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普通の人々が平凡に暮らす東京近郊の街。駆け落ちしそびれた高校生、クスリにはまる日常を送る主婦、パッとしない肉屋に嫁(とつ)いだ主婦――。何となくそこに暮らし続ける何者でもないそれらの人々がみな、日常とはズレた奥底、秘密を抱えている。小さな不幸と小さな幸福を抱きしめながら生きる人々を、透明感のある文体で描く珠玉の連作小説。直木賞作家の真骨頂。
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Posted by ブクログ
10篇のそれぞれの登場人物は、 それぞれの居場所にずっと違和感を持っている。 こんなはずじゃなかった。 でも、あっという間にここまで来てしまった。 そもそも、自分にここ以外の選択肢なんて なんにもなかったんじゃないか。 こないだ読んだ荻原浩さんの「あの日にドライブ」では 主人公は銀行を不本意に辞め...続きを読むて、 タクシー運転手になった。 あの人も、こんなはずじゃなかったと思いながら、 最後にはこの場所で頑張ろう、と希望の兆しを見せて終わった。 トリップの登場人物には、そんな希望はない。 長く長く続く絶望。 でも、現実はこんなものじゃないだろうか。 絶望の中で希望を見いだせる人は、たくましいけれど。 短編集 10篇 光文社文庫 270ページ
どうしようもなく へこんで ずしーんとなった日に 立ち寄った本屋で手にした文庫本。こんなところにいていいんだろうか?私の選択は間違っているんじゃないか?今やらなきゃならないこと、あるかなぁ…みたいな 自分の中身と登場人物がシンクロしながら ページが進んだ。結局のところ 幸せはとても小さくて 同じ...続きを読むだけ不幸も小さいんだなぁ〜ということかな。へこんでずしーんとなってた私は 中島精肉店のコロッケで救われた。ちょっと泣けた 秋のひまわり じーんときた。日々は ゆっくり過ぎていくんだなぁ。
トリップはそんな前からの作品だったのね。名前だけインプットしてたけど、アウトプットしてみたよ。それぞれ登場する人物に思い入れがないけど、辛い経験してる小学生にただただLSDの主婦に冴えない肉屋に腹の中真っ黒な喫茶店中年女に、あーそうか同じ時期同じ時間に同時に起こっているのが重要なのかなぁ。ホント大量...続きを読むに出ていたけど、消化する前に次の小説に移るのかな自分。交差する訳じゃないし、続く訳じゃないし でも1人のお題が丁度いい長さだった。
東京郊外のどこにでもあるような街の中で暮らす どこにでもいそうな人々の葛藤、挫折、日常の閉塞感を見事に描いた天才!角田光代の秀逸な連作短編作品です! 角田光代作品はどれも面白いのですが 特に連作短編はめちゃくちゃ面白いので 読み初めから期待感が高まりました。 一話目で女子高生が河川敷で大声で叫ぶ...続きを読むシーンがとても印象的で、この作品に出てくる人達のもやもや感や 閉塞感を象徴してるような感じがしました。 「百合と探偵」という話の中で 「今がものすごく充実、とか、満足、とかって気持ちじゃない。だからあたしはいつも、 ここを目指していたのかもしれないという思いに とらわれるとき、本当に、唖然とするんだ。 こんなところだったのかって。 必死になって手に入れて、大事に握りしめてたものを すべて手放して、代わりに今手のひらにあるものは、 これっぽっちなのかって。 この言葉はかなり胸に突き刺さる言葉でした… ある程度年齢のいってる方ならば、 自分の人生を振り返ってみて、現在の自分の位置を見つめ直して、失望感やあきらめを抱いたこともあるんではないでしょうか。 この平凡な街の平凡な人々の人生を自分と重ね合わせて、思いを馳せてみてはいかがでしょうか? 天才!角田光代 万歳!!
さくさく飽きずに読める良い小説。共感する部分も多く、自分の過去の感情を言語化してくれた。自己理解につながったと思う。
日常の中の心の動いた瞬間を切り取っていて、それがこの短編集のアクセントになっている。 なんだかそのアクセントがとてもいい感じ。 カシミール工場がいちばん好きな話。 人の優しさに気付けた時って心が温かくなる。
昔誰かが、日記の書き方について話しいていた。その日一日のことを何時に起きて、とのんべんだらりと書くのではなく、その日のほんの20秒ほどのことを書き尽くしない、というようなことを言っていた。 この作品を読んでいて、それを思い出した。日々は些細な決断の連続であることはよく言われるが、ほんの20秒、ある...続きを読むいは10秒ほどの思考や、意識の流れ、感情によってその日は成り立っている。 そのような些細な描写の連続だった。 だからこそ、映像は地味だけど、彼らの寄るべのなさがありありと迫ってきた。私が普段見て見ぬふりをしている心もとなさを見せられた。 ただ、物語はどれも悲観的に終わるわけではなく、寄る辺なくもそれを受け入れる人々の泣き笑いのような顔につられるようで、妙に安堵する部分もある。
なんてことのない郊外のよくありそうな町。 商店街があってなんだか下町のような付き合いもあるような風景が、描写がうまいのでリアルに想像できる。 それぞれ少しずつ繋がっている連作短編集のようになっていて、登場人物がそれぞれ癖のある人達でなんか良かった。
角田光代さんの短編集です。各話に出てくる主人公は皆、何かが欠如しているように感じました。足りないものを埋めるように必死で過ごしているけれど、埋まらない、満ち足りない。そんな感じ。でも各主人公にどこか共感を覚えるのは全て悲観的に捉えて投げ出すことはしなくて、泥臭くも這いつくばりそして他者への優しさが垣...続きを読む間見えるからです。 読み終えた今、どんな感情でいるのか正直説明がつきません。
連作短編、意外な形で微妙に繋がっていくのが面白かった。いつも思うが、普通の人の暗い部分を描くのがすごく上手い。とてもリアルで、そういうことあるな、という気持ちになる。でもやはり普通の人を描いてるから、特段すごいことが起こるのでもない。みんなそんなもんだよなあと思う。
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