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ゲーム作家に憧れて職を失なった正彦は、桐生慧海と名乗って、同じく失業者の矢口と共に金儲け目当ての教団「聖泉真法会」を創設する。悩める女たちの避難場所に過ぎなかった集まりは、インターネットを背景に勢力を拡大するが、営利や売名目的の人間たちの介入によって、巨額の金銭授受、仏像や不動産をめぐる詐欺、信者の暴力事件、そして殺人など続発するトラブルに翻弄される。
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「仮想儀礼」
2023年12月3日~ NHK BS 出演:青柳翔、大東駿介、石野真子
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
1~2件目 / 2件
※期間限定無料版、予約作品はカートに入りません
Posted by ブクログ
生活に困って、新興宗教を立ち上げた主人公のお話。始祖として、試行錯誤しながら成り上がっていく姿が上巻。さくさく読めます。入信してくるのは訳ありな方々ばかりで、こんな世界もあるのかと、ホラーとは違った怖さを覚えます。
失業し、奥さんや不倫相手も去っていったどん底状態の正彦&矢口。この2人がビジネスとしての新興宗教を立ち上げるところから物語が始まります。 食うや食わずの貧乏時代を経て、森田社長を信者として獲得したあたりから宗教団体は大きくなり、宗教ビジネスは軌道に乗っていくのですが、、、というところまでが上巻です。...続きを読む 正彦が元都庁職員の知識と経験を生かして信者を獲得していくところは結構リアルで、こんなにうまく行くわけないやんな〜と思いつつも引き込まれていきました。教団は順調に大きくなっていくのですが、なんとなく破滅への影もチラチラ見えてきて、「この辺でやめといたほうがええんちゃう??」とドキドキ。 正彦&矢口、それから初期の信者の方たちが幸せになってほしいとめっちゃ感情移入してしまうのですが、きっと誰も幸せにはなれそうもないだろうな、という気もめっちゃします。
金目当てでエセ宗教を立ち上げる二人の男のいわば栄枯盛衰。世の中をこういうアングルから見た事はなかったので新鮮、かつ、宗教というものが一部の人間の心の闇に巣食う過程が実にリアルで恐ろしい。 ある意味ミイラ取りがミイラになる・・・最後まで緻密で読ませる怖いサスペンス。主人公が最後まで「普通の人間」であり...続きを読む続けるのが救いか。
圧倒的な現実感を伴なってストーリーが展開してゆく。常識ある主人公が回りに翻弄されながらどツボにはまってゆく様にリアリティーがある。さすが篠田節子。
スキャンダルの末、財産を失った教団。だが、残った信者たちの抱える心の傷は、ビジネスの範疇をはるかに超えていた。さまよえる現代の方舟はどこへ向かうのか-。
下巻と合わせ、とにかく長い、長い本。続きが気になり、だがあっという間に読んでしまった。 新興宗教がテーマだが、人間、人生、欲望、組織。。。そんなことについての普遍的な何かが綴られている。正しいことをやっていれば共感が得られるわけではないのだ。組織に悩むビジネスマンが読んでも大いに共感するだろう。 皆...続きを読む、何かにすがりたくて仕方ない。だが、自分以外にすがったところで恒久的な安定は得られない。 結局は、自分と常に向き合うしかないのだと思った。
文章は淡々としているが、冷徹さと熱っぽさが共存していて心地よい。 テンポよく話もすすみ、久々の期待どおりの作品になった。続きが楽しみである。
人生の敗者となったふたりの男は、金儲けのための教団「聖泉真法会」を設立して再起をはかる。金だけを目当てにした教団には次々と信者が集まり、教団はふたりの予想を超えて巨大化してゆく。しかし、巨大化した教団を食い物にしようと、おぞましい人間たちが群がりはじめる…。 神聖なものであるはずの宗教が世俗的な...続きを読む欲望に彩られている。聖泉真法会は人間の絶望と欲望のかたまりだ。主人公は極めてビジネス的な視点で教団運営を図る。宗教というのは、ビジネスにとって最高のフィールドらしい。完全にビジネス化した聖泉真法会に救いを求め、実際に心の平安を得る信者も存在する。その信者にとって聖泉真法会はかけがえのない存在である。果たして、ビジネス化した宗教は完全に否定されるものなのか、俺は答えることが出来ない。
『聖域』『ゴサインタン』『弥勒』の宗教三部作に続く第四弾!ゴサイ~が僻村に嫁入りしたネパール人妻が神懸り状態になり自然発生的に教団が形成される過程を描いたのに対し、本作では失業中の男二人がほどほどの金儲けを目的に似非教団を作る。ところが思惑を越え信者の数は増え続け、やがて二人は現代日本の宗教を取り巻...続きを読むく大きなうねりの中に呑み込まれて行く。教祖役は元都庁職員であり、詐欺師にも拘わらず社会常識に長けた堅実な人物として描かれており、物語の目撃者の役割を果たしている。終盤、宗教を食い物にする怪人物登場。読み応え有。 荻原 浩の『砂の王国』が似たような設定らしい。φ(.. )
もと公務員がビジネスとして新興宗教をたちあげていく話。 主人公が良識ある人、悪人ではないので感情移入してしまう。 もっと客観的になれたら色々な宗教ビジネスのからくりを楽しめると思う。
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