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Posted by ブクログ
最初の文章から世界観がすごくて一気読み!
はじめは、ファンタジーか?と思ったけど、全然そんなことない。
さくらがお兄さんに心を開いていく描写がたまらなく好き。
まずは、家に通い詰めるお兄さんに
「仕事帰りにここまで来てくれているのだ。夕飯くらい食べさせてあげてもいいだろう。いつもより心なしか疲れた男の子を見たせいか、心地よい春のせいか、私は太っ腹な気持ちになっていた」
不審に思いつつも、はじめから若干心を許していたように思えたのは、お兄さんの日頃の行いや、心遣い!頑張りが伝わっていたからなのかな。
お兄さんとの記憶を思い出している中、具沢山のきんぴらの味で封印していた過去の記憶を思い出したさくら。
お兄さんが、時間をかけて丁寧に向き合ったことで、嫌な思い出としてではなく、良い部分も思い出せたんだろうな。
思い出したくない過去の中にも光はある。
封印してしまうよりも、肯定してあげるほうが、生きていく中でラクになるのかなあ…なんて思ったり。
辛い記憶には蓋をする、その蓋が開く時、心の傷が癒えているかは、開き方次第で変わるのかもね。
結末がわかるまで、ありえない!ファンタジーすぎる!とおもっていたけど、人の心は、時に人間関係で傷付き、時に人間関係で救われることも。深いな〜と。
「あんなにも方法があるのに、愛情を形にするなんて、無意味だって僕は最初から放棄していました」
と山田さんがこれに気づけたところも良い。
誰かを思うことが、こんなにも温かくて、自分が知らないところで密かに思われてるいることの尊さを感じて、こんな気持ちをずっと心に留めておきたいな、と思った。
何度でも読み返したい!!
Posted by ブクログ
結婚を間近に控えた望月さくらのもとにある日兄を名乗る年下の男の子が現れる。まったく覚えのない(しかも年下の)兄にさくらは戸惑うもいつのまにかこの「お兄さん」のペースに巻き込まれて自然と心を許していく……と同時に過去のトラウマが顔を出す……。
再読。何回読んでもお兄さんの自由な振る舞いが可愛くて癒やされる。
瀬尾まいこの作品に出てくる男性って良い意味で現実味がなくて好き。生臭さがなくて掴みどころがなくてどこかおとぼけてて。こんな人がいたら絶対に仲良くなりたい!実際に見ず知らずの男から意味不明な理由で付きまとわれたら恐怖以外の何物でもないけど、さくらがお兄さんに心を許してしまうのもわかる。
引きこもっていた時期のことを鎖国と呼んだり和菓子屋に嫁ぐさくらのことを団子屋の一味になると表現したり言葉選びがユニークなのも面白くて好き。無駄にお姑さんに対抗意識を燃やしながら料理を作るシーンは笑った。
とりたてて大きな出来事が起きるわけじゃないんだけどじんわり心が温かくなるお話でした
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