こころの最終講義

こころの最終講義

638円 (税込)

3pt

心理療法家・河合隼雄はロールシャッハ・テストや箱庭療法などを通じて、人間のこころの理解について新たな方法を開拓した。また、『日本霊異記』『とりかへばや物語』『落窪物語』等の物語を読み解き、日本人のこころの在り処と人間の根源を深く問い続けた。伝説の京都大学退官記念講義「コンステレーション」を始め、貴重な講義と講演を集めた一冊。『物語と人間の科学』改題。

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こころの最終講義 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年06月05日

    「人の心などわかるはずがない」と知り抜いているユング派心理学者の河合氏の講演録。
    冒頭の言葉は河合氏の著書「こころの処方箋」からの引用だが、「わかるはずがない=諦める」ということではないのである。
    分からないことについての講演だから「答え」はどこにも書いていないが、考えるヒントをたくさん受けとること...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年10月23日

    コンステレーション、という考え方に初めて触れ、人の中で起こっていること、起こりつつあることなど、心理療法の奥深さを垣間見たように思いました。

    アイデンティティの確立についても、断言するのではなく、それがどのようなものなのか、物語られることによって伝わってくる、考えが広がり深まっていく感覚が、読んで...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年12月28日

    こころが欠けているときはファンタジーが欠けているのだ。

    こころっていうとよくわかんない感じisやばいけど、その人の持っているファンタジーって読み替えてみるともっとわかりやすくなるし、それをやっているのがユング系の人なんだなと思った次第。

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    Posted by ブクログ 2014年06月29日

    隠れキリシタンのお話がおもしろかった。
    日本人の心象に合うように、
    丸く丸く収めていったという。

    読み終わり1週間経ち、こころに残ったのは、
    カウンセリングの話。
    すさまじい体験をしている患者に、こんなになってよく耐えられますねと河合先生が言ったら、
    「だって最初に会ったとき先生に、なんで自分はこ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年05月05日

    京大での最終講義をメインにした講演集
    主たるテーマは「物語」
    東洋と西洋を比較し、日本人と西洋人の自我を比較している。 隠れキリシタンにおける物語には、聖書とは違う部分がある。「日本霊異記」「とりかえばや物語」「柳田国男」・・・を心理学から解く。

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    Posted by ブクログ 2014年01月04日

    河合さんの言葉はなんとも、暖かいな。厳しさの中に暖かさがあるというか、人間ってこうだよな、と漠然と思う。

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    Posted by ブクログ 2013年07月03日

    1985年から1993年にわたって行われた講義・講座の記録。
    京都大学の最終講義、『落窪物語』『とりかえばや物語』『日本霊異記』をとりあげた話、隠れキリシタンの話、最後の「アイデンティティの深化」の話、どれもみな読み応えあり。
    河合隼雄さんがいて、こういう話(西洋思想と東洋思想の違いなど)をきくこと...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年08月11日

    ☆☆☆2019年8月レビュー☆☆☆



    河合先生の本を読むと、なんだか心が落ち着く気がする。この本も例外ではない。
    「こころの最終講義」で圧倒的に面白いのは、第三章第二部の、『日本霊異記』にみる宗教性。
    ここでは、『日本霊異記』に描かれた臨時体験を研究している。これで日本人の死生観がよくわかる。

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    Posted by ブクログ 2018年02月11日

    河合先生が京都大学における講義をまとめた内容であるが、やさしい言葉使いで、中学生でも聞くに堪える内容かと。
    心理療法の話題を期待して紐解くも、いい意味で期待を裏切られる。
    ・思春期というのは魂がかわるときであり、「蛹の時代」
    ・アニマ(anima)男性の無意識人格の女性的な側面を元型と規定した。男性...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年03月21日

    講演をまとめたものだが、時系列ではなく、最終章が最も古くのものである。そこには日本人と西洋人の自我に対する考えかた、想いの相違が述べられており、物語に関心をもつきっかけになったという。そもそも人に納得してもらうには科学的であることが大事であり、そうでなければ宗教家とみられる危険もある。著者が煩悶した...続きを読む

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