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銀座の地下を流れる水路で、絵本を読み聞かせる美女に出会った少年の日。あれは全部、夢だったのか? 本を人生の友とする男の芳しき幻想譚(「地下水路の夜」)。死んだ少女に捧げる奇妙な言辞。そのリフレインが巻き起こす摩訶不思議な出来事とは(「朗読者」)。源氏物語、ギリシャ神話、夢十夜。短編の名手が古今東西の名作と共に、あなたを不思議な世界へと誘う。全ての本好き(ブッキッシュ)に贈る12の物語。
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Posted by ブクログ
薬指の秘密が好きでした 信仰は、信じることに一番の意味がある と感じさせられました 神話や聖書など古くから語り継がれている物語の語り部である著者ならではの短編集でした
初読み作家さん。お名前はよく見ていたけれどなかなか手を出すきっかけがなかった作家さんだけれど、ちょうどこの文庫が出たときに本屋さんで今だ!と。 短編集。 不思議な感触の文体に最初はゆっくり舌で味わっていたら、いつのまにかお話が不思議なところまで辿り着いていて、最後の“。”にはっとあたりを見回したら日...続きを読む常にもう帰ってきていて、なんだかきつねに摘ままれたような気持ちになる。というのを繰り返していたような気がする。 二回目がまた面白くなるだろう本なのだろうという気がする。 “たづたづし”“朗読者“”地下水路の夜”“言葉の力”が特に好きだった。
アレは夢だったっけ?と考えるような、または、ぼうっとしていて気づいたときのそれまでとか。あるいは、全部体験したこととといえばそれでも通ってしまいそうな、奇妙な読後感。 裏表紙にあった「不思議な世界」には、ストーリーだけでなくこの感覚もおおいに含まれてそう。 現実と、夢や空想のちょうど境目をとろとろと...続きを読む歩いてきたかのようだった。 5つの名前ゲーム、おもしろそうだな。
小さな出来事から、そういえば…と過去に思いを巡らせると思い出すのが本作の著者。生活で心が鈍化してる時に読むと、じわじわ気持ちが戻ってくる。 表題作「地下水路の夜」で揶揄される雄弁家のように、感情で煽る声が大きく取り上げられることが多い昨今。言葉、理性をと警鐘を鳴らす「言葉の力」を私も信じている。
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地下水路の夜(新潮文庫)
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