新潮文庫の検索結果

  • ツナグ 想い人の心得(新潮文庫)

    ツナグ 想い人の心得(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.5
    1巻825円 (税込)
    僕が使者(ツナグ)だと打ち明けようか――。死者との面会を叶える役目を祖母から受け継いで七年目。渋谷歩美は会社員として働きながら、使者の務めも続けていた。「代理」で頼みに来た若手俳優、歴史の資料でしか接したことのない相手を指名する元教員、亡くした娘を思う二人の母親。切実な思いを抱える依頼人に応える歩美だったが、初めての迷いが訪れて……。心揺さぶるベストセラー、待望の続編!(解説・深木章子)
  • 八甲田山死の彷徨

    八甲田山死の彷徨

    小説・文芸
    4.3
    1巻825円 (税込)
    日露戦争前夜、厳寒の八甲田山中で過酷な人体実験が強いられた。神田大尉が率いる青森5聯隊は雪中で進退を協議しているとき、大隊長が突然“前進”の命令を下し、指揮系統の混乱から、ついには199名の死者を出す。少数精鋭の徳島大尉が率いる弘前31聯隊は210余キロ、11日間にわたる全行程を完全に踏破する。両隊を対比して、自然と人間の闘いを迫真の筆で描く長編小説。
  • 湖の女たち(新潮文庫)

    湖の女たち(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.5
    1巻825円 (税込)
    湖畔の介護施設で暮らす寝たきりの男性が殺された。捜査にあたった刑事は施設で働く女性と出会うが、二人はいつしかインモラルな関係に溺れていく。一方、事件を取材する記者は死亡男性がかつて満州で人体実験にかかわっていたことを突きとめるが、なぜか取材の中止を命じられる。吸い寄せられるように湖に集まる男たち、女たち、そして――。読後、圧倒的な結末に言葉を失う極限の黙示録。(解説・諏訪敦)
  • 黙示

    黙示

    小説・文芸
    3.8
    1巻825円 (税込)
    農薬散布中のラジコンヘリが小学生の集団に墜落する事故が発生。重い中毒症状に苦しむ子どもたちを目の当たりにした世論は、農薬の是非のはざまで揺れることに。その間隙を縫い、農薬を必要としない遺伝子組み換え食品を推進するアメリカの巨大企業と、日本の食品の買い占めを目論む中国。私たちは何を選び、何を捨てるのか。日本の食のあり方を厳しく問う社会派メガ・エンタメ!
  • イヤシノウタ(新潮文庫)

    イヤシノウタ(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.1
    1巻649円 (税込)
    なんていうことのない日々に宿る奇跡のような瞬間、かけがえのない記憶。土地がもたらす力、自然とともに生きる意味。運命的な出会い。男女とは、愛とは。お金や不安に翻弄されず生きるには? そして命と死を見つめるなかで知った、この世界の神秘とは──。研ぎ澄まされた文章と人生を見つめるまなざしが光る81篇。父・吉本隆明との対談「書くことと生きることは同じじゃないか」収録。
  • 雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行―

    雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行―

    小説・文芸
    3.8
    1巻649円 (税込)
    「女」と名のつくものはたとえ動物であろうと入れない、ギリシャ正教の聖地アトス。険しい山道にも、厳しい天候にも、粗食にも負けず、アトスの山中を修道院から修道院へひたすら歩くギリシャ編。一転、若葉マークの四駆を駆って、ボスフォラス海峡を抜け、兵隊と羊と埃がいっぱいのトルコ一周の旅へ――。雨に降られ太陽に焙られ埃にまみれつつ、タフでハードな冒険の旅は続く!
  • ゲーテ格言集

    ゲーテ格言集

    小説・文芸
    4.1
    1巻649円 (税込)
    偉大なる詩人であり作家であると同時に、最も人間的な魅力にあふれたゲーテは、無限に豊富な知と愛の言葉の宝庫を残している。彼の言葉がしばしば引用されるのも、そこには永久に新鮮な感性と深い知性と豊かな愛情とが、体験に裏づけられて溶けこんでいるからである。本書は、彼の全著作の中からと、警句、格言として独立に書かれたものの中から読者に親しみやすいものを収録した。
  • サーカスの夜に(新潮文庫)

    サーカスの夜に(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻649円 (税込)
    両親の離婚でひとりぼっちになった少年は、13歳の誕生日を迎え、憧れのサーカス団・レインボーサーカスに飛び込んだ。ハイヒールで綱の上を歩く元男性の美人綱渡り師、残り物をとびきり美味しい料理に変える名コック、空中ブランコで空を飛ぶ古参ペンギンと、個性豊かな団員達に囲まれて、体の小さな少年は自分の居場所を見つけていく。不自由な世界で自由に生きるための、道標(みちしるべ)となる物語。(解説・ミムラ)
  • 十九、二十

    十九、二十

    小説・文芸
    5.0
    1巻649円 (税込)
    僕は今十九歳で、あと数週間で二十歳になる―。父が借金を作った。ガールフレンドにはフラれた。せめて帰省の電車賃だけでも稼ごうとバイトを探したが、見つかったのはエロ本専門の出版社だった。岡山から東京に出てきて暮らす大学生、山崎の十代最後の夏は実にさえない夏だった。大人の入口で父の挫折を目にし、とまどう青年の宙ぶらりんで曖昧な時を描く青春小説。
  • 水神(上)

    水神

    小説・文芸
    4.3
    1~2巻649~737円 (税込)
    目の前を悠然と流れる筑後川。だが台地に住む百姓にその恵みは届かず、人力で愚直に汲み続けるしかない。助左衛門は歳月をかけて地形を足で確かめながら、この大河を堰止め、稲田の渇水に苦しむ村に水を分配する大工事を構想した。その案に、類似した事情を抱える四ヵ村の庄屋たちも同心する。彼ら五庄屋の悲願は、久留米藩と周囲の村々に容れられるのか──。新田次郎文学賞受賞作。
  • トニオ・クレーゲル ヴェニスに死す

    トニオ・クレーゲル ヴェニスに死す

    小説・文芸
    4.0
    1巻649円 (税込)
    精神と肉体、芸術と生活の相対立する二つの力の間を彷徨しつつ、そのどちらにも完全に屈服することなく創作活動を続けていた初期のマンの代表作2編。憂鬱で思索型の一面と、優美で感性的な一面をもつ青年を主人公に、孤立ゆえの苦悩とそれに耐えつつ芸術性をたよりに生をささえてゆく姿を描いた「トニオ・クレーゲル」、死に魅惑されて没落する初老の芸術家の悲劇「ヴェニスに死す」。
  • 私の嫌いな10の人びと

    私の嫌いな10の人びと

    小説・文芸
    4.0
    1巻649円 (税込)
    「笑顔の絶えない人」「みんなの喜ぶ顔が見たい人」……そんな「いい人」に出会うと、不愉快でたまらない! 共通するのは、自分の頭で考えず、世間の考え方に無批判に従う怠惰な姿勢だ。多数派の価値観を振りかざし、少数派の感受性を踏みにじる鈍感さだ。そんなすべてが嫌なのだ! 「戦う哲学者」中島義道が10のタイプの「善人」をバッサリと斬る。日本的常識への勇気ある抗議の書。
  • 殿さまの日

    殿さまの日

    小説・文芸
    3.9
    1巻759円 (税込)
    ああ、殿さまなんかにはなりたくない。誤解によって義賊になった。泣く子も黙る隠密様のお通りだい。どんなかたきの首でも調達します。お犬さまが吠えればお金が儲かる。医は仁術、毒とハサミは使いよう。時は江戸、そして世界にたぐいなき封建制度。定められた階級の中で生きた殿さまから庶民までの、命を賭けた生活の知恵の数々。――新鮮な眼で綴る、異色時代小説12編を収録。※文庫版に掲載の挿画は、電子版には収録しておりません。
  • 朝日のようにさわやかに

