琥珀のまたたき

琥珀のまたたき

748円 (税込)

3pt

魔犬の呪いから逃れるため、パパが遺した別荘で暮らし始めたオパール、琥珀、瑪瑙の三きょうだい。沢山の図鑑やお話、音楽に彩られた日々は、琥珀の瞳の奥に現れる死んだ末妹も交え、幸福に過ぎていく。ところが、ママの禁止事項がこっそり破られるたび、家族だけの隔絶された暮らしは綻びをみせはじめる。

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琥珀のまたたき のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年12月20日

    目は口ほどに物を言うとはよく言ったものです。この本に書いてある文を読むと目で見た情報が思い起こされます。正解なんていらないし、至極シンプル。言語化レビューするのも憚られるくらい喰らっちゃったけど記憶のアウトプットに。小川洋子さんは何か特殊能力でも持ってるのかしら?

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    Posted by ブクログ 2023年11月15日

    琥珀の現在も過去を織り交ぜて描かれるストーリー構成。

    琥珀たち子ども三兄弟目線で話が進むので、おかしなこと(犯罪)が起こっていることに当人たちは気づかない。それが当たり前かのように起こる。
    ただ読者の私はこれが犯罪であることがわかるのでなんかやばい…とずっと違和感を覚える。

    母親の思考が結局ずっ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年02月06日

    小川洋子さんの小説を読むのは、「薬指の標本」「猫を抱いて象と泳ぐ」「妊娠カレンダー」に引き続き、四作目です。

     見栄えのするスイーツを食べたことがあるでしょうか。全く違った要素を組み合わせてみたり、バーナーで表面を焙ってキャラメリゼしてみたり。中には、綿菓子を盛った上にソースをかけて溶かすようなも...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年09月21日

    埃被っていて薄暗くて好きな世界観。御伽噺ってやっぱりどこか怖いよなと思った。飛蚊症からここまで世界を創ることができるなんて素敵すぎる。

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    Posted by ブクログ 2022年03月27日

    アンティーク調の美しい情景が浮かぶ文章で、読んでてうっとりするような物語だけど、現実は狂気を帯びた実の母による監禁事件。良い.....危険な美しさ。

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    Posted by ブクログ 2022年03月21日

    「読書の愉しみ」を思う存分味わえる作品。
    文字を目で追っていくうちに、頭の中に想起されてくるイメージの数々。その濃密さ、細やかさ。言葉から紡ぎ出されるイメージは既視感のあるものではなく、この作家の手によって初めて掘り出されたと感じられる全く新しいもの。見たことがない世界が広がっていく。
    一方で母性の...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年03月02日

    世間的には虐待である。
    それを、こんなに静かで柔らかくて、外から壊してはいけない優しい世界に描きあげるなんて。
    強固に護られた壁の中が、琥珀にとってのすべてた。欠けたもの、足りないものは、姉弟のたちが作るお話や歌や絵で補填され、それ以上の充実をもたらす。ママの狂気が生んだ忌むべき空間のはずなのに、紛...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年02月21日

    読み始めた場所が、たまたま
    〈大きな声を出してはいけないよ〉という高円寺の読書館だった事もあり、読み進めるうちに自分も5人目の兄弟のような気持ちで、ひそひそと確実に他の兄弟と絆を深めていった感覚でした。

    読み終わってしばらく経つのに、ふと
    物語の中の情景や空気感が頭の中に流れ始めて、過去の出来事が...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年01月09日

    久しぶりに小川洋子さんの長編を読んだ気がする。
    壁の内側に匿われて過ごす子ども時代と、現在が入り混じって書かれていて、めちゃくちゃ不穏なのだけどママときょうだいだけで穏やかに完成された世界観がとても良かった。めちゃくちゃ不穏だったけど。

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    Posted by ブクログ 2024年01月01日

    著者ならではの閉ざされた空間の話。
    不気味さと美しさが同居する不思議な世界。
    壁の中で閉ざされたまま生きるか、未知の世界へ飛び出すのか。
    兄弟とママの幸せの形って何だろうと考えながら読み進める。
    散髪の場面、兄弟3人の容姿の描写に少し驚く。

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