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草を薙いで野火の大難を防いだといわれる神剣――草薙の剣。12歳から62歳まで、6人の男たちとその父母、祖父母が経験した、戦前、戦後、学生運動、オイルショック、バブル、オウム事件、2回の震災、そして現代まで、そこに生きる人間の姿をつぶさに描くことで、「時代」という巨大な何かを立ち上がらせた奇跡の長編小説。知の巨人にして時代の感性だった橋本治の文業40年の結晶。野間文芸賞受賞。(解説・末木文美士)
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Posted by ブクログ
6人の登場人物やその親を含めて、意外なことに著者と同じ団塊の世代が描かれていない。常夫の親が団塊の世代に当たるのだが、実に存在感が希薄なのだ。陰画のように団塊の存在を浮かび上がらせる仕掛けかと思わせるほど。
逆に存在感が濃厚なのが夢夫の世代。実に色々な事件の当事者となっている。
とにかくこの本はインテリではなく、大衆目線、庶民目線の戦後史だ。なので衝動はあるが理屈はない。何故か都市に引き寄せられ、何故か女と暮らし、また別れる。とにかく人並にあらねばならぬと思い込み、手に入れた人並みは泡沫の中で消えて、あの豊かさとは何だったのかと振り返る。今と地続きの人々の感情の重なり、様々な世代のそれぞれの思いが、現在の日本の世間を形づくっていると教えてくれる。
Posted by ブクログ
夫は「ああ、そうだな」、妻は「がんばりなさい」しか言わず、子供は何をがんばればいいかわからないままゲームばかりしている。そんな描写が、すごく真実をとらえているなと。
多くの人物が戦前から順に登場するが、名前が憶えられないようなクセのある書き方をしている。
人物相関図を書こうかと思ったが、面倒なのであきらめた。
それでも最後まで読めた。そう人物相関図は不要。親子関係だけでOK。
時代を生きる人々の生活と苦悩が淡々と書かれている。
近代社会のドキュメンタリー。
ただ、近年の猟奇的な殺人事件などが書かれているが、昭和の時代にもあったので、そこが書かれていないのが物足りない。
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