    朝日のようにさわやかに

    小説・文芸
    3.6
    1巻737円 (税込)
    葬式帰りの中年男女四人が、居酒屋で何やら話し込んでいる。彼らは高校時代、文芸部のメンバーだった。同じ文芸部員が亡くなり、四人宛てに彼の小説原稿が遺されたからだ。しかしなぜ……(「楽園を追われて」)。ある共通イメージが連鎖して、意識の底に眠る謎めいた記憶を呼び覚ます奇妙な味わいの表題作など全14編。ジャンルを超越した色とりどりの物語世界を堪能できる秀逸な短編集。
  • 王国への道―山田長政―

    王国への道―山田長政―

    小説・文芸
    4.0
    1巻737円 (税込)
    笑っている者には毒があった、至る所に罠があった。――江戸初期、持ち前の才覚と力量とで出世の野望を遂げようとした山田長政は、陰険な術策と謀略の渦巻くシャム(タイ)のアユタヤ王宮の傭兵隊長となった。一方、切支丹の冒険家ペドロ岐部は魂の救いを求め、アユタヤに着いた。「地上の王国」を築こうとする者と、「天上の王国」をめざす者とを通して日本人とは何かを探る長編小説。
  • ドンナ ビアンカ

    ドンナ ビアンカ

    小説・文芸
    3.8
    1巻737円 (税込)
    虫けら同然の人生で、初めて落ちた本気の恋。それは俺に心からの幸福と、地獄を招いた――。大手外食企業役員と店長が誘拐された。練馬署強行犯係の魚住久江は、一課時代の腐れ縁・金本らと捜査に召集される。だが身代金受渡しは失敗、切断された体の一部が送りつけられる。やがて捜査線上に浮かんだのは、一人の中国人女性。一課復帰を拒み所轄を生きる女刑事が事件の真相を追う!
  • ビルマの竪琴

    ビルマの竪琴

    小説・文芸
    4.2
    1巻737円 (税込)
    ビルマの戦線で英軍の捕虜になった日本軍の兵隊たちにもやがて帰る日がきた。が、ただひとり帰らぬ兵士があった。なぜか彼は、ただ無言のうちに思い出の竪琴をとりあげ、戦友たちが合唱している“はにゅうの宿”の伴奏をはげしくかき鳴らすのであった。戦場を流れる兵隊たちの歌声に、国境を越えた人類愛への願いを込めた本書は、戦後の荒廃した人々の心の糧となった。
  • 雁の寺・越前竹人形

    雁の寺・越前竹人形

    小説・文芸
    4.3
    1巻781円 (税込)
    “軍艦頭”と罵倒され、乞食女の捨て子として惨めな日々を送ってきた少年僧・慈念の、殺人にいたる鬱積した孤独な怨念の凝集を見詰める、直木賞受賞作『雁の寺』。竹の精のように美しい妻・玉枝と、彼女の上に亡き母の面影を見出し、母親としての愛情を求める竹細工師・喜助との、余りにもはかない愛の姿を、越前の竹林を背景に描く『越前竹人形』。水上文学の代表的名作2編。
  • 財布は踊る(新潮文庫)

    財布は踊る(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻781円 (税込)
    「今よりもう少し、お金がほしい」専業主婦として穏やかに暮らす葉月みづほ。彼女はある夢を実現するために、生活費を切り詰め、人知れず毎月二万円を貯金していた。努力が実り、夢を実現した喜びも束の間、夫に二百万円以上の借金があることが発覚する。株での失敗、リボ払いの罠。日常に潜むお金の落とし穴からどう逃げる? 切実な想いと未来への希望を描く「お金のつくりかた」超実践小説。(解説・朱野帰子)
  • 絶叫城殺人事件

    絶叫城殺人事件

    小説・文芸
    3.6
    1巻781円 (税込)
    「NIGHT PROWLER(夜、うろつく者)」と記された小さな紙片を、口の中に押し込まれ、次々と殺害される若い女。残酷な無差別殺人事件の陰には、カルトなホラー・ゲームに登場するヴァーチャルな怪物が――。暗鬱の「絶叫城」に展開する表題作ほか、「黒鳥亭」「壺中庵」「月宮殿」「雪華楼」「紅雨荘」と、底知れぬ恐怖を孕んで闇に聳える六つの迷宮の謎に、火村とアリスのコンビが挑む。
  • 卒業

    卒業

    小説・文芸
    4.3
    1巻781円 (税込)
    「わたしの父親ってどんなひとだったんですか」ある日突然、十四年前に自ら命を絶った親友の娘が僕を訪ねてきた。中学生の彼女もまた、生と死を巡る深刻な悩みを抱えていた。僕は彼女を死から引き離そうと、亡き親友との青春時代の思い出を語り始めたのだが――。悲しみを乗り越え、新たな旅立ちを迎えるために、それぞれの「卒業」を経験する家族を描いた四編。著者の新たなる原点。
  • ターン(新潮文庫)

    ターン(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻781円 (税込)
    真希は29歳の版画家。夏の午後、ダンプと衝突する。気がつくと、自宅の座椅子でまどろみから目覚める自分がいた。3時15分。いつも通りの家、いつも通りの外。が、この世界には真希一人のほか誰もいなかった。そしてどんな一日を過ごしても、定刻がくると一日前の座椅子に戻ってしまう。ターン。いつかは帰れるの? それともこのまま……だが、150日を過ぎた午後、突然、電話が鳴った。(解説・川上弘美)
  • 風林火山(新潮文庫)

    風林火山(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.8
    1巻781円 (税込)
    疾(はや)きこと風の如く、徐(しず)かなること林の如く、侵掠(しんりゃく)すること火の如く、動かざること山の如し――。自ら謀殺した諏訪頼重の娘・由布姫を武田信玄の側室とし、子供を生ませることによって諏訪一族との宥和を計る独眼の軍師・山本勘助。信玄の子を生みながらも、なお一族の敵として信玄の命をねらう由布姫。輝くばかりに気高い姫への思慕の念を胸にして川中島の激戦に散りゆく勘助の眼前に、風林火山の旗はなびき、上杉謙信との決戦の時が迫る……。ロマンあふれる華麗な戦国絵巻。
  • 母性(新潮文庫)

    母性(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻781円 (税込)
    女子高生が自宅の中庭で倒れているのが発見された。母親は言葉を詰まらせる。「愛能う限り、大切に育ててきた娘がこんなことになるなんて」。世間は騒ぐ。これは事故か、自殺か。……遡ること十一年前の台風の日、彼女たちを包んだ幸福は、突如奪い去られていた。母の手記と娘の回想が交錯し、浮かび上がる真相。これは事故か、それとも――。圧倒的に新しい、「母と娘」を巡る物語(ミステリー)。(解説・間室道子)
  • 疫病神

    疫病神

    小説・文芸
    3.9
    1巻781円 (税込)
    建設コンサルタント・二宮啓之が、産業廃棄物処理場をめぐるトラブルに巻き込まれた。依頼人の失踪。たび重なる妨害。事件を追う中で見えてきたのは、数十億もの利権に群がる金の亡者たちだ。なりゆきでコンビを組むことになったのは、桑原保彦。だが、二宮の〈相棒〉は、一筋縄でいく男ではなかった――。関西を舞台に、欲望と暴力が蠢く世界を描く、圧倒的長編エンターテインメント!
  • 野獣死すべし(新潮文庫)

