【感想・ネタバレ】八日目の蝉のレビュー

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Posted by ブクログ 2024年05月12日

親子のあり方を考えさせられた作品でした。
前半は息が詰まるような逃亡生活。そんな中にも些細な親子の幸せな時間が描かれています。
後半、少しずつそれぞれの背景が明らかにされていくので、そういうことだったのかと思いながら読み進められました。

あのまま誘拐されたまま成長した方がみんな幸せだったんじゃない...続きを読むかと思ってしまいました。
誘拐はいけないことだけど、やはり希和子の方が親としては正しい振る舞いだったんじゃないかと複雑な思いです。

最後は偶然にも2人とも小豆島に向かっていて、幸せだった頃に引き寄せられていたのかなと思いました。
再びあの島で子育てできてたらいいなぁと思いました。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年03月24日

終わりが気になって一気読みした。涙なしでは読めなかった。自分の子どもが誘拐されたらおかしくなる、許せない。なのに、希和子を応援してしまう自分がいる。このまま2人で幸せになって欲しいと願う自分がいる。「歯茎に白い歯が見える。宝石みたいだと思う」「海も山も、春の花も冬の雪も。びっくりするほど大きい象も飼...続きを読むい主をずっと待つ犬も。かなしい結末の童話もため息の出るような美しい音楽も」どれほど薫を愛して、大切に守ってきたかが痛いほどに分かる。「茶化すみたいに、なぐさめるみたいに、認めるみたいに、許すみたいに」

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Posted by ブクログ 2024年03月12日

誘拐犯である希和子に同情。
あのまま小豆島で細々と暮らしていけたら良かったのに…。
大きくなった薫が希和子のことを恨んでいるところは読んでいて辛かった。

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Posted by ブクログ 2024年02月20日

誘拐と逃走劇。子どもは誰のものか、という問い。子どもが大人になることまで描いて、さらにその問いは根源性を帯びる。その時、暮らす「母」は切実で、真剣で嘘がない。しかし、その後の解釈でいとも簡単に「母」の座は変わりうる。不在にもなる。

あとはシスターフッド。入り込みすぎず、しかし、助け続ける。なんとい...続きを読むう関係性だ。

傑作。

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Posted by ブクログ 2024年02月10日

映画を観たことがあったが、原作を読むのははじめてだった。
もし、二手に分かれる道の真ん中に立たされて、どちらにいくかと神さまに訊かれたら、私はきっと、幸も不幸も関係なく、罪と罰も関係なく、その先に薫がいる道を躊躇なく選ぶだろう。何度くりかえしてもそうするだろう。そんなことを思う。
この文章を何回も思...続きを読むい出しながら読んだ2章は泣けた。親もにんげん。

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Posted by ブクログ 2024年02月08日

薫を誘拐していた3年間と、大学生になった薫のその後の2章からなる
長編なのに読む手が止まらない角田さんの構成?技法?が素晴らしいからなんだろうな
1章では年月日で物語が進み1日1日が彼女にとっての特別な日なのがよくわかる
逃亡劇にこちらもハラハラして本の中にのめりこんでしまった
2章では大人になった...続きを読む薫目線で過去の事件について語られる
事件に関する記事も加わりより鮮明に当時の心情がわかる
悔しくて悲しくて一気に読んでしまった
最後は読者に委ねる形となるが、きっと2人は分かち合う事ができるんじゃないかなと、期待したい

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Posted by ブクログ 2024年02月02日

・母の愛とは何かを考えさせられた。
・母とは子を産むことにより誕生する概念なのか、育てることにより誕生する概念なのか、薫の両方母親だと言う結論は綺麗だった

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年02月01日

表向きは誘拐犯で、でも純粋な気持ちで母でありたくて。
薫が本当の家に帰った時の反応が親子ともに気持ちが分かりすぎて辛かった。
こんなにごちゃまぜな感情になったのは初めてだった。

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Posted by ブクログ 2024年01月30日

読んでいる間ずっと苦しかった。どの女性に感情移入しても苦しい。逃げ場のない部屋にいるような気分でした。

希和子の薫(恵理菜)への愛情は本物の母娘だったけれど、それは自己満足でしかない。
人を憎むことで救われ、望むことも選ぶこともできなかった恵理菜(薫)。小豆島を訪れ、見られなかったものが見られてた...続きを読むらと願った。

