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Posted by ブクログ
戦争中もコロナ禍も何が正しくて正しくないのか、誰も判断できなかったし、後々にならないと判断が正しかったかどうかなんてわからない。
自分はちゃんと考えて絶対騙されない!と思っても人はいくらでも騙される。絶対騙されないというのがいかに難しいか。
主人公の不三子が子供たちにワクチンを打っていなかったことを夫に責められる場面では、夫に怒りが湧きました。人任せにしていたくせに後から責めるのは無しじゃないの?じゃあ悩んでた時期に一緒に考えてくれたらよかったじゃない(怒)
未知の出来事に遭遇した時に自分は何を信じて何を信じない判断をするのか、そんなことが出来るのか?読者みんなが考えると思います。本当に素晴らしい小説でした。
Posted by ブクログ
何かのインタビューで角田さんは、「書く時にズルはしない」とおっしゃっていて、それは作中で何かむりやり出来事を起こさせて背景描写をワープして登場人物に自分の書きたい事を喋らせる、みたいな事はしないようにしている、というような話だったと思うのだけど、確かにそう言われてるだけあって、読むほうもズルして斜め読みして分かった気になれないのがこの作品だなと思った。
終盤の、みんな理不尽に耐えられないから、見たい現実を見ようとするし更には作り出そうとまでしてしまうんだ、という部分、確かにそういう人いるなぁと思った。
次読む時はじっくりと丁寧に読んで、このタイトルになった理由を考えてみたい。
Posted by ブクログ
世の中の流れが早くて、情報も多くて、気持ちも頭も充填されっぱなしになるときがある。
未知なもの、未確定なものがこわくて、
不安や恐怖でいっぱいになる。
不安を払拭したくて、情報に飛び込むと、また不安を煽られる。
そうゆうときはだいたい「べき」とか「常識」「正解」とか「普通」を安心したくなる。
わからないことがあるということを、もっと受け入れないといけないのかもしれない。
飛馬が祖父や父母からつながれてきたもの。
不三子が子供たちにつなぎたかったもの。
飛馬も不三子もそれらから解放されたときに、少し生きやすくなったように見えた。
方舟=次世代へつなぐものだとしたら、この本のタイトルが表すことはなんなんだろう。
また時間を置いて、改めて読んでみよう。
Posted by ブクログ
何かを信じる事の危うさと必要性を感じる読書体験だった。
コロナのワクチンの副作用について疑ったり、陰謀論を信じたりする一方で、目の前で起きている災害には無頓着だったりする。そんな人間の矛盾が、この作品には丁寧に描かれていた。
マクロビオティックで子育てをした女性と、ノストラダムスの大予言やオカルトブームの中で育った男性。二人は特別な人物ではなく、どこにでもいる普通の人たちだ。だからこそ、自分や周囲の誰かと重なる部分がある。
本作には大きな事件や劇的な展開はあまりない。それでも強く印象に残るのは、人が何かを信じる姿がとてもリアルだからだと思う。人は不安な時代を生きる中で、正しさを求め、答えを求め、時には根拠の薄いものにすがる。しかし、その一方で本当に大切なものを見落としてしまうこともある。
読んでいて、人は矛盾の中でしか生きられないのかもしれないと思った。何かを信じることは時に危うさを伴う。それでも人は、何も信じずには生きていけない。
だからこそ最後に大切なのは、大きな思想や正しさではなく、目の前にいる人とのつながりや、ほんの些細な日常の出来事なのかもしれない。ずっと下を向いていたけど、空を見上げたら天気が良かったとか、理屈ではない目の前の人助けだったりとか。「何を信じるか」だけでなく、「生きる為に本当に必要な事」を考えさせられる一冊だった。
Posted by ブクログ
二つの時代を跨ぎ、それぞれ当時の国の社会情勢を趣きながら2人の主人公からの視点で描かれている。
祖父が預言者であったと信じ、それに見合った男であり続けようとした飛馬と1人の女性に影響を受け、社会の風習や風潮に疑問を抱く望月。
異なる環境下の2人が出会う第二部は胸が躍ったが、そこから迫りくる新型コロナウイルスの話は懐かしさと共に風化させてはいけない出来事だったなと改めて感じた。
2人は出会った先で紆余曲折ありながらも大切にしたいものを選び行動するところには共感を得た。
この本を読んで2つ思ったことがある。
1つは1960年代からの時代を感じることができて良い読書体験になったこと。
2つめは結局なにを信じればよいのか分からないこと。
情報過多なこの時代に誰を信じるか、はたまた疑問持つか。人の生き方は多様化してて追いつけない…。
視野を広く持たせてくれた作品。
だが、
インザメガチャーチでもあった視野を広くすることで行動を抑制するあの感覚になってしまいそうで怖い。
ヒューマンドラマを描いた作品で、淡々と読み進めやすい作品であった。
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小説・文芸
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