マルテの手記

マルテの手記

605円 (税込)

3pt

青年作家マルテをパリの町の厳しい孤独と貧しさのどん底におき、生と死の不安に苦しむその精神体験を綴る詩人リルケの魂の告白。

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マルテの手記 のユーザーレビュー

4.3
Rated 4.3 stars out of 5
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    Posted by ブクログ

    断片的感想、備忘ノート、散文詩の一節、過去の追憶、目にした風景の描写、日記、手紙などを一冊にまとめあげた手記体の小説。風景描写、あらゆる想念、思考、追憶など、とても緻密で密度が高く、一寸の隙もない。だけれども文章はもたつくことなく、迸るような勢い、速さがある。そして時にはゆっくりと、緩慢になる瞬間も

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    2021年03月06日

    Posted by ブクログ

    久々に主だった筋のない、断片を繋ぎ合わせたタイプの小説を読んだ。そうして思うのは、私はこういったタイプの小説に非常に安堵感を覚えるということだ。人生は物語ではない。断片を継ぎはぎしたものである。そう言った方が私の実感と合っているし、結局のところなまの人生をより広く肯定しているように感じられる。

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    2018年08月12日

    Posted by ブクログ

    果たしてこれを物語としてよいものか。
    なんて孤独で乾いているのか。まるでランボーが書きえないものを書こうとして時空から立ち上がり、筆を折ったみたい。きっとこれを書き上げたリルケも筆を持てなかったに違いない。
    ゲーテは理解されないのを知ってことばを選んで紡いだ。だが、彼は理解されないのを知りつつも、あ

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    2015年01月12日

    Posted by ブクログ

    事件は起きない。あらすじも伏線もない。パリに来たデンマーク人というフィクショナルな設定があるだけ(リルケはドイツ人)。
    そのマルテが、自由な形式で、パリで見る景色を語ったり、かと思うと過去を語る。詩や音楽を語り、そんな連関性のない話を重ねていくが、読者はそれにつれて自分の心の奥底を覗き込むように誘わ

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    2012年06月23日

    Posted by ブクログ

    中学生の頃のピアノの楽譜入れだった母の手作りのお洒落な鞄がひょっこり出てきて、中を開けるとこの本がひっそりと息づいていました。

    『マルテ・ラウリス・ブリッゲの手記』の作者は、134年前の1875年12月4日にオーストリアのプラハに生まれた詩人で小説家のライナー・マリア・リルケ、スイスに移り住み薔薇

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    2012年04月24日

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