栩木伸明の作品一覧
「栩木伸明」の「アイルランド紀行 ジョイスからU2まで」「琥珀捕り」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
姉の死で帰郷したアイリ―シュは、地元の青年ジムといい雰囲気になるが、ブルックリンに恋人ト二―がいるため、結局アメリカに戻る。選択理由は、単に愛情だけではない。アイルランドよりも、アメリカの方が、圧倒的に就職先があり、収入も良い。つまり、暮らし向きが楽なのだ。
1976年のロングアイランド。アイリーシュは夫のトニー、十代の娘、息子とともに新興住宅地で暮らしている。ある日のこと、見知らぬ男が彼女を訪ねてくる。トニーがその男の妻を妊娠させたので、赤ん坊が生まれたら連れてくるというのだ。「留守なら、玄関先に置いて帰るからそう思え」と。赤ん坊の姿を絶対に見たくない、と夫に宣言したアイリーシュは、その
Posted by ブクログ
46歳のノ―ラ・ウェブスターは、近所の人達から‘先生’と呼ばれ尊敬された夫を亡くしたばかりだ。4人の子供たちのうち、2人の男の子はまだ幼く、娘達は故郷を離れており、夏の別荘を売っても生活費には足りない。そのため20年ぶりに知人の紹介で元の職場に再就職する。ところが始めたばかりの新生活は何かと軋みが出始める。
あの『ブルックリン』のヒロイン、アイリーシュの母親が、ノ―ラを悩ませる人として登場。「夫がいなくなったんだから、夏の別荘は要らないんじゃないの?」と、自分の息子に売ってくれないか打診しに来る。併せて「情緒不安定だったが落ち着いた」アイリーシュのその後がここで紹介される。住む場所は違って
Posted by ブクログ
読み始めたら止まらないページターナーで流石は2023年のブッカー賞受賞作品。
極右政党が政権与党となり全体主義へと社会が変容していくことに主人公が翻弄される様を描くのはミシェル・ウエルベックの「服従」を思い出した。「服従」は露悪的で皮肉めいたユーモアも強かったけど、本作の不穏なトーンで徐々に普通の家族の日常が崩れてゆく語りは一貫してシリアスだ。
政府軍に与しある種幸せな飼い犬になるか、民主主義や自由という理想のために多くを失うかを読み手に突き付けてくるようで落ち着かない読後感がある。
物語後半の主人公エイリッシュの覚悟を決めた様子は痛切で胸を締め付けられる思いだった。ラストシーンには冒頭
Posted by ブクログ
『ブルックリン』に登場した三人が、密かに三角関係の間柄として描かれていく。
夫の不実とそれにまつわる一族の態度に不満を持ったアイリーシュは、故郷でひとり暮らす母親の80歳の誕生日を祝うことを口実に、娘と息子と共に帰郷する。
そこで再会したのは、かつての帰郷時に恋人同士だったジム・ファレル。彼はアイリーシュから捨てられたあと、独身のまま街で親から引き継いだバブを経営している。彼は密かにアイリーシュの旧友ナンシーと付き合っており婚約を予定しているのだが、アイリーシュに再会すると、激しく心が揺れる。2人を両天秤にかけるのだがどう考えてもアイリーシュに大きく傾いている。が、彼女との過去の経緯もあり
Posted by ブクログ
アイルランドの文化や歴史を深掘りするための導入本。
普段あまり新書を読まないので、最初は敷居が高く感じましたが、読み進めるたびに知識が蓄えられていく感覚が面白かったです。
私にとっての新書デビューでもある本です!
ぜひともアイルランド留学する前に読みたかった。。一方で、紹介されている場所や地名に親近感を覚えながら読むことができたので、大満足です!
地元の人々との交流のなかで垣間見られる、作者・栩木伸明さんの素敵な人柄にも惹かれました。
他の書物も読ませていただきたいなあ。
町のエッセンスは壊れた細部に宿っている。
この栩木さんの言葉、すごくしっくりきた。
ダブリンには、有形文化財と謳われる