草薙の剣(新潮文庫)

草薙の剣(新潮文庫)

825円 (税込)

4pt

3.8

草を薙いで野火の大難を防いだといわれる神剣――草薙の剣。12歳から62歳まで、6人の男たちとその父母、祖父母が経験した、戦前、戦後、学生運動、オイルショック、バブル、オウム事件、2回の震災、そして現代まで、そこに生きる人間の姿をつぶさに描くことで、「時代」という巨大な何かを立ち上がらせた奇跡の長編小説。知の巨人にして時代の感性だった橋本治の文業40年の結晶。野間文芸賞受賞。(解説・末木文美士)

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草薙の剣(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年08月01日

    昭和から平成の終わりまでを、まるでドローン空撮のように、ある時はごく近くまでカメラが寄ったかと思えば、ぐんと離れて俯瞰するような。タイトルの回収はかなり腑に落ちた。名もなき火打ち石。「大太刀を振るって敵をかわすよりも、迎え撃つことの大事を。」立ち向かうということ。

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    Posted by ブクログ 2021年10月23日

    6人の登場人物やその親を含めて、意外なことに著者と同じ団塊の世代が描かれていない。常夫の親が団塊の世代に当たるのだが、実に存在感が希薄なのだ。陰画のように団塊の存在を浮かび上がらせる仕掛けかと思わせるほど。
    逆に存在感が濃厚なのが夢夫の世代。実に色々な事件の当事者となっている。
    とにかくこの本はイン...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2021年07月31日

    戦後年表を見ているようだ。登場人物の名前の意味に気づくのが遅かった。ああ、両親とその兄弟姉妹などがそんなこと言っていたな、そんな事件ももあったなと、自分の平凡な人生をなぞるようでこそばゆい感覚。

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    Posted by ブクログ 2021年04月09日

    その時代背景がよくわかる本
    いろんな人が出てきて非常に混乱するので
    その時代背景や考え方だけに絞って読んだ。
    自分もこの本の中の歴史を歩いているんだって感じた。
    戦後ってこんなに身近でこんな日本は貧しかったのか
    そしてその後の流れも
    なんだかあっという間に色々なことが変わったんfsなと思える本だった

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    Posted by ブクログ 2022年02月18日

    長さを測るのに定規を使う。長さは同じでも起点が違えば、同じ長さのところにある位置は変わる。これは透明の紙に生まれてから死ぬまでのイベントを書いて、年表に載せて作られた小説である。定規の役割を担う年表はセンチや尺やインチみたいに、微妙にメモリが異なっている。あらすじみたいを書き連ねた細切れな小説を、定...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2021年12月25日

    夫は「ああ、そうだな」、妻は「がんばりなさい」しか言わず、子供は何をがんばればいいかわからないままゲームばかりしている。そんな描写が、すごく真実をとらえているなと。

    多くの人物が戦前から順に登場するが、名前が憶えられないようなクセのある書き方をしている。

    人物相関図を書こうかと思ったが、面倒なの...続きを読む

    0

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