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Posted by ブクログ 2024年01月24日

ポテトフライ•カーリーさんの評価が高く、「涙が止まらない」と投稿しているので、購入しましたが、その時は泣く気分ではなかったので、少し寝かせていました。
過去に映画版がテレビで流れていたのをなんとなく見たので、あらすじは知っていましたが、誘拐犯に感情移入してしっかり泣きました。私の涙腺ゆるゆるポイント...続きを読むは「その子は朝ごはんをまだ食べてないの。」です。
あと最後の方にもう一度、切なくなってね。

罪は刑法に触れるものと、嘘や裏切りにより相手の心に傷をつけるものがあると思います。罰が定められている前者をイメージしがちですが、この本を読んで、後者の方が罪が重いのではと、考えさせられる作品でした。

登場人物はこの後どうなったかなども気になるし、珍しくいくらでも書けそうですが、この辺にしておきます。

おすすめでーす。

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Posted by ブクログ 2024年01月16日

母親になりたかった女、娘を愛せなかった母親、不貞の子を孕んでしまった娘。様々な事情を抱えた女たちのそれぞれの愛が入り組んでいる。希和子の決死の逃亡劇、彼女を取り囲む周囲の事情、そして、事件の収束。偽りだらけの母娘のその後の人生の描かれ方がとても丁寧。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年01月15日

こういう話を読みたかった
映画のタイトルとしてはみたことあったけど、実際に読むのははじめて。
男が全て悪いのは前提として。
心が崩壊して、誘拐した子と各地を逃げたり、宗教団体じみたものに入ったり。
いろんな人のいろんな視点をひとつひとつ丁寧に書いてある。
映画としてもみてみたい。

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購入済み

2015年07月16日

親子の様な血縁同士でも、互いの命を簡単に終焉へ運んでしまうのに、
物語の主人公、希和子は法律や倫理観念といった人間が組み上げた枠を力強く超え、愛する者守り抜く。
本当の親子とは、愛とは何か、、囲うコトのない素直な描写に感動し、何回も読み返しました。

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Posted by ブクログ 2024年05月10日

咀嚼しきれず二度読んだ。
人とは、人間とは。
生みの親がいれば、育ての親は違うという人もいる。逃亡劇と、その後の人生を二部構成のような形式で描く本作品は罪と罰、そして赦し、といった物語である。
登場人物たちに焦点を当てた構成が実に上手く、一緒に逃避行に出ているようだ。
ふと考えるのは、この物語にひと...続きを読むつでも「if」があったらどうなっていたのか、という事だ。想像は尽きない。面白い。

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Posted by ブクログ 2024年05月04日

実際の事件をもとにした小説であり、頭の中に描写がリアルに描けた。ラストのとこはなんだか切ない気持ちになったけど、優しい気持ちになれるいい小説でした!
産みの親、育ての親 という感じ。

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Posted by ブクログ 2024年05月04日

本のタイトルが読み終えて改めて
美しく表現されてるなぁと思いました。
事細かく描写され情景が浮かんで読みやすかったです^ ^
映画も観てみたいと思いました!

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年04月19日

むかーしに映画で観たけれど忘れてしまった
原作と映画、同じ内容だったかな?また映画も観たくなりました
いけない事なんだろうけれど、あれだけ愛情を持って育ててもらえるなら、薫は希和子と共に生きていって欲しかった
まぁ、そんなハッピーエンドは利己的過ぎるんだろうけど、読みながら逃げ切ってしまえー、と思っ...続きを読むてました

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年04月11日

はっきりとした情景は浮かばないけど、心の底にある記憶が誘拐犯とのものだったら。急に母だと思っていた人がいなくなったら。どんなに怖いだろうかと思った。4歳まで育ててくれた母は悪い人。それでも、それまでの子供の記憶は否定してはいけない。薫を抱きしめてあげたくなった。
希和子の気持ちにも共感するところがあ...続きを読むり、、
親になってから読むと、また視点が変わりそう。希和子は生物学的に母になれなかったので、出産の経験がない人こそ共感できるのかもしれないけれど、、

