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大都会パリをあてどなくさまようマルテ。「見る」ことを学ぼうと、街路の風景やそこに暮らす人々を観察するうち、その思考は故郷での奇妙な出来事や、歴史的人物の人生の中を飛び回り……。「都市で浮遊する彼の精神がとらえた不安げで不確定な世界の印象を、ぜひ味わっていただきたい。……テクストの空間的・時間的拡がりを楽しみながら、マルテを追跡していただければ幸いである」(訳者まえがきより)
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Posted by ブクログ
死から生。視ることと書くこと。愛することと愛されること。愛されたくないこと。 いろいろ言葉は知ってるけど、今回は何も言いたくないです。多分言葉にしちゃったら、言葉の外にある思いまで閉じ込めちゃうからかな(某ゲーム四天王風に笑)。 でもこれだけは言わせてください。マルテ、マジグレートです!
パリの情景と人々の暮らしに関する、青年・マルテのモノローグである。彼は見ることから学び、そして考える。断片的な思索の過程そのものと、世界と絡まる自身の内面を描いている。「病み」の中に隠れている健全さも印象的。 表紙の絵はまさしく「クラインの壺」。
↓皆さんの感想がざわついているのでちょっと気になり調べてみる。 いわゆる詩人の書いたまとまりない文章。物語を繋げるのではなく、その時に感じたことを写真のように描写している。 これだけならよくある古典の1つだが、傑作とか書かれてるのがね、どうなのよ?ってことなんだと思う。 でもやっぱり描写は素晴...続きを読むらしい。病気なのかと案ずるほどに、繊細神経質。 あとがきにデヴィッド・リンチのインタビューで表現してたものが、この作品の世界で表現された物と一致するとか書いてあって、そっち系なんだよ。読む価値はあるはず。
ドイツ文学の傑作?だそう。手記と訳されているように短い断片を積み重ねて描き出される詩人の苦悩と再生の物語。読後になぜか、感想が思ひ浮かばない。パラパラめくってその日の気分で流し読みくらいがちょうどいいかと。マルテはパリで物を見る訓練を自分に課している。路地の匂い、区別できるかぎりでは、ヨードホルム、...続きを読むフライドポテト、不安の匂い。感覚が鋭いんだろうと思う。なかなかまた1から読む気になれない。けど嫌いではない。
ぷつぷつと思いつくままに話しがかわっていき、目の前にあることと子どもの頃の記憶の境目が曖昧になっていく… とっつきにくいイメージの本だったけど、断片的な記憶をたどるのは存外に楽しいことでした。
イメージ的に兼好法師の徒然草って感じの作品。 随所に「お、いいな」と思う文章があったりするんだけど、とりとめなさすぎなので私の記憶には残りずらい作品だった。
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