白いしるし(新潮文庫)

白いしるし(新潮文庫)

539円 (税込)

2pt

女32歳、独身。誰かにのめりこんで傷つくことを恐れ、恋を遠ざけていた夏目。間島の絵を一目見た瞬間、心は波立ち、持っていかれてしまう。走り出した恋に夢中の夏目と裏腹に、けして彼女だけのものにならない間島。触れるたび、募る想いに痛みは増して、夏目は笑えなくなった──。恋の終わりを知ることは、人を強くしてくれるのだろうか? ひりつく記憶が身体を貫く、超全身恋愛小説。(解説・栗田有起)

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白いしるし(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    恋愛小説と思って読み始めたら、恋愛小説とは思えないほどの衝撃が何回か襲ってきて空いた口が閉じなかった。

    人間に産まれた以上、恋愛とは切っても切れない場所にある。人間に産まれたから"恋をする"のではなく、恋をすることで"生きる術"を見つけた夏目の人生の話。そし

    0
    2025年07月28日

    Posted by ブクログ

    4.5/5.0

    絶対的で圧倒的な「恋」というものが一切無駄のない端正で力強く描かれている。
    他の全てがどうでも良くなるような、世界の全てを肯定したくなるようなそういった劇的な恋にハッピーエンドなど用意されていないのかもしれないが、そんなことさえ見失いひたすらに相手を想う姿に共感、そして涙。
    結果な

    0
    2025年05月28日

    Posted by ブクログ

    解説も含めての星5つ。
    夏目と間島との本編よりも塚本との話の方が読んでいて興が乗った。

    瀬田が魅力的なのは、元々魅力がありながらも、深い執着心を捨て去れないでいるから。自分に魅力があると自覚する人ほど、瀬田からの無関心に耐えられない。気を引こうとする。何とか自分の魅力を知らしめようとする。でも決し

    0
    2025年05月20日

    Posted by ブクログ

    主人公が惹かれていく描写が良かった。
    こんなふうに他人を好きになってみたいと思ったし、なんだか自分には刺さる作品だった。

    0
    2025年09月24日

    Posted by ブクログ

    まじまに恋に落ちた瞬間に夏目が抱いた感情、
    自分が初めて人をすごく好きになった瞬間に感じた気持ちとすごく似てて、当時のキラキラした思いが懐古されて胸が高揚した。

    わたしのことで感情的になって欲しかった
    その気持ちはわたしも感じたし、すごく共感した。

    人を愛することは、痛みを伴うけれどとても尊いも

    0
    2025年12月01日

    Posted by ブクログ

    「全身全霊で」って何かとよく使われる言葉。夏目の恋をする姿そのものは「全身全霊」という凡庸な言葉が初めて腑に落ちた一冊。

    0
    2025年09月27日

    Posted by ブクログ

    表紙が愛猫の後ろ姿とそっくりだったのでお迎えしました。とにかくエネルギーに満ちた人たちが出てきて、『あぁ、なんかいいなぁ』と思いながらお昼ご飯を食べるのも忘れて休憩中に読み耽りました。

    愛とか恋とか難しいことはよくわからないけれど、好きな人との電話とか意味のない会話とか深夜に延々とおしゃべりするの

    0
    2025年09月13日

    Posted by ブクログ

    男に溺れる女の話なんて、絶対に共感できないし自分の好むテーマからほど遠いのに、西加奈子さんの筆致で描かれた途端どうしてこんなに好ましく読めるんだろう。
    この人の書く本やっぱり好きだな。登場人物にも地の文にも力強さがみなぎってる。
    他の作品と比べても行動の描写じゃなくて内面の心理描写にページを割いてい

    0
    2025年09月02日

    Posted by ブクログ

    恋愛というより、生きることについての物語に思えた。それくらい主人公は恋をすることにエネルギーを費やしている。

    個人的に、女性二人の会話シーンが好き。どうしようもない恋に人生を振り回されても、こうして話をしながらお互いを確かめ合って気持ちに整理をつける時間は、案外同性同士でないと得られないと思った。

    0
    2025年08月05日

    Posted by ブクログ

    その人を見た瞬間、あ、私この人のこと好きになる、ってわかるあの感覚を思い出させられた。
    激しい恋愛小説だと思う。想像とは少し違ったけど。
    恋愛の敗北は失恋することではなく、恋をするのを恐れてしまうこと。解説もとても良かった。

    0
    2025年07月07日

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