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Posted by ブクログ 2024年04月07日

物語の初めから引き寄せられる展開でページを捲る手が止まりませんでした。
誘拐犯であるのに、そのまま静かに母子2人で過ごして行くことは出来ないのかと思ってしまうほど、私も希和子を擁護する立場になっているのに驚いてしまうほどです。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年03月23日

角田光代の作品は日常を書いていくものが多いイメージだけどこれはショッキングな始まりで物語がしっかり回っていく作品。
自分が子供を持っていない時にはただ何も考えず主人公の女に共感していたけど子供を産んでからは共感できず。
でも子供目線で見ているとやっぱり別れの時にはぐっとくるものがありました。
作者は...続きを読む血が繋がっていなくても共に過ごした時間が人間関係を構築させる事をメッセージにしたかったのかもしれないけど、この作品で私はそんな風には感じることはできなかった。
ただ角田光代の作品は好きなのでドラマチックな展開として読みやすい本でした。

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Posted by ブクログ 2024年03月11日

育ての親とか、母性本能とか、いろいろと考えさせられる。ラストも切ない。読みやすくてぐいぐい引き込まれる。

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Posted by ブクログ 2024年02月27日


なぜ私は「私」を引き受けることになったのか。
そうか、きっと皆ずっとそうおもってきたんだ。

私にはこれをお腹にいる誰かに見せる義務がある。私が見たことあるのも、ないのも、綺麗なものは全部。もし、そういうもの全てから私が目をそらすとしても、でもすでにここにいる誰かには手に入れさせてあげなきゃいけな...続きを読むい。だってここにいるこの子は私ではないんだから。

「その子は、朝ごはんを、まだ、食べていないの、」

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年02月20日

その子はまだ朝ごはん食べてないの。
これで咽び泣いた。
勝手かもしれないけど、許されることじゃないかも知れないけど、ずっとずっと一緒にいてくれることを強く願ってしまった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年02月19日

切なすぎる。最後めちゃくちゃ近くにいたのにお互い気づかずにすれ違ったままっていうのがまた切なすぎる。
えりなに愛した人との間にできて亡くなった薫を重ね合わせていたんだろうけど自分の子でもないのに自分の人生捨ててよくあそこまでできるよなって思った。前半の逃亡のシーンがずっと壮絶でメンタルにずーんってち...続きを読むょっと来る感じだったけど後半えりなの目線に変化してから心のどこかで今でも希和子とのかつての生活を愛しく思っているってゆうのを知ってまたまた切なくなった。
こんなに深い愛を持ってる希和子なら出逢う人に恵まれればこの先幸せになれる気がするんだけどなあ。。

それにしても小豆島の風景描写が良すぎて
めちゃくちゃ行ってみたくなった。いつか行きたいなー!

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Posted by ブクログ 2024年02月10日

淡くて切なくて残酷でそれでも希望を持てる物語。
究極の母性を感じた。

一章は赤ちゃんを誘拐した希和子視点、二章は誘拐された薫視点で物語が進められる。

蝉の寿命は7日間と言われている。
本当はなかったはずのなかった一日。
その日に希和子と薫は何を感じ何を想うか。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年02月06日

希和子と薫がずっと逃げ延びる物語だと思ってたから、突然終わる第一章にびっくりした。ずっとヒヤヒヤ感のあった第一章と打って変わって第二章は大人になった薫の話だけど、両親が最低すぎて希和子とずっといてほしかったと思ってしまう。最後は再会のハッピーエンドかなと思ってたけど会わなくて残念だなと思っていたら、...続きを読む実は同じ場所には居た展開が良かった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年01月28日

面白かった。どうなるのか気になって、あっという間に読んだ。
誘拐した赤ちゃんと逃げ続けるなんて普通に考えると有り得ない。でも、この2人は本当に母と子だったから、子供を大事に愛おしく思ってるのが伝わってきたから、ずっと一緒に居させてあげたいと思った。
この誘拐が、本来の家族を壊してしまったのも事実で、...続きを読むでも誘拐されなかったら幸せだったのかというとそれも違う、とも思う。幸せと楽は違うんだな、とも思った。

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Posted by ブクログ 2024年01月18日

“八日目の蟬は、ほかの蟬には見られなかったものを見られるんだから。見たくないって思うかもしれないけど、でも、ぎゅっと目を閉じてなくちゃいけないほどにひどいものばかりでもないと思うよ“

