淵の王(新潮文庫)

淵の王(新潮文庫)

737円 (税込)

3pt

中島さおりは“影”に憑依された幼児に襲いかかられる。堀江果歩のマンガには、描いた覚えがない黒髪の女が現れる。中村悟堂が移り住んだ西暁町の家の屋根裏部屋には、闇の穴が黒々と開いている。「俺は君を食べるし、今も食べてるよ」。真っ暗坊主――それはあなたの眼前にもきっと現れる。日常を浸食する魔、そして狂気。作家・舞城王太郎の集大成、恐ろしくて、切ない、傑作ホラー長篇。

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淵の王(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年05月31日

    どうしてなのか自分でもよく分からないけど、読み終わった後しばらく心に居座り続ける本がある。これもそうだった。

    話は3つに分かれていて、それぞれの主人公を見守る『何か(もしくは誰か)』が物語を語る珍しい二人称の小説。

    色々な解釈の仕方があるだろう。こういう不思議な掴みどころのない話は。
    『これはこ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年01月15日

    twitter文学賞受賞作ってことで。舞城作品は、だいぶ前に『煙か~』を読んで以来。それなりに楽しめたものの、読書巧者がこぞって誉めそやすほどには入れ込むことが出来ず、数作品買ってはみたものの、どうにも手が伸びず、今まで距離を置いてきてしまっていた。自分も読書キャリアを経てきたし、作者もどんどん円熟...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年04月22日

    名前のない二人称は主人公を愛し、慈しみ、彼らの魔と悪への対峙を見守る。二人称のその無力さが、読む者が必然的にもつ無力さとシンクロするため、読後に不思議な余韻を残すのだと思う。
    ストーリーにわかりやすい対立構造をもつ「さおり」と、インパクトのある強敵と格闘する「悟堂」に比べて、「果歩」には明確に対立す...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年06月05日

    どう評価すべきか迷う小説はだいたい良い小説だ。傑出したリーダビリティ、その速度から突如脱線する筋の奇妙さ、ロジカルな会話、などなど舞城らしさを感じずにはいられない。登場人物たちは何と闘っていたのか?僕は物語そのもの、想像力そのものだと思う。彼らを葬るのはだれか。作者か読者か、それとも。

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    Posted by ブクログ 2018年07月20日

    舞城王太郎やっぱしんど〜おもいながら読んでいたけどさいごの怒涛の展開で気づいたらちょっと泣いてたしやっぱりええわ〜っていうのが読後一番の感想
    ゾッとする感情も、愛も、あったよ今回も

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    Posted by ブクログ 2018年08月11日

    不気味なだけでオチが!
    正体ハッキリしない系オチ!

    世界設定ハッキリして欲しい派だからスッキリしなかった。

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    Posted by ブクログ 2018年03月28日

    『ディスコ探偵〜』に、続き舞城マイジョー作品三作目。一体これは何を読まされているのだろう?不思議な感覚だ。まず語り手が不明で、話も『ディスコ〜』並みにぶっ飛んでるし。帯の五次元突入!!は正解だと思う。

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    Posted by ブクログ 2018年01月03日

    投げっぱなしで不条理だけど、読んでる間の不快感がすごい。ホラーは理屈じゃないので、ホラーとしては良作なのかもやけど、ミステリ好きにはしんどい構成‥

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2017年12月10日

    これはいち舞城ファンの感想なんですけど、舞城作品って物理攻撃に近い気がする。読んでいる間中ずっと、胸倉を掴まれてブンブン引きずり回されてる感じ。この感覚は短編であるほど強いような。
    じゃあ「ホラー長編」であるところの本作はどうだったかと言うと、やはり何か恐ろしく強いものに首根っこを押さえられているよ...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2022年02月12日

    凄い!
     
    舞城王太郎さん。
    デビュー作の「煙か土か食い物」で度肝を抜かれたが、そのあとは意味がつかめない作品が多くてご無沙汰してましたが、久しぶりに手に取りました。
     
    怖い。というより不気味。
    個性的な3人が理不尽に異常な世界に引きずられる物語。
    そもそも誰が語っているのか分からない。
    二人称か...続きを読む

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