掌に眠る舞台

掌に眠る舞台

1,815円 (税込)

9pt

「だって人は誰でも、失敗をする生きものですものね。だから役者さんには身代わりが必要なの。私みたいな」

金属加工工場の片隅、工具箱の上でペンチやスパナたちが演じるバレエ「ラ・シルフィード」。
交通事故の保険金で帝国劇場の「レ・ミゼラブル」全公演に通い始めた私が出会った、劇場に暮らす「失敗係」の彼女。
お金持ちの老人が自分のためだけに屋敷の奥に建てた小さな劇場で、装飾用の役者として生活することになった私。

演じること、観ること、観られること。ステージの彼方と此方で生まれる特別な関係性を描き出す、極上の短編集。

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掌に眠る舞台 のユーザーレビュー

3.8
Rated 3.8 stars out of 5
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    Posted by ブクログ

    舞台の上で、観客席で、誰もが自分自身の孤独と向かい合っている。誰も入ることのできないその場所でしか存在できないものを、ステージ上の輝きに、客席に落ちた暗闇に、見出している。そんな、自分だけの「舞台」との関係性をそっと覗くような短編集でした。

    指紋のついた羽
    縫い子さんと少女の距離が、ラ・シルフィー

    0
    2025年02月01日

    Posted by ブクログ

    舞台にまつわる(?)短篇集。
    それぞれに心の底で驚いたり、えーっと思ったり。
    そして最後は、ちょっと鳥肌が・・・

    0
    2024年10月30日

    Posted by ブクログ

    8編の物語が詰まった作品です。⁡
    もう、⁡とにかく、美しい。
    舞台を見終わった後のような感覚です。⁡
    景色、人物、心、思い…⁡
    ⁡そして、舞台という非日常が生み出すどこか面妖な世界…⁡
    ⁡とにかく全てが儚く綺麗な物語でした。⁡
    ⁡⁡
    ⁡中でも私が心掴まれたお話しは⁡⁡⁡…

    『ユニコーンを握らせる』

    0
    2024年02月05日

    Posted by ブクログ

    舞台×小川洋子×ヒグチユウコ。よりによって私の大好きな芸術3種の恐るべき盛り合わせに、私のために作ってくださったのですか?!と問いたくなる短編小説。どの短編にも舞台が必ず登場するのだが、趣がそれぞれ異なるだけでなく、小川洋子さんが書くとこうなるのか!という驚きに満ちた珠玉の8編…(まだ余韻が)。虚構

    0
    2023年01月09日

    Posted by ブクログ

    流石の安定感です。
    どの話も良かったです。
    オペラ座の怪人を、あんなに簡潔に分かりやすく説明するだけで星5つです。

    0
    2022年10月30日

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