琥珀のまたたき

琥珀のまたたき

748円 (税込)

3pt

魔犬の呪いから逃れるため、パパが遺した別荘で暮らし始めたオパール、琥珀、瑪瑙の三きょうだい。沢山の図鑑やお話、音楽に彩られた日々は、琥珀の瞳の奥に現れる死んだ末妹も交え、幸福に過ぎていく。ところが、ママの禁止事項がこっそり破られるたび、家族だけの隔絶された暮らしは綻びをみせはじめる。

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琥珀のまたたき のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    母親から与えられた壁の内側の生活は色んな愛溢れた暖かい生活だと思いながら読んでいましたが、後から恐ろしい内容だったなとじわじわ気づかされました。それくらい言葉が優しく美しいです。

    オパール、琥珀、瑪瑙が成長するにつれて隠し事が増えていく度に、母親に愛されていたい、母親が好きなこどもでいたいという想

    1
    2024年11月14日

    Posted by ブクログ

    目は口ほどに物を言うとはよく言ったものです。この本に書いてある文を読むと目で見た情報が思い起こされます。正解なんていらないし、至極シンプル。言語化レビューするのも憚られるくらい喰らっちゃったけど記憶のアウトプットに。小川洋子さんは何か特殊能力でも持ってるのかしら?

    0
    2023年12月20日

    Posted by ブクログ

    琥珀の現在も過去を織り交ぜて描かれるストーリー構成。

    琥珀たち子ども三兄弟目線で話が進むので、おかしなこと(犯罪)が起こっていることに当人たちは気づかない。それが当たり前かのように起こる。
    ただ読者の私はこれが犯罪であることがわかるのでなんかやばい…とずっと違和感を覚える。

    母親の思考が結局ずっ

    0
    2023年11月15日

    Posted by ブクログ

    小川洋子さんの小説を読むのは、「薬指の標本」「猫を抱いて象と泳ぐ」「妊娠カレンダー」に引き続き、四作目です。

     見栄えのするスイーツを食べたことがあるでしょうか。全く違った要素を組み合わせてみたり、バーナーで表面を焙ってキャラメリゼしてみたり。中には、綿菓子を盛った上にソースをかけて溶かすようなも

    0
    2023年02月06日

    Posted by ブクログ

    埃被っていて薄暗くて好きな世界観。御伽噺ってやっぱりどこか怖いよなと思った。飛蚊症からここまで世界を創ることができるなんて素敵すぎる。

    0
    2022年09月21日

    Posted by ブクログ

    アンティーク調の美しい情景が浮かぶ文章で、読んでてうっとりするような物語だけど、現実は狂気を帯びた実の母による監禁事件。良い.....危険な美しさ。

    0
    2022年03月27日

    Posted by ブクログ

    壁の中はとても密かで静かな世界。壁の外の記憶が残っているオパール。何も知らない無邪気な瑪瑙。琥珀はいつの間にか、皆がバラバラにならないように行動していたのかもしれない。

    歪で恐ろしいのに美しくて穏やか。小川洋子さんの作品の魅力。大森静佳さんの解説も素晴らしい。

    0
    2025年08月31日

    Posted by ブクログ

    小川洋子さんの世界観、想像力、感性はとても素敵だと思います
    独特の世界の中に生きる人々の、世の中に影響されていない価値観や心の豊かさに触れることによって気持ちが楽になるというか、自由になるというか
    騒がしい世の中ではなかなか気づけないことに触れられる気がします

    0
    2025年03月18日

    Posted by ブクログ

    この母親を毒と見倣すかどうか、これはなかなか難しい。我が子を失う事の辛さは、それを経験した人でなければ分からないし。でもやはり世間の目は冷ややかで。

    そんな中でも子供の発想力というのはやっぱり凄い。あんな閉塞的な場所でもあらゆる遊びを考え、実行する。オリンピックごっこ、楽しそう。

    とは言え、子供

    0
    2024年09月24日

    Posted by ブクログ

    ハラハラドキドキ胸が掻き回される。かと思えばふわふわとなぜか包まれている気分になる。
     母の言いつけを守り、3人寄り添い必死に生きる姉弟。ロバのボイラー、よろずやジョーそして嘘を抱えるようになる。
    琥珀の図鑑の中で生きる末の妹が家族をささえ、
    夢の中で生きる日々
    不思議なお伽話のような話の中に、現実

    0
    2024年07月25日

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