あらすじ
北海道より少しだけ広い島国だが、魅力を表す言葉は果てを知らない。それがアイルランド。ケルト文明の地、スウィフト、ワイルド、イェイツ、ジョイス、ベケット、ヒーニーらによる世界文学の生地、ヴァン・モリソンやU2が歌い上げる音楽の島、「虐げられてへつらう者たち」、英国からの独立闘争の国――。一木一草に至るまで言葉が刻まれているこの土地を、達意のエッセイと美味しい訳文でまるごと味わい尽くす。
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Posted by ブクログ
アイルランドの文化や歴史を深掘りするための導入本。
普段あまり新書を読まないので、最初は敷居が高く感じましたが、読み進めるたびに知識が蓄えられていく感覚が面白かったです。
私にとっての新書デビューでもある本です!
ぜひともアイルランド留学する前に読みたかった。。一方で、紹介されている場所や地名に親近感を覚えながら読むことができたので、大満足です!
地元の人々との交流のなかで垣間見られる、作者・栩木伸明さんの素敵な人柄にも惹かれました。
他の書物も読ませていただきたいなあ。
町のエッセンスは壊れた細部に宿っている。
この栩木さんの言葉、すごくしっくりきた。
ダブリンには、有形文化財と謳われるような大目玉の建物はあまりないけど、Ulyssesに登場するパブ、ジャガイモ飢饉の歴史を受け継ぐカフェなど、歩いていたら見落としてしまうような場所にアイルランドのエッセンスがあるんだなと納得させられました。
知れば知るほど面白い、愛おしい国だなあ
この本を片手にまた訪れたい!
Posted by ブクログ
アイルランドが輩出した偉大な作家の文学作品の舞台となった街を巡る紀行文。ジョイス、イェイツ、ワイルド、ベケット、ヒーニーからヴァン・モリソン、ボノまで、歴史・時代背景と土地柄をふまえながら、実際にその街や村を散策している気分にさせてくれる。またアイルランドに行きたくなった。ギネス醸造工場の展望台の描写が懐かしい。
Posted by ブクログ
アイルランドを旅しながら、神話の世界や複雑な歴史をわかりやすく解説してくれる良書。
ジョイス「ダブリナーズ」、ドイル「ザ・コミットメンツ」を読んでおかなくちゃ、という気持ちにさせてくれました。3.6
Posted by ブクログ
先日のアイルランドモノ語りに続いて、栩木さんのアイルランド本を手に取る。
こちらは少し古い本だが、栩木さんの映画案内をはじめ、ジョイスやイェーツ、現代から古代の詩人たち、宗教論争、イギリスとのいさかいの歴史、アイルランド人の文学音楽芸術への愛、土地への信仰が盛りだくさんで濃い一冊。
自分が1999年にアイルランドを訪れたさい、ダブリン、リムリック、ゴールウェイ、アラン島(この当時も船で片道二時間半かかったよ、、、)などへ行ったことを思い出しつつ読んだ。
毎日天気が悪かったのを覚えている。
いつかまた行ってみたい、不思議な印象の国である。
映画アンジェラの灰もまた見てみたい。
Posted by ブクログ
アイルランドが好きで、渡航経験もあり、「ああ、あの通りね」とイメージできるほどに愛着を持って振り返ることができ、そしてアイルランドの文学、文化に多大な興味を持っている読書好きの人は、きっと楽しく読めるであろう本。
現代的・漫遊的な紀行本ではないことは要注意。