明日、あたらしい歌をうたう

明日、あたらしい歌をうたう

小説・文芸
1,870円 (税込)

9pt

「君がいつもそばにいるから、毎日があたらしい」

遺影として飾られていたカリスマ的なミュージシャンの写真を、父と聞いて育った新(あらた)。
誰にも見えない存在として少女時代を生きてきたある日、耳にした音楽に救われ、恋に出会って新の母となった、くすか。
新が父の真実を知った時、二人の物語が、一つの歌に重なりはじめる――。

200ページで大長編の感動を約束する、珠玉の青春小説であり、親子小説であり、胸を打つ恋愛小説。
人の人生を変えた一曲を描く、あなたの人生を変える一冊。

【角田光代さんより皆さまへメッセージ】
どんなにちっぽけな原因であれ、奈落の底に落とされた気分で、もうだめだと思いこみ、起き上がることすらおっくうなとき、あなたは何に救われてきましたか? と、いろんな人に訊いてみたことがあります。小説、ドラマ、テレビのお笑い、いろんな答えがありました。自分を救ってくれたものを、職業として選び取っている人もいました。
私の場合は音楽です。
音楽がはじまり歌が流れる。どん底にいる私のところに光がさして、景色が見える。夜をうつくしいと思う。いっしょに笑っただれかをたいせつだと思う。冬の光が金色だと知る。歌われているすべて、私の体験ではないのに、この世界が生きるにあたいするうつくしい世界だということを、体感する。
私は音楽にくわしいわけではありません。聴く音楽もかたよっているし、流行にも疎いです。それでも信じています。すべての音楽には、それを必要とする人を救う力があると。
音楽でなくても、私たちを救ってくれるものはあると思います。そうしたものと出会うということは、けっして生きやすいとはいえないこの世界に、私たちだけの居場所を作るようなことなのだと思います。
自分がなぜここに生まれてきて、なぜ生きているのかわからない人たちが、あるとき、生きるにあたいする世界と出会う。これはそんな物語です。
今まで私を幾度も救ってきてくれた有形無形のものにたいする感謝の気持ちであり、恋文のようなものです。
読みながら、あなたの世界を変えた何かに思いを馳せてもらえたら、とてもうれしく思います。
――角田光代

【著者紹介】
角田光代(カクタミツヨ)
1967年神奈川県生まれ。1990年「幸福な遊戯」で海燕新人文学賞を受賞しデビュー。1996年『まどろむ夜のUFO』で野間文芸新人賞、2003年『空中庭園』で婦人公論文芸賞、2005年『対岸の彼女』で直木賞、2006年「ロック母」で川端康成文学賞、2007年『八日目の蟬』で中央公論文芸賞、2011年『ツリーハウス』で伊藤整文学賞、2012年『紙の月』で柴田錬三郎賞、『かなたの子』で泉鏡花文学賞、2014年『私のなかの彼女』で河合隼雄物語賞、2021年『源氏物語』(全三巻)訳で読売文学賞(研究・翻訳賞)、2025年『方舟を燃やす』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『キッドナップ・ツアー』『くまちゃん』『笹の舟で海をわたる』『坂の途中の家』『タラント』『神さまショッピング』他、エッセイなど多数。2020年より直木賞の選考委員を務める。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    水鈴社
  • タイトル
    :
    明日、あたらしい歌をうたう
  • タイトルID
    :
    2142629
  • ページ数
    :
    204ページ
  • 電子版発売日
    :
    2026年02月26日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    6MB

閲覧環境

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明日、あたらしい歌をうたう のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    ただ一曲の歌を聞いただけで、見えなかった新しい世界がぱーっと開ける感覚、私にも覚えがあるよ。歌が居場所になることも。
    心が温かくなる。ステキな本でした。

    0
    2026年09月27日

    Posted by ブクログ

    あまりにすばらしい作品すぎる……最後3分の1くらいずっっっっと泣いてたのですが!?

