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直木賞作家・角田光代が全力を注いで書き上げた、心ゆさぶる傑作長編。不倫相手の赤ん坊を誘拐し、東京から名古屋、小豆島へ、女たちにかくまわれながら逃亡生活を送る希和子と、その娘として育てられた薫。偽りの母子の逃亡生活に光はさすのか、そして、薫のその後は――!? 極限の母性を描く、ノンストップ・サスペンス。第2回中央公論文芸賞受賞作。
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Posted by ブクログ
小豆島へ向かって、フェリーに乗り瀬戸内海を渡ってみたいと思った。 一度の判断から、逃げて逃げて逃げる人生へと変わってしまった女性。 溢れ出る母性を子に注ぎ、子を愛した素敵な女性だったと思う。
ずっと胸が痛い。読んでる間、ずっと。特に第1章のラストにかけてが凄まじい。細部まで練り込まれた物語で、映像が目に浮かぶ。辛いけど、それだけ救いも込めてるような物語。
本を読んで泣いた経験は数えるほどしかないが、気がついたら涙が頬を伝っていた。そんな経験はなかなか出来ることではない。なぜ泣いているのか説明ができない感情。わたしはずっと希和子に感情移入していたのだと気がつく。学生以来の再読だが、前も泣いたなと思い出した。 長編だが、どこも省けない省いてほしくないって...続きを読む思う作品は初めて。自分に2歳の息子がいるからか終始胸が締め付けられるようで、目が離せなかった。おすすめ。
角田さんは、人間の弱さを、あまりフィクションでは見せられない生々しさ、残酷さを、そして温かさを、まざまざと表現してくれる。その世界にいつも心を奪われてしまう。 ここまで客観視することができればなあって、思ったりもする。この八日目の蝉も、誰かの日記を読んでいる気がして、苦しいのに、自分が生きている実感...続きを読むをもらえる。ただのフィクションのはずなのに。
誘拐犯やのになぜか応援したくなる、、 懸命に子育てして愛情持って育ててて頑張れ、逃げ切れって思ってた、、 でも子供にとっては残酷な人生やったのか?な
本当に悲しく切ない物語でした 昔に映画を観て、切なかったのを覚えてましたが、原作を読んでもっと切ない気持ちになりました 自分の赤ちゃんを堕胎させられ、代わりに赤ちゃんを奪い去り、育てていた希和子もかわいそう 大切にすくすくと育てられた薫もかわいそう 薫の妹もかわいそう ただ、薫の本当の両親の秋山夫妻...続きを読むはちょっとですが… 特に父親は、凄くクズ感ですねー あのまま暮らせられていたら、どんな風になったのだろうかと想像せずにいられません やっぱり無理かな住民票もないって… 最後もまさかの再会と思いきや!ですよねーとの終わり まあ、まだ再開できる可能性はゼロではないですけどね その後のことはどうなるにせよ時計を進めるために再開してほしいと願わずにいられない
育まれた命について、家族について、自分自身について、そして繋がりについて考えさせられる物語でした。普通でない暮らしをしてきた人の、普通の人には理解できない満ち足りなさや、その先のこと。人間ドラマとしてとても面白く読めました。一部の望みのある終わり方がなんだか素敵でした。
先日、広島を訪れた。 もっと長旅が出来るなら、瀬戸内の島々も巡ってみたかったなぁ。 そんなことから、そう言えば「八日目の蝉」は小豆島が舞台だったなと思い出し、再読。 〝瀬戸内の海、すっごい静かなんだよ〟 〝なんか、鏡みたいなんだ〟 〝背後にそびえる緑の山、潮のにおい、醬油の甘いにおい〟 〝銀色...続きを読むの海とまっすぐに降り注ぐ陽射し〟 こんな風景の描写から想像も膨らみ、また島の人々の情が心に沁みる。 あぁ、小豆島… 近いうちに必ず訪れよう。 赤ん坊を誘拐し、逃げて逃げて逃げ続け、およそ4年間に渡る逃亡生活。 緊張の糸がピンと張り詰めた暮らしのはずだが、時には助けてくれる人々の情に心を許し、愛しい娘(誘拐した子)との束の間の穏やかな暮らしに心が緩む主人公。 行く先々で女たちに助けられるのが印象的だ。 それに対し、ここに登場する男たちは頼りなく、身勝手すぎる。 だから母(お腹に子を宿したときから母ですね)は強いんだなぁ、としみじみ思った。 読後もしばらく物語から抜け出せず、登場人物たちの幸せを願わずにはいられない。 心の深いところに届く作品だった。