    野獣死すべし(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.5
    1巻781円 (税込)
    容赦なく撃つ。それが伊達邦彦の流儀だ。敗戦直後のハルビンでロシア軍による暴虐を目撃した邦彦は、怒りと虚無をその身に秘め、帰国後「死と破壊の使者」と化した。端正な相貌は狂気を湛え、警察官を撃ち殺し、現金輸送車を強奪し、冷徹な知性で大胆な犯罪計画を練っていく。冷え冷えとした銃を手に、ローン・ウルフの魂はどこへ疾走していくのか。ハードボイルドの巨匠の代表作にして傑作。(解説・吉野仁)
  • 離婚弁護士 松岡紬(新潮文庫)

    離婚弁護士 松岡紬(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻781円 (税込)
    北鎌倉。縁切寺として名高い東衛寺の門前に、松岡法律事務所はある。住職の娘で、離婚専門弁護士の松岡紬のもとに、今日も依頼人が駆け込んでくる。浮気・モラハラ・熟年離婚・財産分与・親権争い――「離婚したい!」その瞬間から始まる法律と人生の現実問題(リアル)。あなたの心とお財布をまもりつつ、上手に縁を切る方法、教えます。前を向く元気をもらえる、リーガルドラマ。『縁切り上等!』改題。(解説・中江有里)
  • リセット(新潮文庫)
    完結

    リセット(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    全1巻781円 (税込)
    「――また、会えたね」。昭和二十年五月、神戸。疎開を前に夢中で訪ねたわたしを、あの人は黄金色の入り日のなかで、穏やかに見つめてこういいました。六年半前、あの人が選んだ言葉で通った心。以来、遠く近く求めあってきた魂。だけど、その翌日こそ二人の苛酷な運命の始まりの日だった→←流れる二つの《時》は巡り合い、もつれ合って、個の哀しみを超え、生命と生命を繋ぎ、奇跡を、呼ぶ。(対談・宮部みゆき)
  • アトラス―天命探偵 Next Gear―(新潮文庫)
    完結

    アトラス―天命探偵 Next Gear―(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    全1巻825円 (税込)
    次の犠牲者は、警察庁警備局公安課のトップ、そして、これまで共闘してきた上司――。眠り続ける志乃の予知夢を可視化する〈クロノスシステム〉の映像に、真田らは絶句した。忌まわしい未来を変えるべく、真田や黒野ら〈次世代犯罪情報室〉の面々は危険な作戦に身を投じる。そこへ因縁の敵・アレスが姿を現し……。冴え渡る頭脳戦と怒濤のアクションが加速する大人気シリーズ、堂々完結!!(解説・大矢博子)
  • 男どき女どき

    男どき女どき

    小説・文芸
    4.0
    1巻605円 (税込)
    何事も成功する時を男時、めぐり合わせの悪い時を女時という――。何者かによって台所にバケツごと置かれた一匹の鮒が、やがて男と女の過去を浮かび上がらせる「鮒」、毎日通勤の途中にチラリと目が合う、果物屋の陰気な親父との奇妙な交流を描く「ビリケン」など、平凡な人生の中にある一瞬の生の光芒を描き出した著者最後の小説4編に、珠玉のエッセイを加えた、ラスト・メッセージ集。
  • シッダールタ

    シッダールタ

    小説・文芸
    4.3
    1巻605円 (税込)
    シッダールタとは、釈尊の出家以前の名である。生に苦しみ出離を求めたシッダールタは、苦行に苦行を重ねたあげく、川の流れから時間を超越することによってのみ幸福が得られることを学び、ついに一切をあるがままに愛する悟りの境地に達する。――成道後の仏陀を讃美するのではなく、悟りに至るまでの求道者の体験の奥義を探ろうとしたこの作品は、ヘッセ芸術のひとつの頂点である。
  • ジャングル・ブック

    ジャングル・ブック

    小説・文芸
    4.6
    1巻605円 (税込)
    森の洞穴に現れた人間の赤ちゃんは、母オオカミ・ラクシャに預けられて、オオカミの群れの中で育てられた。その少年モウグリを主人公に、ヒグマのバルーと黒ヒョウのバギーラ、モウグリをさらったサル族、岩ニシキヘビで知恵者のカー、人間を恨みモウグリの命を奪おうとするトラのシア・カーンなど、「ジャングルの掟」とともに厳しく生きる者たちを描く永遠の名作、新訳で復活!
  • うかれ女島(新潮文庫)

    うかれ女島(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻737円 (税込)
    お前の母親は淫売や――大和が小学生の時、母親は飛田新地から売春島に渡った。以来絶縁し二十年。島で娼婦、女衒として生きた母は、溺死体となって発見された。遺されたのは、四人の女の名前が書かれたメモ。保育所経営者、主婦、一流企業の会社員、女優……皆、島で体を売った過去があった。そのうちの一人に誘われ、大和は島へ向かう。母の死と女たちの秘密とは。衝撃の売春島サスペンス。(解説・酒井順子)
  • 神の微笑(新潮文庫)

    神の微笑(新潮文庫)

    小説・文芸
    5.0
    1巻693円 (税込)
    無信仰な僕が、一生の間に経験した宗教的現象を次々に想い起すと、これらが単なる偶然な経験ではなくて、偉大な神のはからいによって経験させられたのであろうかと、自然に考えるようになった――人生九十年、心に求めて得られなかった神が、不思議な声となって、いま私に語りかける……。芹沢文学の集大成、九十歳から年ごとに書下ろした生命の物語〈神〉シリーズ。(解説・大岡信)
  • カーテンコール(新潮文庫)
    NEW

    カーテンコール(新潮文庫)

    小説・文芸
    -
    1巻693円 (税込)
    時をかけて来たのかい――おれは少女に訊ねた。唯野教授や富豪刑事、パプリカら筒井作品のオールスターキャストが集結した「プレイバック」。森の中の不思議な居酒屋で、むかし通っていた銀座の店の女性と再会する「お時さん」。謎の集団から町を護るために、商店街で銃を構える老人たちを描いた「武装市民」など掌編25編。懐かしく、甘美で、悲しく、胸に迫り、ドタバタで、愛おしい、豊穣無比な宝箱。(解説・川上弘美)
  • 鬼神の如く―黒田叛臣伝―(新潮文庫)

    鬼神の如く―黒田叛臣伝―(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.1
    1巻737円 (税込)
    「わが主君に謀反の疑いあり」。筑前黒田藩家老・栗山大膳は、自藩が幕府の大名家取り潰しの標的となったことを悟りながら、あえて主君の黒田忠之を幕府に訴え出た。九州の覇権を求める細川家、海外出兵を目指す将軍家光、そして忠之――。様々な思惑のもと、藩主に疎まれながらも鬼となり幕府と戦う大膳を狙い刺客が押し寄せる。本当の忠義とは何かを描く著者会心の歴史小説。司馬遼太郎賞受賞。(解説・島内景二)
  • 月光の誘惑

    月光の誘惑

    小説・文芸
    4.5
    1巻737円 (税込)
    自ら命を絶つため、高校生の浅倉美紀は灯台に向かう。だが先に、若い女性が崖の向こうへと消えてしまった。幼い子を残して……。15年後、美紀は成長した涼子と母娘として暮らしていた。しかし、涼子の修学旅行のバス事故を皮切りに、浅倉家に不穏な出来事が続く。美紀の父の病、母の隠し事、妹の悲恋。そして涼子のピアノの発表会で、ついに――。一気読み必至の疾風サスペンス!
  • コーランを知っていますか

