドリヨン=灰かぶり姫=シンデレラ
シャルル・ペローも宮廷作家らしくて、宮廷作家の書いた本ほんと面白い。国王に雇われるぐらいだから、作家のレベルも高いだろうし、仕事の報酬も高いだろうし、やる気も出て、総じてレベル高い感じする宮廷作家の文学って。長靴をはいた猫と親指小僧が好きだった。
シャルル・ペロー
フランスの批評家,童話作家。17世紀後半に活躍した神学者や建築家などのペロー4兄弟の末弟。弁護士の資格を得て大臣コルベールの下で働き,重用される。しかし1671年にはアカデミー・フランセーズ会員となり,87年の総会で国王の頌詩《ルイ大王の世紀》を発表した。ルネサンス以来の古典尊重の文芸思潮に反発し,古代と近代の作家を同次元に置いて比較し,前者の絶対視を否定したことによって,新旧論争の口火を切る。古代派の反撃に対して,4巻の《古代人・近代人比較論》を著した。第1巻(1688)は建築,彫刻,絵画,第2巻(1690)は散文,第3巻(1693)は韻文,第4巻(1697)は科学を取り扱い,それぞれの分野における近代の優越性を説く。さらに古代派の頭目ボアローの風刺に対して,《女性の擁護》(1694)を書いたが,アルノーの仲介により両者は和解した。新旧論争は18世紀に入って再燃し,フェヌロンの《アカデミーへの書簡》によって終息するが,文学史・思想史上,古代の権威と古典主義の否定という大きな意義をもち,ペローの名は近代派の代表者として忘れられることはない。彼はまた17世紀末から著しい妖精物語の流行に刺激されて,民間伝承に素材を求め,97年に《昔々の物語》あるいは《お伽噺》と呼ばれる童話集を書いた。《眠れる森の美女》《赤頭巾》《青ひげ》《長靴をはいた猫》《妖精》《シンデレラ》《まき毛のリケ》《親指小僧》の8編を収める。これ以前に書かれた3編の韻文の物語,《サリュス侯爵夫人あるいはグリゼリディスの忍耐》《願いごと》《ロバの皮》を加えて,いわゆるペロー童話集として,後世に伝わった。合理主義者でモラリストであるペローは,童話のうちに鋭い人間観察を秘め,しかも簡潔な表現によって,きわめて皮肉な心理分析を展開する。フランス文学におけるこのジャンルの代表者と評価される。
フランスのシャルル・ペローの童話集は、のちにつづくイギリスの「マザーグース」、ドイツのグリム兄弟による民話収集(グリム童話)の先駆をなしたものとして名高い。「眠れる森の美女」をはじめ、ここに収めた「赤ずきん」「青ひげ」「長ぐつをはいたねこ」「シンデレラ」「おやゆび小僧」などは誰でも知っている物語であるが、もとの形は意外に知られていない。
収録作品
眠れる森の美女
赤ずきんちゃん
青ひげ
長ぐつをはいたねこ
仙女たち
サンドリヨン(シンデレラ)
まき毛のリケ
おやゆび小僧
グリゼリーディス
こっけいな願い
解説
Posted by ブクログ
実は大人向けだったりする、読んだ中で面白かった童話集。
これを読めばディズニーで知られる名作『眠れる森の美女』にマレフィセントはいないし、実はオーロラ姫(作中ではオーロル)は眠れる森の美女ではないことに驚かされます。そして実はディズニーアニメーションって凄かったりします笑
かなり残酷さが根幹にあり、やたら人喰い鬼が登場して子供を陥れますが、話の展開は面白いです。
追記
シンデレラの原作と赤ずきん、長靴を履いた猫、青ひげもシャルル・ペローが書いていたことにも驚きでした。
Posted by ブクログ
美しいけど残酷なペロー童話集。
「眠れる森の美女」だったり「親指小指」だったり、深い森の中が思い浮かぶお話が多かったです。
挿絵と解説、一話につき教訓も書かれていてとても読みやすい!
そして愚か者には容赦なく罰が下る。笑
描写が残酷でまったく救われない人もいるのでけっこう怖いです。
童話ですが現実に通ずる部分もあり、どの話も"本当の美しさとは?賢さとは?"みたいなことを考えさせられました。
Posted by ブクログ
昔話とはいかに残酷なとこか!教訓も結構心に突き刺さります。色々な角度からの教訓が記されているので一読の価値ありです。人生とは弱者には辛いものだと言うこと。ただ、寓話だけに救いがあるのがよいとこです。
Posted by ブクログ
古本屋で外表紙無しで購入。さすが原文フランス語、優美で素晴らしい童話集。わたしはもう大学生になりますが、今読み返しても素敵で恍惚とした気分になります。教養として知るべき童話と、そのあとのお茶目な付け足しも魅力的。受け継がれてきた小さな宝石が詰まったような本です。
Posted by ブクログ
フランスのペローの作。ドイツのグリム童話とかぶる話もあるが、現代の子供向け童話に比べ、残酷で刺激的なのが多い。1697年といえば元禄、綱吉の時代。日本に影響を受けたのもあるのだろうか。『仙女たち』は『舌切り雀』や『花さかじいさん』に似てる。『サンドリヨン』は『シンデレラ』の話。『赤ずきん』に狩人は登場しない。2018.6.4
Posted by ブクログ
シャルル・ペロー童話集
教訓が面白い
眠れる森の美女
理想の人を待つことは正しいが限度はある
決まった幸せは先延ばしにしても幸せ
赤頭巾ちゃん
可愛い子はより品のない人が寄ってくる
青ひげ
好奇心には魅力がある反面、しばしば後悔がつきもの
猫の親方または長靴をはいた猫
役に立たないものはない この猫は優秀すぎるけども
見た目はなんだかんだ大切
仙女たち
優しくて愛想のある女性のほうがいい
言われた人にしか優しくしない長女はいかん
サンドリヨンまては小さなガラスの靴 シンデレラ
2回舞踏会にいって2日目の出来事だったとは
そもそもガラスの靴って履いて歩けるんか
食べるののを2日我慢してコルセット付けるとか
見た目も大事だけど心の優しさはもっと大事
とさか頭のリケ
愛する人の全てがよく見える
見た目よりも知性の方が大事、物事をより多角的に見えて感じられるから
親指小僧
鬼の子供たち殺させたり、全財産奪ったりやることが残酷すぎる