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人々の悩みに寄り添い、個人の物語に耳を澄まし続けた臨床心理学者と、静謐でひそやかな小説世界を紡ぎ続ける作家。二人が出会った時、『博士の愛した数式』の主人公たちのように、「魂のルート」が開かれた。子供の力、ホラ話の効能、箱庭のこと、偶然について、原罪と原悲、個人の物語の発見……。それぞれの「物語の魂」が温かく響き合う、奇跡のような河合隼雄の最後の対話。
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Posted by ブクログ
敬愛する御二方の対談は、読めども読めども、自分自身の未熟さばかりを思い知らされるものだった。どのように生きれば、人とこのような対話を交わせるようになるのか。。。10年後の自分よ、その片鱗でも分かるようになっていて欲しい...! とりわけ小川洋子先生のあとがきからは、小川先生のお人柄が文章からこれで...続きを読むもかと伝わり、随所でうっとりとしてしまう。 内容もさることながら、まるで水面にしとしとと降る静かな雨のように、優しく、美しく、やわらかな日本語が、体に染み渡っていく。
『小川洋子のつくり方』の中の全作品紹介を読んで興味を持った一冊。 大学で心理学を専攻した身として、河合隼雄はもちろん知っていたけれども、なぜかどうしても著書を読む気持ちにならず、当時周りがみんな読んでいたのに、何となく話を合わせて読まなかったわたし。 今この本に出会えて良かった。 '...続きを読む039;人間は矛盾しているから生きている、整合性のあるものは生き物ではなく機械です'' 矛盾を意識し、折り合いをつける。その折り合いの付け方が個性であり、物語だ、と。2人がそこで共感していて、共感し合えることが素晴らしいと思った。 その物語を小説にして見せてくれる小川洋子さんの作品は、だから心に響くのか。 「傍にいること」の章では、''苦しみ、悲しみを受け止め、一緒に苦しむけど、望みを失わずにピッタリ傍にいれればもう完璧''だ、と。 娘に対しても、仕事上でも、常に心に留めて行動すべき金言だと思った。 必要な時に必要な本に出会えるんだなぁ。
「生きるとは、自分の物語をつくること」 物語は、既にそこにある。 なんか、分かりそうな言葉だなと、最近感じる。自分の視野で見えているものは一時的で、その瞬間瞬間に過ぎないけれど、人が生きてるだけで、それは全く瞬間的でない。そこには間違いなく過去があって、歴史があって、今までとの繋がりがあって、多様な...続きを読む偶然が折り合った果てに、今の自分がここにいる。 何となく毎日を生きてると、すぐに忘れてしまうし、今この感想を書いている間も、自分が「そういった意味」で現実を見れているかと問われると、見たいように認知している部分があるし、確かとは言えないよなと感じる。 近代化学の発展から、合理的で効率的であることが求められる社会だけど、個人的には、そういう「物語」とか、その人がそこに存在してる理由,意味みたいなものが魅力的だと最近感じるし、それを社会の渦に巻取られて忘れてしまわないようにありたいと、思う。でも、自分は能力値が高い訳では無いし、中々難しいだろうなと感じてもいる。 だから、今を大事にしたい。最近、思い出に支えられていると感じることがある。それは全部事実だけど、母の愛だったり、家族の愛だったり、誰かの労りとか,「思い」であることが多くて、思いが形には見えないけれども、確かに存在するのだから、今を大事にしたいかな、とか考える。 うっちーにこの前言われた、「逃げてる」ってのもそうだと感じるし、相変わらず常時焦ってばっかな感じは拭えないし、「浅はか」なのだなと論理的に思うことも多々あるが、それでも、生きていけたらなぁと、思う、感じる。
対談の柔らかくあたたかい雰囲気が良い。 カウンセリングと物語の話もとても興味深いが、個人的には、河合隼雄さんの著書や対談を通して小川洋子さんが「なぜ小説を書くのか」という、若い頃には答えるのが苦痛だった問いに対して、「誰もが物語を作っているのだ」という気づきを得て答えを見つけていった、というあとがき...続きを読むの文章がとても素敵だった。
タイトルに惹かれて。金言だらけだった。人間はつらいときにその人なりの物語として落とし込んでいる。「個」は自分の知ってる範囲内。人間は矛盾しているから生きている。
内容を全く予想していなかったが、とんでもなく良き出会いとなった一冊。どのページをとっても河合隼雄先生の温かさ、目の前の一人の人間にぶつかる真剣さ、そしてプロフェッショナルに触れる事ができた。
優しい、柔らかい言葉の中に散りばめられたメッセージ。 分けられないものを分けてしまうと、大事なものを飛ばしてしまうことになる 噛み締める。
河合隼雄さんが入院する2ヶ月前の対談で、最後の対談と言われている。 相手が作家の小川洋子さんだからかもしれないが、河合さんがリラックスして喋っている。 以下の小川さんの追悼の話が、どうも私の頭から離れません。 『対談の途中、先生は一度、深い悲しみの表情を見せられました。御巣鷹山に 墜落した日航機に...続きを読む、九つの男の子を一人で乗せたお母さんの話が出た時でした。 心弾む一人旅になるはずが、あんな悲劇に巻き込まれ、お母さんは一生拭えな い罪悪感を背負うことになったのです。その瞬間、先生の顔に浮かんだ表情、 思わず漏れた声、 宙の一点に絞られた視線、それらに接した私は、失礼にも「先生は本物だ」と確信しました。』 という小川さんの話です。 河合さんは、いろんな著書で「ほんとうの父性を日本の父親は持たなければいけない」と啓蒙している張本人なのに、やってること(カウンセリング)はまったくの日本人的対応でやさしすぎるということが、わかるエピソードですよね。西欧の父性的理論は熟知していても「三つ子の魂、百まで」ということでしょうか。
とても良い。常々思っていた疑問の答えがここにあった。 小川洋子氏との対話形式なのでストンと心に落ち着く。 もっともっと対談して欲しかった。小川洋子氏の長いあとがきが良い。繰り返し読んでいこうと思う。
物語とは、自分自身に現実にあるものを受け入れるもの。小説は現実に即した物語として、読み手や書き手に、そこにあるものを感じさせる。規則から生まれる合理性だけで世界は成り立っているわけではなく、そこにある偶然も含めて、その現実や矛盾をどう取り込むか、大きな流れの中で個性が現れる。(大樹)
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生きるとは、自分の物語をつくること
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