    コーランを知っていますか

    ビジネス・実用
    3.9
    1巻737円 (税込)
    遺産相続から女性の扱い方まで厳格に、でも驚くほど具体的に、イスラム社会を規定する『コーラン』。日本人には理解しにくいと言われるこの書も、アトーダ流に噛み砕けばすらすら頭に入ります。神の言葉『コーラン』は、実は後悔しない人生を送るための親父の説教みたいなものなんです。イスラムとの協調が絶対不可欠な、今だからこそ読みたい『コーラン』の、一番易しい入門書。※文庫版に掲載の挿画は、電子版には収録しておりません。
  • 山椒魚

    山椒魚

    小説・文芸
    3.7
    1巻693円 (税込)
    老成と若さの不思議な混淆、これを貫くのは豊かな詩精神。飄々として明るく踉々として暗い。本書は初期の短編より代表作を収める短編集である。岩屋の中に棲んでいるうちに体が大きくなり、外へ出られなくなった山椒魚の狼狽、かなしみのさまをユーモラスに描く処女作「山椒魚」、大空への旅の誘いを抒情的に描いた「屋根の上のサワン」ほか、「朽助のいる谷間」など12編。
  • 出版禁止(新潮文庫)

    出版禁止(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.8
    1巻737円 (税込)
    著者・長江俊和が手にしたのは、いわくつきの原稿だった。題名は「カミュの刺客」、執筆者はライターの若橋呉成。内容は、有名なドキュメンタリー作家と心中し、生き残った新藤七緒への独占インタビューだった。死の匂いが立ちこめる山荘、心中のすべてを記録したビデオ。不倫の果ての悲劇なのか。なぜ女だけが生還したのか。息を呑む展開、恐るべきどんでん返し。異形の傑作ミステリー。
  • ジャックポット(新潮文庫)

    ジャックポット(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.3
    1巻737円 (税込)
    あらすじ紹介不能の衝撃作「漸然 山脈」。秋刀魚絶滅後の凄惨なディストピア「白笑疑」。母の遺品の櫛笄の値がどんどんつり上がり……人間の本性を暴き出す掌編「花魁櫛」。世界中を震撼させたコロナ禍の拡がりゆく猛威を写し取った表題作。父子の心の交流に感涙を禁じ得ない名編「川のほとり」等、八十有余年にわたって作家の大脳皮質に蓄積した言葉と感情と記憶と思索が暴走横溢する傑作14編。(解説・小川哲)
  • 手のひらの音符

    手のひらの音符

    小説・文芸
    4.3
    1巻693円 (税込)
    デザイナーの水樹は、自社が服飾業から撤退することを知らされる。45歳独身、何より愛してきた仕事なのに……。途方に暮れる水樹のもとに中高の同級生・憲吾から、恩師の入院を知らせる電話が。お見舞いへと帰省する最中、懐かしい記憶が甦る。幼馴染の三兄弟、とりわけ、思い合っていた信也のこと。〈あの頃〉が、水樹に新たな力を与えてくれる――。人生に迷うすべての人に贈る物語!
  • 夕映え天使

    夕映え天使

    小説・文芸
    3.7
    1巻693円 (税込)
    東京の片隅で、中年店主が老いた父親を抱えながらほそぼそとやっている中華料理屋「昭和軒」。そこへ、住み込みで働きたいと、わけありげな女性があらわれ……「夕映え天使」。定年を目前に控え、三陸へひとり旅に出た警官。漁師町で寒さしのぎと喫茶店へ入るが、目の前で珈琲を淹れている男は、交番の手配書で見慣れたあの……「琥珀」。人生の喜怒哀楽が、心に沁みいる六篇。
  • 京都 恋と裏切りの嵯峨野

    京都 恋と裏切りの嵯峨野

    小説・文芸
    2.5
    1巻583円 (税込)
    「私は、彼を殺します」嵯峨野の尼寺でそう記し、姿を消した女=ゆみ。京都で休暇中の、十津川警部が見かけた彼女の横顔は美しく、寂しかった。女の哀しい殺意と十津川のとぎ澄まされた勘が交わるとき、事件は静かに幕を開ける――。竹林で死んでいた、ゆみの姿。次第に明らかになってゆく、新興宗教団体の狂気と闇。貴船、清水、祇園祭。古都をあざやかに描く、旅情豊かな長編推理小説。
  • ウィステリアと三人の女たち(新潮文庫)

    ウィステリアと三人の女たち(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻572円 (税込)
    大きな藤の木のある、壊されつつある家。真夜中に忍び込んだわたしは、そこに暮らした老女、ウィステリアの生を体験する。かつて存在した愛を魔術的に蘇らせる表題作。思いがけぬ大金を得、デパートで連日買い物を続ける女性の虚無を描く「シャンデリア」。いくつかの死、失った子ども、重なり合う女たちの記憶……研ぎ澄まされた言葉で紡がれる、美しく啓示的な四作を収録した傑作短編集。
  • 薬指の標本

    薬指の標本

    小説・文芸
    3.8
    1巻572円 (税込)
    楽譜に書かれた音、愛鳥の骨、火傷の傷跡……。人々が思い出の品々を持ち込む〔標本室〕で働いているわたしは、ある日標本技術士に素敵な靴をプレゼントされた。「毎日その靴をはいてほしい。とにかくずっとだ。いいね」靴はあまりにも足にぴったりで、そしてわたしは……。奇妙な、そしてあまりにもひそやかな、ふたりの愛。恋愛の痛みと恍惚を透明感漂う文章で描いた珠玉の二篇。表題作ほか「六角形の小部屋」収録。
  • こころの読書教室

    こころの読書教室

    小説・文芸
    4.5
    1巻572円 (税込)
    一冊の本を端から端まで読むと、なにかを「知る」以上の体験ができる……物語を手がかりに人間の心の深層を見つめ、鋭い考察を重ねた臨床心理学者河合隼雄。豊かな読書体験をもとに、カフカ、ドストエフスキー、ユングから村上春樹、吉本ばなな、児童文学や絵本まで、「深くて面白い本」二十冊をテーマごとに読み解く。縦横無尽に語り下ろした晩年の貴重な書。『心の扉を開く』改題。※文庫版に収録されていた解説は、電子版では掲載していません。ご了承ください。
  • 小説以外

    小説以外

    小説・文芸
    3.7
    1巻715円 (税込)
    本好きが嵩じて作家となった著者は、これまでどのような作品を愛読してきたのか? ミステリー、ファンタジー、ホラー、SF、少女漫画、日本文学……あらゆるジャンルを越境する読書の秘密に迫る。さらに偏愛する料理、食べ物、映画、音楽にまつわる話、転校が多かった少女時代の思い出などデビューから14年間の全エッセイを収録。本に愛され、本を愛する作家の世界を一望する解体全書。
  • ボクたちはみんな大人になれなかった(新潮文庫)

    ボクたちはみんな大人になれなかった(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.5
    1巻572円 (税込)
    それは人生でたった一人、ボクが自分より好きになったひとの名前だ。気が付けば親指は友達リクエストを送信していて、90年代の渋谷でふたりぼっち、世界の終わりへのカウントダウンを聴いた日々が甦る。彼女だけがボクのことを認めてくれた。本当に大好きだった。過去と現在をSNSがつなぐ、切なさ新時代の大人泣きラブ・ストーリー。あいみょん、相澤いくえによるエッセイ&漫画を収録。
  • 人生について

    人生について

    小説・文芸
    -
    1巻671円 (税込)
    生きる苦しみと理不尽、そして死の恐怖……人生には解決のつかない難問がいくつも横たわる。稀代のモラリストが怒り・虚栄・孤独・退屈・羞恥・嘘・宿命・教養・苦悩・権力欲といった現代人の諸問題について冷徹な人間観察と鋭い心理洞察に基づく思索を重ね、自身の体験を交えつつ平易な文章で語る。著者が「最高の作品」と自任する本格的エッセイ集。『人生の深淵について』改題。
  • 世界の喜劇人