不倫相手の自らとは血のつながっていない女児を誘拐した女性が実の親子のように逃亡を続ける様子を日記的に描く1章(0章もその女性視点)と、その誘拐された女児が20歳に成長した後を描く2章から成る「母性」をテーマとする小説。 決して許される行為ではないというのは重々承知ながら、誘拐犯である主人公の女性に感...続きを読む情移入しながら読み進めた。読み終わった後には、感動というのとは少し違う、やりきれなさを含む深い余韻に包まれ、電車の中だったのに涙が滲んでしまった。 ここでは誘拐犯とその被害者というかなり歪な形ではあったが、血がつながっていなくても「親子」の愛というのは成り立つということを感じたし、子どもの成長は1日1日がかけがえのないものだということも感じた。 一方で、2歳の子どもを育てている身として、幼少期の記憶の儚さにも思いを馳せた。 また、タイトルにもなっている「八日目の蝉」のエピソードも、人生のヒントになるものとして心に残った。
★構成 0章 犯行 1章 薫を連れた希和子の逃亡 2章 大学生になった恵理菜(薫) ★印象的な場面 1章の最後 小豆島 小さかったときの薫の目線で 大きくなった恵理菜(薫)が フェリー乗場の出来事を回想する場面 “あの人はあばれることもしなかったし、 私に何かすることもな...続きを読むかった。ただ、 私と引き離されるとき、大声で何か言った” 2章の最後 大声で言った内容が明らかに 「その子は朝ごはんをまだ食べてないの」 ★刺さった台詞・文章 千草が恵理菜に 「八日目の蝉は 他の蝉には見られなかったものを 見られる」 “野々宮希和子も、今この瞬間どこかで 八日目の先を生きているんだと 唐突に思う。私や、父や母が、懸命に そうしているように” 恵理菜 ★舞台 1985年〜4年間 と +α 希和子は逃亡で転々とするから 色々・・・ エンジェルホーム 小豆島 ★感想 昨日 読み終わった本のキーワードが 不妊とか里親制度とか 望まない妊娠とかで。 たまたま 続けて この本も 妊娠やら堕胎やらで しんどいん ね。 希和子は赤ちゃんを連れ去って逃亡 だから悪いことしているんだけどね。 一生懸命、丁寧に薫を育てるのよ。 ヒヤヒヤ ハラハラ 応援しながら読み進めるわけよ。 逮捕される瞬間でさえ 薫の朝ごはんを 気に掛けているんだから。ぐっとなる。 希和子や恵津子が こんがらがっちゃったのは丈博の不倫 のせいなんだよ〜 む〜 ヒドイ。 恵理菜(薫)が 本当の両親のもとに帰れたのに メデタシメデタシって ならないところ。 丈博の 無関心さで均衡を保とうとするあたり。 恵津子の感情的なところ 嫌だな。 とっても嫌だわ。 自分あんなふうに感情的になりたくない と 思う。 これ本当にあった事件なんじゃない? と思った。 最後 “この作品はフィクションであり” で、改めて すごい作品だな、と。 恵理菜が小豆島に行けて 回想できて よかった。 何も憎みたくなかった、と気づけて 救われる こっちまで。 “鎖を握り岩を崖をよじ登っていく 女の後ろ姿” というふうに 大きくなった薫が 希和子を思い出す場面があって はて アタシの息子らは どんな時に どんな場面を 切り取って 記憶してて どんな未来に はた、と それを 思い出すんだろうか と 思ったよ。 アタシが 母ちゃんでいる 日常 ・・・
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八日目の蝉
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角田光代
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