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「その本を見つけてくれなけりゃ、死ぬに死ねないよ」、病床のおばあちゃんに頼まれた一冊を求め奔走した少女の日を描く「さがしもの」。初めて売った古本と思わぬ再会を果たす「旅する本」。持ち主不明の詩集に挟まれた別れの言葉「手紙」など九つの本の物語。無限に広がる書物の宇宙で偶然出会ったことばの魔法はあなたの人生も動かし始める。『この本が、世界に存在することに』改題。
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Posted by ブクログ
初めて読んだ角田光代の本。 本にまつわる短編集。 すきだなぁ。 本が好きな理由が詰め込まれてると思う。 本にまつわる記憶。 出会い方、感じ方、扱い方、再会、人間関係。本とは関係ない自分だけのその本の歴史と感情。においや温度。 なんだか久しぶりにこういう本を読んだかも。 日常の個人体験の日記みたい...続きを読むな、でも大事なアルバムの1ページのような。
2026/7/11 初バレンタイン この作品のテーマは甘い記憶。 何もかも初めてで、しどろもどろになって、うまく出来なくて、その時は一生懸命で… そんな純粋な大切な甘い記憶を、テーマにされていると感じた。 読後なんだか、寂しい気持ちになった。 特に最後、「…もうすぐ夫になる人の腕に腕を絡ませる。...続きを読む」が切ない。昔の甘酸っぱい鮮明な記憶を思い出したのに、今は違う人を好きになり結婚しようとしているとろこが切ない。 初めての彼氏に本を送ったあとの、彼の本に対する感想、反応が載っていない。 →あくまで自分の変化がテーマ? 「本当に人生が変わったとしたら、…その本をだれかのために選んだときかもしれない」がピンと来ないが、 それくらい人のために心が動くことが起きること、人のために心動けるようになったことが、「人生が変わった」ということなのかと感じた。
結論、大大大オススメです。少し経ったらまた読みたくなる本。 高校の国語のテストを見る機会があり、その中で出題されていた話が面白くて、「これは誰の何て本だ?」と思い、探したらすぐに見つかった。それは角田光代さんの「さがしもの」に収録されていた「旅する本」という話だった。角田光代さんの話が高校の現代文...続きを読むの教科書に載っているんだ。いいなぁと高校生を羨んだ。そして、この出会い方こそ、まさに本の魅力である。 本にまつわる話が9つ編まれた短編集である。 本を読むことは食事のようなものだと思う。文字を食べて、それを消化して、自分の一部にすること。面白さは読みながらでもわかるけど、本当に自分の一部みたいにその意味を実感するのは、読んでから少し経ったときだ。しかも本は読むたびに伝えることを変える。 また、本にはあらゆる想いを媒介する役割があると信じている。同じ本を読んでも人それぞれ感じ方は異なり、その人の想いや考えが水面のように反射して、あるいは匂いとなり真空パックされて本の中に閉じ込められているのかもしれない。古本を触ったときやページを捲ったとき、新品のそれとは全く違うように感じるものだ。 この短編集はそのような本の多面的な魅力を伝えている。変化し、思い出を吸い込む。私にはどうしても本が生き物のように思えてしまう。 お気に入りは「旅する本」「手紙」「彼と私の本棚」。角田光代さんは物語の緩急が素晴らしいと読むたびに思う。淡々と話が進んでいく中で、突然やってくる感情の爆発。感情が溢れ出てくる心的描写をいつも見事にありありと「見せ」つけられる。本当に目の前にその場面が浮かんで「見える」のだ。 いつどこで読んでも、周りの景色を消し、文字で人を没頭させることができる。一流の小説家ってすごいな。そして本は最高に面白いな。
1年ぶりに再読 短編全ておもしろい。 この本と大学生のうちに出会えて良かった。 恋人は1人で充分だけど、大切にしたい本は何冊あってもいい。