    世界の喜劇人

    チャップリン、キートン、ロイド、マルクス兄弟、アボット=コステロ、ダニー・ケイ、マーティン=ルイス、ボブ・ホープ、ウディ・アレン……。有名無名のコメディアンたちの目を疑うような恐るべきギャグ、笑い死ぬほどのナンセンスの数々。著者自らが体験した笑いの感覚に基づいて、コメディアンたちの姿を生き生きと再現する刺激的な二十世紀の喜劇映画史。
  • 羆嵐

    羆嵐

    小説・文芸
    4.3
    1巻693円 (税込)
    北海道天塩山麓の開拓村を突然恐怖の渦に巻込んだ一頭の羆の出現! 日本獣害史上最大の惨事は大正4年12月に起った。冬眠の時期を逸した羆が、わずか2日間に6人の男女を殺害したのである。鮮血に染まる雪、羆を潜める闇、人骨を齧る不気味な音……。自然の猛威の前で、なす術のない人間たちと、ただ一人沈着に羆と対決する老練な猟師の姿を浮彫りにする、ドキュメンタリー長編。
  • 警察庁長官を撃った男(新潮文庫)

    警察庁長官を撃った男(新潮文庫)

    1995年3月、日本中を震撼した国松孝次警察庁長官狙撃事件。特別捜査本部を主導する警視庁公安部がオウム犯行説に固執する一方、刑事部は中村泰なる老スナイパーから詳細な自供を得ていた。だが、特捜本部は中村逮捕に踏み切らず、事件は時効を迎えてしまう。警察内部の出世とメンツをかけた暗闘や、中村の詳細な証言内容など極秘捜査の深層を抉るノンフィクション。
  • 高熱隧道

    高熱隧道

    小説・文芸
    4.1
    1巻693円 (税込)
    黒部第三発電所――昭和11年8月着工、昭和15年11月完工。人間の侵入を拒み続けた嶮岨な峡谷の、岩盤最高温度165度という高熱地帯に、隧道(トンネル)を掘鑿する難工事であった。犠牲者は300余名を数えた。トンネル貫通への情熱にとり憑かれた男たちの執念と、予測もつかぬ大自然の猛威とが対決する異様な時空を、綿密な取材と調査で再現して、極限状況における人間の姿を描破した記録文学。
  • 「子供を殺してください」という親たち

    「子供を殺してください」という親たち

    自らは病気の自覚のない、精神を病んだ人を説得して医療につなげてきた著者の許には、万策尽きて疲れ果てた親がやってくる。過度の教育圧力に潰れたエリートの息子、酒に溺れて親に刃物を向ける男、母親を奴隷扱いし、ゴミに埋もれて生活する娘……。究極の育児・教育の失敗ともいえる事例から見えてくることを分析し、その対策を検討する。現代人必読、衝撃のノンフィクション。
  • 強奪 箱根駅伝

    強奪 箱根駅伝

    小説・文芸
    3.4
    1巻693円 (税込)
    12月30日の夜、神奈川大学駅伝チームの女子マネージャーが誘拐され、監禁中の彼女の映像がTV局に届く。駅伝生中継のジャックをも仄めかし、次々と要求を突きつけてくる誘拐犯。混迷の中でスタートした駅伝。そして、激走とシンクロするように誘拐犯・TV局・警察の熾烈な攻防戦が始まった。ハイテクを駆使し可能性の限界に挑んだ犯罪の結末は。一気読み間違いなしの傑作サスペンス巨編。
  • ジャイロスコープ

    ジャイロスコープ

    小説・文芸
    3.7
    1巻693円 (税込)
    助言あります。スーパーの駐車場にて“相談屋”を営む稲垣さんの下で働くことになった浜田青年。人々のささいな相談事が、驚愕の結末に繋がる「浜田青年ホントスカ」。バスジャック事件の“もし、あの時……”を描く「if」。謎の生物が暴れる野心作「ギア」。洒脱な会話、軽快な文体、そして独特のユーモアが詰まった七つの伊坂ワールド。書下ろし短編「後ろの声がうるさい」収録。
  • 水曜の朝、午前三時

    水曜の朝、午前三時

    小説・文芸
    4.1
    1巻693円 (税込)
    児玉清氏絶賛のベストセラー。45歳の若さで逝った翻訳家で詩人の四条直美が、娘のために遺した4巻のテープ。そこに語られていたのは、大阪万博のホステスとして働いていた23歳の直美と、外交官としての将来を嘱望される理想の恋人・臼井礼との燃えるような恋物語だった。「もし、あのとき、あの人との人生を選んでいたら……」。失われたものはあまりにも大きい。愛のせつなさと歓びが心にしみるラブストーリー。
  • 大好きな人、死んでくれてありがとう(新潮文庫)

    大好きな人、死んでくれてありがとう(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻693円 (税込)
    解散した男性アイドルグループの一員、南田蒼太が何者かに殺された。北海道Y市の廃ホテルで、めった刺しの遺体で発見されたのだった。メディアは騒ぎ立て、警察は地道な捜査を開始する。事件当夜に南田と会った同じ職場のパート女性、グループの元メンバーたち、十代で孤児となった南田を引き取った伯母とその娘……。誰もが昏い秘密を抱えるなか、驚愕のラストが待ち受ける傑作ミステリ。(解説・齋藤明里)
  • とわの庭(新潮文庫)

    とわの庭(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻693円 (税込)
    盲目の女の子とわは、大好きな母と二人暮らし。母が言葉を、庭の植物が四季を、鳥の合唱団が朝の訪れを教えてくれた。でもある日、母がいなくなり……それから何年経っただろう。壮絶な孤独の闇を抜け、とわは自分の人生を歩き出す。おいしいご飯、沢山の本、大切な友人、一夏の恋、そしてあの家の庭。盲導犬ジョイと切り拓いた世界は眩い光と愛に満ちていた。涙と生きる力が溢れ出す感動長編。(解説・平松洋子)
  • どうやらオレたち、いずれ死ぬっつーじゃないですか(新潮文庫)

    どうやらオレたち、いずれ死ぬっつーじゃないですか(新潮文庫)

    人は必ず死ぬ。その事実から逆算すれば、悩みはもっと軽くなる。お金とは→義理と金は誰かのために使ってこそ。結婚とは→相手とちゃんと言葉で褒め合うこと。運とは→人との縁がもたらすもの。人生とは→大きな目的を持つのは危険。仕事とは→人生の本業ではなく暇つぶし。命とは→生に執着するほど死が怖くなる。下ネタやダジャレの中にきらめく真理、才人ふたりが考える「人生の作法」。
  • なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない(新潮文庫)

    なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない(新潮文庫)

    人生には時々迷子になってしまう時期がある。仕事で失敗したり、恋人から別れを切り出されたり、家族に問題が生じたりすると、日常は簡単に砕け散ってしまう。まるで人生という大海原に放り出された「小舟」のようだ。僕らは今、他者との繋がりが薄れ、ひどく孤独になりやすい社会で生きている――いや、違う。僕はここにいます。独りじゃない。自他を共に愛する力を取り戻す「読むセラピー」。
  • ピーター・パンとウェンディ

    ピーター・パンとウェンディ

    小説・文芸
    4.0
    1巻693円 (税込)
    星がきれいなある夜、突然ウェンディの部屋に現れたピーター・パン。彼らは妖精ティンカー・ベルの魔法の粉を身体にふりかけ、ネバーランドへと飛び立ちます。行き方は、二つ目を右に曲がったら、そのまま朝までまっすぐ! さあ、海賊のフック船長、人魚、人食いワニが待つ大冒険の始まりです。永遠に年を取らない少年と、やがて大人になってしまう少女の、切なくも楽しい物語。
  • モテの壁(新潮文庫)

