百年泥(新潮文庫)

百年泥(新潮文庫)

539円 (税込)

2pt

豪雨が続いて百年に一度の洪水がもたらしたものは、圧倒的な“泥”だった。南インド、チェンナイで若い IT 技術者達に日本語を教える「私」は、川の向こうの会社を目指し、見物人をかきわけ、橋を渡り始める。百年の泥はありとあらゆるものを呑み込んでいた。ウイスキーボトル、人魚のミイラ、大阪万博記念コイン、そして哀しみさえも……。新潮新人賞、芥川賞の二冠に輝いた話題沸騰の問題作。(解説・末木文美士)

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百年泥(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    第158回芥川賞受賞作。百年に一度の洪水で泥の山となった橋を会社を目指して渡り始めると物語は次第に現実から不条理な世界へと入って行く。インドという未だ日本人にはどこかな捉えどころのない異国情緒も相まって不思議な作品。

    0
    2024年10月02日

    Posted by ブクログ

    東京FMのラジオ番組「Panasonic Melodious Library」で(けっこう前に)紹介されていて、興味を持った。

    あらすじはこうだ。南インドの都市チェンナイで日本語教師をする私は百年に一度の大洪水に見舞われる。水が引いたあと私は、百年分の記憶を孕んで地上に投げ出された泥の山から、チェ

    0
    2021年09月19日

    Posted by ブクログ

    読書開始日:2021年7月5日
    読書終了日:2021年7月6日
    所感
    芥川賞受賞作品を読み進めている最中ではあるが、とても好きな作品に出会えた。
    タイトルとはかけ離れた清涼感があった。
    ラストシーンの鳥肌は、川上弘美さんの「真鶴」以来かもしれない。
    この作品は、チェンマイに降りかかった百年に一度の大

    0
    2021年07月06日

    Posted by ブクログ

    この本に出てくる主人公と場所は違えど同じ職業をしている身として、彼女の日本語を教える教室での心労が手に取るようにわかるのだけど、この本の本筋はそこにはなく、インドという国とそこの考えに全く馴染みのない自分でも、そこにある宗教的というか土着的というか、そういう世界観の深さを垣間見ることができる話だった

    0
    2024年02月24日

    Posted by ブクログ

    場所は南インド、チェンナイ。百年に一度の洪水によってもたらされた膨大な泥。アダイヤール川にかかる橋を渡ると、泥の中から無くした人や物を探しあて、再会に涙ぐむ、喜ぶ人達の姿で溢れていた。
    インドの文化をリアルに描きつつ、ファンタジー要素を隠し絵のごとく違和感なく盛り込んで、圧倒的な混沌の中から人生の悲

    0
    2023年08月14日

    Posted by ブクログ

    インドで日本語教師として働く主人公は、百年に一度の洪水が残した泥の中から様々なものが出てくるのを目にする。ウイスキーボトル、人魚のミイラ、大阪万博の記念コイン、そして行方不明だった人までも!?
    雑多でパワフルな国で、そんなこともあるかもと感じさせる描写。
    私も何か昔なくしたものを探しに行きたいような

    0
    2022年04月14日

    Posted by ブクログ

    2017年芥川賞(下半期①)
    インドでの百年に一度の洪水を元にした話
    とにかく忙しく、忙しなく場面が変わる
    インドでも聞き慣れない南インド、チェンナイ
    知らない文化の中にチョイチョイ放り込まれる嘘
    飛翔、招き猫とガネーシャの交換
    真面目の嘘(法螺)…信じちゃう…

    話は橋を渡る間に百年泥から引っ張り

    0
    2025年08月09日

    Posted by ブクログ

    うーん、私はあんまり好きな種類じゃなかったな。
    ちょっと話も文体もごちゃごちゃし過ぎてるな。
    私は結構、簡潔でハードボイルドな文章が好きだからねえ。
    最後ふいに哲学っぽくなってアレ?ってなったんだけど、作者がインド哲学仏教学だもの…ってなるかんじ

    0
    2025年03月08日

    Posted by ブクログ

    ファンタジーなのか、と前情報なく読んでいたのでリアルとその境界線が絶妙に構築されていてなるほど、と思った。

    構成力と設定の素晴らしさ。
    その想像力と点と点とを結んでいく感じ。
    唯一無二の作品であると思った。

    0
    2024年06月11日

    Posted by ブクログ

    南インドのチェンマイで若きIT技術者たちに日本語を教えている「私」。
    ある日、豪雨が続き百年に一度の洪水が町を襲い、もたらしたものは圧倒的な”泥”だった。
    「私」は会社を目指して橋を渡り始めるが、百年の泥はありとあらゆるものを吞み込んでいた。ウイスキーボトル、人魚のミイラ、そして哀しみも。


    新潮

    0
    2023年10月16日

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