本にまつわるアンソロジー的な、だけど角田光代だけの短編集。 『彼と私の本棚』に、「自分ちの本棚みたい」って台詞が出てきた。「花束みたいな恋をした」より先にこれがあったとは…。そして麦くんちの本棚には角田光代があるしね。 いちばん好きだったのは『不幸の種』。この人の作品は本当に、わたしかわたしの友...続きを読むだちの話なんかなって思わせる。
子供の頃にこの本を読んで、なぜか「旅する本」という作品がずっと頭から離れず、大人になってやっと2回目として読んでみた。すると、「旅する本」という作品がどうのこうのというより、この本丸ごと、作者が「本」に対して送ったラブレターのような一冊なのではないかと感じた。昔読んでいた頃は、本や読書について考える...続きを読むよりも、「広い世界に自分も行ってみたい」ということで頭がいっぱいだったのかもしれない。
学生時代に一度読んだことのある本。 所々覚えているシーンが幾つかあった。特に"さがしもの"という章で、死を目前としたおばあちゃんのために孫である中学生の女の子が本探しに奮闘する姿が印象的だった。一番好きな章は、"不幸の種"。その本が手元にあると、恋人と別れてし...続きを読むまったり、旅行先で大怪我をして入院したり…。どの本にも何か祟りのようなものがあるのではないかと、少し怖くなった。
本をもっと好きになる作品。この作者の言葉の綴り方好きだなあ。小学生か中学生かの頃、読書感想文のために読んで線や折り目を付けていたけど、それもまた当時の情景や心情を思い返すきっかけになった。あの頃読んで少し心に響き、高校生頃に再度読んで好きな本になり、社会人6年目に読んで自分の中で特別な作品になった。...続きを読む自分に子供ができたら早いうちに読んでほしいと思う。
本を巡る短編集。恋人同士、友達、旅する本、そして表題作はおばあちゃんが幽霊になっても探していた本だ。良い話だなぁと思った。一枚の絵のように残る過去の自分に会える本…そんなの無い。本はいいろいろな所へ連れて行ってくれたり、呪われたり、誰かの遺言?みたいだったり…フフフと笑う本が出てくる。不思議だけれど...続きを読む、本を読んでいれば何にでも立ち向かえる気さえしてくる本推しの短編集。
本がテーマの短編集。なんで本を読むのが好きなんだっけ?の答えがここにある。 『旅する本』 日本の古本屋で売ったはずの本が、ネパール旅行先で再会する。その後も何度手放してもまた巡り会う。 昔読んだ本を読み返すと、記憶に残ったいた話と全然違ったり、すごく好きだと思っていたのに全然響かなくなっていたり、...続きを読む自分がその期間にいろんな経験をして価値観が変わっていることに気づいた経験は私もある。 『彼と私の本棚』 本の好みが驚くほど同じだった彼。その彼の新しい好きな人は、本を読まない人だった。 失恋の表現がとても好き。 「だれかを好きになって、好きになって別れるって、こういうことなんだとはじめて知る。本棚を共有するようなこと。...記憶も本もごちゃ混ぜになって一体化しているのに、それを無理やり引き離すようなこと。すでに自分の一部になったものをひっぺがし、永遠に失うようなこと。」 『不幸の種』 占い師に不幸の種だと言われた本。それを元彼を取った女友達に渡す。他人がその人のことを不幸だと思っていても、本人はそうは思っていなかったりする。結局は本人の捉え方次第だから、自分も他人をジャッジするのをやめようと思ったし、人からのジャッジは気にしなくていいと思った。 「さっきも言ったけど、この五年、私不幸だとか災難だとか全然ないよ。」 『引き出しの奥』 色んな男の子と寝てしまう大学生の女の子。初めて人を好きになった時に、今までは見えていなかった風景が色付いて鮮明に見えてくる描写が綺麗。 『ミツザワ書店』 「だってあんた、開くだけでどこへでも連れてってくれるものなんか、本しかないだろう。」という言葉は、私にとっても本を読む大きな理由の一つだと思う。 『さがしもの』 「いつだってできごとより、考えの方が怖い。できごとは、起こってしまえばそれはただのできごとなのだ。」というのは納得。色々想像するから怖くなる。だから考えないようにして、目の前のことを一つひとつ片付けていけば、いつのまにかできごとは終わって記憶の底に沈澱するみたい。
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