    モテの壁(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.6
    1巻693円 (税込)
    「モテとか興味ない」と嘯(うそぶ) きつつ、モテるあいつは人生得してるようでなんだかシャクだ。何があるんだ、モテるやつには。何が違うんだ、俺たちとは。自称「モテに失敗したコラムニスト」が全力で嫌がりつつもモテを分析。小学生向け雑誌からインド映画、ジブリにAV男優まで。ただの「モテ」テク本とは一線を画す考察の先には 人生を変えるヒントがある!……かも? 「モテるかもしれない。」改題。
  • 許されようとは思いません(新潮文庫)

    許されようとは思いません(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻693円 (税込)
    「これでおまえも一人前だな」入社三年目の夏、常に最下位だった営業成績を大きく上げた修哉。上司にも褒められ、誇らしい気持ちに。だが売上伝票を見返して全身が強張る。本来の注文の11倍もの誤受注をしていた――。躍進中の子役とその祖母、凄惨な運命を作品に刻む画家、姉の逮捕に混乱する主婦、祖母の納骨のため寒村を訪れた青年。人の心に潜む闇を巧緻なミステリーに昇華させた5編。(解説・池上冬樹)
  • 母の味、だいたい伝授(新潮文庫)

    母の味、だいたい伝授(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.0
    1巻649円 (税込)
    カレーパーティーの数ヶ月後、母は帰らぬ人となった。おいしいと言ってくれたのに。クリームコロッケ、オックステールシチュー、鶏飯……母の味は「だいたいこんな感じ?」にしか再現できないけど、それも伝授の妙味かな。ミイラ食材を同居人に食べさせて動向を静かに見守ったりもする。少々危険かもしれないけど大丈夫。ま、生きているしね。食欲と好奇心と笑いに満ちた日々を綴るエッセイ。
  • 愛という病

    愛という病

    小説・文芸
    4.2
    1巻539円 (税込)
    なぜ恋をするとバカになるのか、男を殺す女の言葉とは、エロいとは一体何なのか──幸福になるためには、自分を知ることのほか道はない。欲望と自意識をライフワークにしてきた著者が、自らの生き苦しさの正体を徹底的に解体していく痛快エッセイ。行き着いたのは「なぜ私は愛し愛される事に固執するのか?」という人類最大の命題。
  • あつあつを召し上がれ(新潮文庫)

    あつあつを召し上がれ(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻539円 (税込)
    この味を忘れることは、決してないだろう――。10年以上つきあった恋人との、能登へのお別れ旅行で味わった最高の朝食。幼い頃に、今は亡き母から伝授された、おいしいおみそ汁のつくり方。何年か前に家族みんなで並んでやっとありついた、天然氷でつくった富士山みたいなかき氷……。ときにはほろ苦く、ときには甘く優しく、身も心も温めてくれる、食卓をめぐる7つの感動の物語。(解説・松田哲夫)
  • 藤村詩集(新潮文庫)

    藤村詩集(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻539円 (税込)
    〈まだあげ初めし前髪の/林檎のもとに見えしとき/前にさしたる花櫛の/花ある君と思ひけり(初恋)〉〈とほきわかれにたえかねて/このたかどのにのぼるかな(高楼)〉他に『千曲川旅情の歌』『椰子の実』等々、青春の日の抒情と詠嘆を、清新で香り高い調べにのせ、一読忘れがたい印象を残す近代浪漫詩の精華。本書をひもとくことは、在りし日の青春と邂逅することにほかならない。(解説・伊藤信吉)
  • 変身

    変身

    小説・文芸
    3.9
    1巻539円 (税込)
    ある朝、気がかりな夢から目をさますと、自分が一匹の巨大な虫に変わっているのを発見する男グレーゴル・ザムザ。なぜ、こんな異常な事態になってしまったのか……。謎は究明されぬまま、ふだんと変わらない、ありふれた日常がすぎていく。事実のみを冷静につたえる、まるでレポートのような文体が読者に与えた衝撃は、様ざまな解釈を呼び起こした。海外文学最高傑作のひとつ。
  • 着物をめぐる物語

    着物をめぐる物語

    小説・文芸
    4.0
    1巻715円 (税込)
    華やかな歌舞伎座の楽屋に、藤娘の衣裳を着て現れる女形の幽霊。唐子の着物をほめてくれた混血の美青年が戦時中にたどった運命。夫と息子に先立たれた老女が黙々と織る越後上布。男に翻弄されたホステスが遺した大島。老境を迎えた辰巳芸者の着物への執念。畳紙に包まれ密やかに時を刻んでいた着物が、繙かれ鮮やかに語り始める……。縦糸と横糸のあやなす、美しく残酷な11の物語。※新潮文庫版に掲載のイラストは、電子版には収録しておりません。
  • 不思議の国のアリス

    不思議の国のアリス

    ある昼下がりのこと、チョッキを着た白ウサギを追いかけて大きな穴にとびこむとそこには……。アリスがたどる奇妙で不思議な冒険の物語は、作者キャロルが幼い三姉妹と出かけたピクニックで、次女のアリス・リデルにせがまれて即興的に作ったお話でした。1865年にイギリスで刊行されてから、世界中で読まれた傑作ファンタジーを、金子國義のカラー挿画でお届けするオリジナル版。
  • おのぞみの結末

    おのぞみの結末

    小説・文芸
    3.8
    1巻649円 (税込)
    家事万能のロボットを手に入れたら……。世界平和をめざす秘密組織が実権を握ったら……。安逸と平穏をのぞみながら、退屈な日々にあきたらず、精神と肉体の新たな冒険を求める人間。超現代のなかでも、あいかわらず滑稽で愛すべき、人間らしい心の動きをスマートに描く11編。新鮮な発想、奇想天外なストーリーの展開、そして意外な結末は、あたかもアイディアを凝集した玉手箱。
  • そのマンション、終の住処でいいですか?(新潮文庫)

    そのマンション、終の住処でいいですか?(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.3
    1巻693円 (税込)
    有名建築家による一等地の中古マンション。誰もがうらやむその家はしかし、とんでもない欠陥住宅だった! 上手くいくはずの改修工事は新旧住民の様々な思惑が絡み合い、混沌の様相を呈していく。デザイナーズマンションに人生を振り回された人々の胸中にあるのは、幸福か、絶望か、見栄か、プライドか。誰もが身につまされる、終の住処を巡る大騒動。『おっぱいマンション改修争議』改題。
  • 太陽・惑星(新潮文庫)

    太陽・惑星(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻649円 (税込)
    太陽は毎日輝いている。そりゃそうだ。けど、輝き果てた後には何が残るのか? 金か、それともカネかーー。新宿の安ホテルで、アフリカの赤ちゃん工場で、パリの蚤の市で、インドの湖畔で、我ら人類は飽くなき欲望をスパークさせ、挙げ句の果てに太陽による錬金術が完成。ついには不老不死が実現する。バンザーイ!……なのかどうかはあなたが決める。異能の芥川賞作家の伝説的デビュー作。(解説・町田康)
  • ちょっと不運なほうが生活は楽しい(新潮文庫)

    ちょっと不運なほうが生活は楽しい(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.3
    1巻649円 (税込)
    真面目すぎる性格なのにふざける仕事を志し、第一印象が「キモい」だった山根とコンビを組み、港区女子合コンの悔しさをバネにめでたく結婚! 人気芸人の悲喜こもごも(悲、強め)の日常は、ちょっとおかしくて、じんわり感動。母のお弁当の思い出を綴った「最高の食事」(「ベスト・エッセイ2022」選出)を含む初エッセイ集に、書き下ろし「建築士になる」と穂村弘さんとの対談を特別収録。
  • 沈没船博士、海の底で歴史の謎を追う(新潮文庫)

