いつも彼らはどこかに

いつも彼らはどこかに

539円 (税込)

2pt

たっぷりとたてがみをたたえ、じっとディープインパクトに寄り添う帯同馬のように。深い森の中、小さな歯で大木と格闘するビーバーのように。絶滅させられた今も、村のシンボルである兎のように。滑らかな背中を、いつまでも撫でさせてくれるブロンズ製の犬のように。――動物も、そして人も、自分の役割を全うし生きている。気がつけば傍に在る彼らの温もりに満ちた、8つの物語。

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いつも彼らはどこかに のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    何度読んでも好きです。
    癒し系ではない動物の短編集ですが、仄暗い世界に癒されました。
    「帯同馬」と「ビーバーの小枝」が好きです。
    「帯同馬」で、ディープインパクトとピカレスクコートという固有名詞が出てくるのが小川作品では珍しい感じがしました。あ、でも数式の江夏もそうか…。帯同馬、という関係性も密やか

    0
    2018年12月12日

    Posted by ブクログ

    世の中の片隅でひっそりと暮らしているひと。静かに寄り添う動物、または動物のかたちをしたもの。かなしみと小さなよろこび、現実かからそうでない場所に広がっていく、静謐な、著者ならではの世界。
    ディープインパクトとともに海を渡ったピカレスクコートに自らを重ねる冒頭の「帯同馬」、亡くなった弟を心の片隅におき

    0
    2018年10月18日

    Posted by ブクログ

    時間を忘れて一気に読破したくなるサスペンスフルな小説もいいけど、
    不思議でシュールでユーモラスな1つの短編の世界に
    1日の終わりにじっくりと浸るのも読書の醍醐味だ。

    本書はまさに寝る前に1話ずつ
    ゆっくりと読んで欲しい短編集。


    たちまち非日常にさらってゆく魔力と甘美な陶酔。
    残り香のように漂う

    0
    2018年01月13日

    Posted by ブクログ

    一話目の『帯同馬』とてもよかった。

    飛行機や列車を使って、遠くに行くことの恐怖。
    このまま帰れないのではないか、
    自分の部屋に戻ることはもうないのではないか、
    そんな感情がとても共感できる。
    飛行機に乗るときは、一種の覚悟のようなものを携える。このまま死んでしまうかもれない、という可能性と不安に対

    0
    2017年11月02日

    Posted by ブクログ

    動物に関する8編

    ビーバーの話が好きだった。
    小川洋子さんの物語はいい意味で少し世間ズレしているというか、浮世離れしている感じがする。

    サスペンスものやリアリティとかの実際的な出来事に対して深掘りしていくというよりは、小川さんの世界に引き込まれていって、現実的ではなくてもこういう世界、見方もある

    0
    2025年07月04日

    Posted by ブクログ

    「彼ら」とは動物。
    8篇とも人の傍に寄り添い重要な役割をする。
    静かで温かい。
    中年女性が主人公の「帯同馬」と「竜の子幼稚園」が特に良い。
    自然と小川洋子本人が主人公のように想像してしまい不思議な感覚になる。

    0
    2024年02月17日

    Posted by ブクログ

    短編集。人間らしいというか、人間も一つのただの生き物として生々しく描かれるお話と、
    一つの生き物としてとにかく美しくこの世のものでは無いくらい神秘的に描かれるお話もあり、
    それらが小さな箱にぎゅっと詰まっている、感覚。
    この感覚何かに似てると思いながら、なかなか思い出せなかった。とにかく繊細に微細に

    0
    2024年02月15日

    Posted by ブクログ

    お気に入りは静かなぬくもりを感じた「ビーバーの小枝」
    なんだかぞわっとしたのが「断食蝸牛」
    いつもの小川作品のように、見つめるのはにぎやかな大通りではなく、どこかの片隅。気づかずにいるかもしれない世界をすくい上げてくれる。
    タイトル通り、どこかにいる彼らを感じた短編集。

    0
    2022年12月13日

    Posted by ブクログ

    最近、時折読んでいる小川洋子さんの文庫本は、全て、私が引っ越してきた町で見つけた古書店で購入したもので、実は少々煙草の匂いが残っていました。まあ、気にする方もいらっしゃるとは思いますが、私は問題なし(むしろ、後で見開きがよれよれになっていることに気付いた方が嫌)。

    逆に、私の前に読んでいた人はどん

    0
    2021年07月22日

    Posted by ブクログ

    きれいな文章の短編集だけど、読みやすいとは言えない独特の雰囲気。
    普通の日常らしい静けさの中の、優しさやら不穏やら・・・「大好き」にはなり得ないけど、好き。

    0
    2020年02月16日

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