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Posted by ブクログ 2024年01月06日

不倫相手の子供を誘拐し宗教施設で暮らしたりと生活を転々とする
実の母親よりも母親らしく子供を愛する気持ちや心情が伝わった
子供目線の話も良かった。

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Posted by ブクログ 2024年01月21日

映画のレビューで「子宮に響く」と言われていたので、気になって購入。妊娠中なので、希和子だけに感情移入出来ずに、終始複雑だった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年01月15日

野々宮希和子
ルツ
宮田京子
不倫相手の秋山丈博の娘・恵理菜を連れ去り薫と名付ける。仁川康枝の家に住み込む。名古屋に逃げて中村とみ子の家に住む。エンジェルホームに逃げ込む。

秋山恵理菜
リベカ
宮田薫
生後六ヶ月で希和子に連れ去られ、娘・薫として育てられる。四歳の時に希和子が逮捕され、家族のもとに...続きを読む戻る。大学に入り一人暮らしをする。

仁川康枝
希和子の学生時代の友人。希和子の不倫の相談に乗っていた。事情も知らずに一時的に希和子を住まわせる。

中村とみ子
名古屋に逃げてきた希和子を住まわせる。立ち退きの家に居座る。演歌を大音量で流している。

秋山丈博
恵理菜の父親。希和子と不倫し、妻との離婚を口にしていた。

秋山恵津子
恵理菜の母親。

古村文代
エンジェルホームの移動販売員。エンゼルに救われた。

沢田久美
エステル
夫の不倫が原因で離婚。裁判で子供の親権を奪われ、エンジェルホームにやってくる。

田辺エレミア&諸橋サライ
エンジェルホームの指導係でマザーと呼ばれている。

沙絵
サウル
二十歳。大学の同級生の恋人が別の女の子と交際をはじめめて捨てられた。半年でホームを去った。

徳田
四十代主婦。ひとり娘がぐれて家庭内暴力をふるうようになった。

三枝
取引先の人と不倫をしている自分が許せない。

エンゼル
長谷川ナオミ
エンジェルホームの代表。希和子の正体を知ったのは受け入れ後と主張したが、犯人隠匿罪で有罪判決を受けた。

安藤千草
マロン
十一歳。五歳からホームで暮らしている。リベカとよく遊んでくれる。薫達がホームを逃げて十八年後に薫に会いにきた。「女性限定の集団生活 元メンバーが語るその真実」を出版。

ダン
マロンの母親。

沢田昌江
久美の母親。小豆島で素麺屋を営んでいる。希和子を自分の素麺屋で働かせる。

真奈美
小豆島のラブホテルの従業員。二十四歳。好きになった男と駆け落ちしてきたものの、その男が麻薬の所持で逮捕され、四国の刑務所に入っている。

フロさん
小豆島のラブホテルの従業員。五十代男性。風呂の掃除係。大阪で会社勤めをしていた。電車で痴漢をして現行犯でつかまり、家庭も職も失った。

カヨ
ラブホテルの従業員。指導係で、部屋の掃除の仕方、部屋の整え方を教えてくれる。三十八歳だと言っているが、どう見ても五十代にしか見えない太ったおばさん。

キミ
飲み屋で働いている。

ハナちゃん
キミの娘。十七歳。

岸田
恵理菜の不倫相手。恵理菜が大手塾の事務のアルバイトで勤務したそこの講師。

秋山真理菜
恵理菜のひとつ下の妹。高校卒業後、運送会社に就職した。
今でこそ恵理菜が唯一緊張せずに話し合える仲だが、戻ってきた当初は彼女を避けていた。

真部聡美
恵理菜が小学五年の時に東京から転校してきた。恵理菜の過去を知らないらしく、友だちになった。

長谷川ミツ
エンジェルホームの前身である「天使の家」という教会を開いた。

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Posted by 読むコレ 2013年04月08日

二人の逃避行の軌跡を追うのは面白く、興味深く、先が気になって中盤までは一気に読んだ。だが、第二章からは、どこかで読んだような主人公の独白が続いたため、正直斜め読みしてしまった。エンディングに関しても、もうちょっとなんとかならなったのかと…。全体的に細かい描写に欠けるため、風景が思い浮かべられないのが...続きを読むしんどかった。

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