    沈没船博士、海の底で歴史の謎を追う(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.8
    1巻649円 (税込)
    最新技術を武器に、謎を追え! なぜか竜骨が見つからないクロアチアの輸送船、水深60mのエーゲ海に沈む沈没船群、ドブ川で2000年間眠り続けた古代船に、正体不明のカリブの「海賊船」。そして、ミクロネシアの海にのこる戦争遺跡――。英語力ゼロで単身渡米、ハンバーガーさえ注文できずに心が折れた青年が、10年かけて憧れの水中考古学者になりました! 深くて魅力的な海底世界へようこそ。(解説・河江肖剰、対談・丸山ゴンザレス)
  • 不良少年とキリスト(新潮文庫)

    不良少年とキリスト(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.2
    1巻649円 (税込)
    1948年6月13日、太宰治が情死する。逸早く知らせを受けた安吾は、その死に何を見たか。太宰論から文明論に到る圧巻の「不良少年とキリスト」。もうひとりの文学的盟友、織田作之助の喪われた才能を惜しむ「大阪の反逆」。戦後の日本に衝撃を与えた「堕落論」で時代の寵児となった著者絶頂期の、色褪せることのない評論9編。二つの「無頼派座談会」と文庫初となる掌篇小説「復員」を特別収録。
  • 夜より深く(新潮文庫)

    夜より深く(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.0
    1巻649円 (税込)
    東北のホテルで働く梶谷は、同僚のベルガール・有希子と不倫関係に陥る。密会を重ねるうち、職場の宴会場での情事がバレ、仕事も家庭も失ってしまう。逃避先の沖縄で、束の間、酒と女に溺れる梶谷だが、再出発を誓って故郷東京へと舞い戻った。一軒家を借り上げて駆け込み寺にし、ネットの掲示板で知り合った家出妻たちと究極のハーレムを築き上げるのだが……。オリジナル官能長編。
  • アガワ家の危ない食卓(新潮文庫)

    アガワ家の危ない食卓(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻605円 (税込)
    亡き父、弘之の口癖は「一回たりとも不味いものは食いたくない」であった。朝食をとりながら夕食のメニューを訊ねて周囲をゲンナリさせ、気にくわない食事に出くわせば「一回損した!」と本気で憤怒する。そんなワガママで怒りん坊の父に振り回されても母は家族のために台所に立ち続け、娘サワコは冷蔵庫から干からびた食材を発掘しては、危ない料理をせっせと作る。爆笑必至の食エッセイ。
  • それでも日々はつづくから(新潮文庫)

    それでも日々はつづくから(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.3
    1巻605円 (税込)
    まーまー好きな人と号泣しながら観た、まーまーな映画。観客6名のトークイベント。疲れると無性に顔を見たくなる友人。「好きな男ができた」と3回ふられた彼女からの最後の電話。明日からつづく日々も案外悪くないと思える、じんわりと効く栄養ドリンクのようなエッセイ集。大橋裕之氏のマンガとのコラボのほか、「締切」をテーマにした「考えるな、間に合わせろ」を文庫特典として収録。(解説・大槻ケンヂ)
  • 幻の光

    幻の光

    小説・文芸
    4.0
    1巻605円 (税込)
    人は精がのうなると、死にとうなるもんじゃけ――祖母が、そして次に前夫が何故か突然、生への執着を捨てて闇の国へと去っていった悲しい記憶を胸奥に秘めたゆみ子。奥能登の板前の後妻として平穏な日々を過す成熟した女の情念の妖しさと、幸せと不幸せの狭間を生きてゆかねばならぬ人間の危うさとを描いた表題作のほか3編を収録。芥川賞受賞作「螢川」の著者会心の作品集。
  • 乙女の密告

    乙女の密告

    小説・文芸
    4.1
    1巻506円 (税込)
    ある外国語大学で流れた教授と女学生にまつわる黒い噂。乙女達が騒然とするなか、みか子はスピーチコンテストの課題『アンネの日記』のドイツ語のテキストの暗記に懸命になる。そこには、少女時代に読んだときは気づかなかったアンネの心の叫びが記されていた。やがて噂の真相も明らかとなり……。悲劇の少女アンネ・フランクと現代女性の奇跡の邂逅を描く、感動の芥川賞受賞作。
  • 伯爵夫人(新潮文庫)

    伯爵夫人(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻506円 (税込)
    ばふりばふりとまわる回転扉の向こう、帝大受験を控えた二朗の前に現れた和装の女。「金玉潰し」の凄技で男を懲らしめるという妖艶な〈伯爵夫人〉が、二朗に授けた性と闘争の手ほどきとは。ボブヘアーの従妹・蓬子(よもぎこ)や魅惑的な女たちも従え、戦時下の帝都に虚実周到に張り巡らされた物語が蠢く。東大総長も務めた文芸批評の大家が80歳で突如発表し、読書界を騒然とさせた三島由紀夫賞受賞作。(解説・筒井康隆 黒田夏子 瀬川昌久)
  • 極限のトレイルラン―アルプス激走100マイル―

    極限のトレイルラン―アルプス激走100マイル―

    ビジネス・実用
    3.2
    1巻594円 (税込)
    目指すゴールは160キロ先! 己の極限に挑む世界最高峰レースがいま始まる。不眠不休は当たり前。モンブラン山群に立ち向かう地獄の苦しみが、いつしか最高の喜びへと変わる。学生時代は箱根駅伝を目指すも故障で挫折。その後、28歳でトレイルランと出会い、45歳を過ぎても走り続ける国内第一人者のランナーが明かす究極のレース。『アルプスを越えろ! 激走100マイル』改題。※新潮文庫に掲載の写真は、電子版には収録しておりません。
  • 苦役列車(新潮文庫)

    苦役列車(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻572円 (税込)
    劣等感とやり場のない怒りを溜め、埠頭の冷凍倉庫で日雇い仕事を続ける北町貫多、19歳。将来への希望もなく、厄介な自意識を抱えて生きる日々を、苦役の従事と見立てた貫多の明日は――。現代文学に私小説が逆襲を遂げた、第144回芥川賞受賞作。後年私小説家となった貫多の、無名作家たる諦観と八方破れの覚悟を描いた「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」を併録。(解説・石原慎太郎)
  • 母影(新潮文庫)

    母影(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.8
    1巻605円 (税込)
    小学校で独りぼっちの「私」の居場所は、母が勤めるマッサージ店だった。「ここ、あるんでしょ?」「ありますよ」電気を消し、隣のベッドで客の探し物を手伝う母。カーテン越しに揺れる影は、いつも苦し気だ。母は、ご飯を作る手で、帰り道につなぐ手で、私の体を洗う手で、何か変なことをしている――。少女の純然たる目で母の秘密と世界の歪(いびつ)を鋭く見つめる、鮮烈な中編。芥川賞候補作品。(解説・又吉直樹)
  • 女刑事音道貴子 未練

    女刑事音道貴子 未練

    小説・文芸
    3.5
    1巻605円 (税込)
    ふと入ったカレー屋で音道は、男が店主に「こいつは俺の女房を殺した」と怒鳴る場面に遭遇する――男同士の絆が無惨に引き裂かれてゆく様子を描いた表題作。公園の砂場で保育園児が殺害され、その容疑者の素性に慄然とする音道……「聖夜」。監禁・猟奇殺人・幼児虐待など、人々の底知れぬ憎悪が音道を苛立たせる。はたして彼女は立ち直れるのか? 好評の音道シリーズ短編集第二弾!
  • 女刑事音道貴子 嗤う闇