    自分の人生のさまざまな瞬間、音楽を好きになって人に恋をして子供が産まれて育てていろいろな瞬間が重なって涙がとまらない

    0
    2026年09月26日

    Posted by ブクログ

    音楽を聴いて、心を鷲掴みにしてくるような、一瞬思考を乗っ取られたような気持ちになって呆然としてしまった経験が私には何度かある。
    くすかも、ある日突然、そんな経験をしたんだろうな。
    子ども時代、きっと生きていくのに大変な思いをたくさんしたであろうくすかが、あるミュージシャンの音楽に出会うシーン、一緒に泣きそうになった。
    音楽によって救われるって、確かにあると思う。

    それから時を経て、くすかの息子の新もそのミュージシャンの音楽と出会う。
    新が友達に感じた劣等感、自分は何も持っていないと思ってしまう気持ち。
    思春期に思いを馳せて共感してしまう。

    登場人物がみんな、まっすぐで心地よいんだよな。
    くすかの友達の庭田さんも、新の友達たちも。
    そして、バックにはあのミュージシャンの音楽が流れている。
    なんと素敵なことだろう。

    0
    2026年09月21日

    Posted by ブクログ

    すごく良かった〜!
    音楽にたくさん救われてきた人生だったので、大切な曲を思い出した。辛い時も悲しい時も、楽しい時も嬉しい時も、自分の感情に寄り添ってくれるものがあるって温かいなあ〜、音楽も読書もなんでこんなにも自分と向き合えるんだろう。
    音楽に救われた、で終わらずに強く生きていく姿が大変涙でした。

    0
    2026年09月16日

    Posted by ブクログ

    いろいろな親子関係もあるものだな?
    と思いながら読み始めましたが、アレアレという間に自分も新君の取り巻きのなかに入り込んでいました。

    想像もつかないくらいのいろいろなことがたくさんありましたが、どんな中からでも学び成長して行くのだと思いました。

    0
    2026年09月04日

    Posted by ブクログ

    あらたと、くすかの親子の話。
    くすかの名前の由来が気になりましたが、くすかの両親は薄く語られるのみでした。

    時を行き来して語られる構成が、親子の関わりの軌跡性みたいなものをより表現しているなと思いました。

    歌が気持ちを掬い上げる、見えないし形もないのに、感受性だけで前を向ける、世界が色付く。音楽って本当に素晴らしい。

    0
    2026年08月30日

    Posted by ブクログ

    2026.3.3日経新聞記事「角田光代さん 新刊で「書く楽しさ」に再会」を読んで手に取りました。
    記事概略「RCサクセションを好きになって40周年。小説執筆に疲れていたが、好きなミュージシャンのことだったらかけるのではないか、と考えました。小説を書くことの楽しさを久しぶりに見いだせた。」
    確かに読む方もとても楽しめました。
    RCサクセションが好きな人は、特に楽しめると思います。
    人が人に救いの手を差し伸べる、気持ちのいい小説でした。

    0
    2026年08月26日

    Posted by ブクログ

    久々に読むに角田光代さんの作品。とても読みやすくてあっという間に終わった。

    音楽が好きな人だけでなく、今少し疲れている人にも読んでほしいオススメ作品!

    0
    2026年08月16日

    Posted by ブクログ

    はぁぁ、久しぶりに涙で文字が霞みました。色に溢れた美しいカバーを改めて眺めると、この本からのメッセージが静かに伝わってきます。悲しいけど、明るくて優しくて、ちゃんと前を向いている。人生は続いていく。深く温かな余韻が心地いい。

    0
    2026年08月10日

    Posted by ブクログ

    音楽は世界を救うと思っていた。
    しかしこの物語はそんな大きな話ではない。
    あるロックミュージシャンが、一人の女性、そしてその息子である少年を救う。
    震えたね。魂。清志郎。

    0
    2026年08月05日

明日、あたらしい歌をうたう の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    水鈴社
  • タイトル
    :
    明日、あたらしい歌をうたう
  • タイトルID
    :
    2142629
  • ページ数
    :
    204ページ
  • 電子版発売日
    :
    2026年02月26日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    6MB

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