    女刑事音道貴子 嗤う闇

    小説・文芸
    3.6
    1巻605円 (税込)
    レイプ未遂事件発生。被害女性は通報者の男が犯人だと主張。被疑者は羽場昂一──。レイプ事件の捜査に動いていた音道貴子に無線が飛び込んだ。貴子の恋人、昂一が連続レイプ犯? 被害者は大手新聞社の女性記者。無実の通報者に罪を着せる彼女の目的とは? 都市生活者の心の闇を暴く表題作など、隅田川東署へと異動となった貴子の活躍を描くシリーズ第三弾。傑作短篇四編収録。
  • 鏡じかけの夢(新潮文庫)

    鏡じかけの夢(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.1
    1巻605円 (税込)
    その鏡は、磨く者の願いを叶えるという。会いたい、羨ましい、妬ましい、もっと欲しい、憎い……。願えば願うほど、心に秘めた黒い欲望は醜く膨れ上がり、全てを呑み込む。看護婦の羨望。鏡研ぎ師の嫉妬。踊り子と富豪の禁忌の愛。戦争孤児と奇術師の絆。ヴェネツィアの双子姉妹の過ち――。鏡に魅入られた人々が陥る、束の間の甘美な愉悦と残酷な結末を描いた、五つの物語。(解説・飯豊まりえ)
  • 木(新潮文庫)

    木(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.1
    1巻605円 (税込)
    樹木を愛でるは心の養い、何よりの財産。父露伴のそんな思いから著者は樹木を感じる大人へと成長した。その木の来し方、行く末に思いを馳せる著者の透徹した眼は、木々の存在の向こうに、人間の業や生死の淵源まで見通す。倒木に着床発芽するえぞ松の倒木更新、娘に買ってやらなかった鉢植えの藤、様相を一変させる縄紋杉の風格……。北は北海道、南は屋久島まで、生命の手触りを写す名随筆。(解説・佐伯一麦)
  • 白いしるし(新潮文庫)

    白いしるし(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻605円 (税込)
    女32歳、独身。誰かにのめりこんで傷つくことを恐れ、恋を遠ざけていた夏目。間島の絵を一目見た瞬間、心は波立ち、持っていかれてしまう。走り出した恋に夢中の夏目と裏腹に、けして彼女だけのものにならない間島。触れるたび、募る想いに痛みは増して、夏目は笑えなくなった──。恋の終わりを知ることは、人を強くしてくれるのだろうか? ひりつく記憶が身体を貫く、超全身恋愛小説。(解説・栗田有起)
  • つゆのあとさき・カッフェー一夕話(新潮文庫)

    つゆのあとさき・カッフェー一夕話(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.3
    1巻605円 (税込)
    銀座の有名カッフェー「ドンフワン」でトップを張る女給君江は、うぶで素人のような雰囲気ながら二股三股も平気な女。そんな彼女の身辺でストーカーのような出来事が起きるが、君江は相も変わらず天性のあざとさで男たちを悩殺し、翻弄していく。しかし、にわかにもつれ始めた男女関係は思わぬ展開を呼び……(「つゆのあとさき」)。荷風が女給の身の上話を聞き取った小品も収録。(解説・川端康成、谷崎潤一郎)
  • 夏の終り(新潮文庫)

    夏の終り(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.8
    1巻605円 (税込)
    妻子ある不遇な作家との八年に及ぶ愛の生活に疲れ果て、年下の男との激しい愛欲にも満たされぬ女、知子……彼女は泥沼のような生活にあえぎ、女の業に苦悩しながら、一途に独自の愛を生きてゆく。新鮮な感覚と大胆な手法を駆使した、女流文学賞受賞作の「夏の終り」をはじめとする「あふれるもの」「みれん」「花冷え」「雉子」の連作5篇を収録。著者の原点となった私小説集である。
  • プライド

    プライド

    小説・文芸
    3.8
    1巻605円 (税込)
    電子書籍版オリジナル特典! 書き下ろし最新刊『当確師』の試し読み付き! 確信犯的に期限切れ食材を使った菓子職人の胸中に迫る表題作、変人官僚が事業仕分け人と対決する「一俵の重み」。逆境を支えるのがプライドなら、人を狂わせるのもまたプライド。現代を生き抜くために、絶対に譲れないものは何か。社会問題の深層に潜む、現場の人々の一筋縄ではいかない思いに光を当て、深層心理まで描きこんだ極上フィクション六編と掌編「歴史的瞬間」を収録。 ※当電子版には新潮文庫『プライド』所収の作品のほか、巻末に真山仁『当確師』(2015年秋刊行・中央公論新社)の試読版を収録しています。
  • よるのふくらみ

    よるのふくらみ

    小説・文芸
    4.0
    1巻605円 (税込)
    同じ商店街で幼なじみとして育ったみひろと、圭祐、裕太の兄弟。圭祐と同棲しているみひろは、長い間セックスがないことに悩み、そんな自分に嫌悪感を抱いていた。みひろに惹かれている弟の裕太は、二人がうまくいっていないことに感づいていたが――。抑えきれない衝動、忘れられない記憶、断ち切れない恋情。交錯する三人の想いと、熱を孕んだ欲望とが溶け合う、究極の恋愛小説。
  • 窓の魚(新潮文庫)

    窓の魚(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.8
    1巻539円 (税込)
    温泉宿で一夜を過ごす、2組の恋人たち。静かなナツ、優しいアキオ、可愛いハルナ、無関心なトウヤマ。裸の体で、秘密の心を抱える彼らはそれぞれに深刻な欠落を隠し合っていた。決して交わることなく、お互いを求め合う4人。そして翌朝、宿には一体の死体が残される――恋という得体の知れない感情を、これまでにないほど奥深く、冷静な筆致でとらえた、新たな恋愛小説の臨界点。(解説・中村文則)
  • 図書準備室(新潮文庫)

    図書準備室(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.4
    1巻506円 (税込)
    なぜ30歳を過ぎても、私は働かず母の金で酒を飲んでいるのか。それはあの目に出会ってしまったから。中学の古参教師に告白させた生涯の罪を、虚無的に冷笑しつつ、不敵な価値転倒を企てる野心的表題作。級友たちの生け贄として凄惨ないじめの標的にされた少年が、独自の「論理」を通じて生存の暗部に迫る、新潮新人賞受賞作「冷たい水の羊」を併録。気鋭の作家、鮮烈のデビュー作品集。
  • 怪しいお仕事!

    怪しいお仕事!

    別れさせ屋に裏口入学もこなす興信所、カラミありのヌード撮影会仕掛人、死体部屋の鍵を開けるカギ師……世間には、さまざまな裏稼業が存在する。そんな怪しいギョーカイの仕組みやエピソード、ビジネスの方法を徹底公開! 一筋縄ではいかない男たちが編みだしたカラクリと、スリリングな生活に迫る。そのほか、ライターである著者が“裏ゴーストライター”に仕事を依頼!? 見られたい願望夫婦のセックスを覗く“寝室覗き屋”を体験! など、著者自身が潜入&チャレンジした「怪しいお仕事」体験記も収録。
  • 水の葬列

    水の葬列

    小説・文芸
    -
    1巻550円 (税込)
    不貞ゆえに妻を殴殺した過去に追われるように、山奥のダム工事現場へ流れ込んだ男と、水没を目前にしながら無気味な沈黙を続ける幻想的な落人部落の人々との、微妙な心の響きあいを描く表題中編。他に、戦時下の勤労動員を背景に、青春の心の陰影を鮮やかに定着した『彩られた日々』等、戦中戦後“二つの精神的季節”を生きてきた作者自身の体験を結晶化した短編5編を併せ収める。

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