夜明けのすべて

夜明けのすべて

803円 (税込)

4pt

「知ってる? 夜明けの直前が、一番暗いって。」

人生は思っていたよりも厳しい。でも、救いとなる光だってそこら中にある。
ささやかだけれど特別な、生きるのが少し楽になる、全く新しい物語。

映画「夜明けのすべて」
2024年2月公開!

W主演:松村北斗 上白石萌音
監督:三宅唱

PMS(月経前症候群)で感情を抑えられない美紗。パニック障害になり生きがいも気力も失った山添。
友達でも恋人でもないけれど、互いの事情と孤独を知り同志のような気持ちが芽生えた二人は、自分にできることは少なくとも、相手のことは助けられるかもしれないと思うようになり、少しずつ希望を見出していくーー。
人生は苦しいけれど、救いだってある。
そんな二人の奮闘を、温かく、リアルに、ときにユーモラスに描き出し、誰もが抱える暗闇に一筋の光を照らすような心温まる物語。

2019年に『そして、バトンが渡された』で本屋大賞を受賞し、映画の大ヒットも記憶に新しい瀬尾まいこの、本屋大賞受賞後第一作。水鈴社創立初の単行本。

●『夜明けのすべて』刊行にあたって
人生は想像より厳しくて、暗闇はそこら中に転がっていて、するりと舞い込んできたりします。でも、夜明けの向こうにある光を引っ張ってきてくれるものも、そこら中にきっとあるはずだと思いたいです。
いつも本が完成して思うことは、「楽しく読んでもらえることが一番だ」です。その思いは今回も変わりませんが、『夜明けのすべて』を読んでくださった方が、ほっとできる一瞬を味わってくださるのなら、明日を待ち遠しいと思っていただけるなら、幸いです。
瀬尾まいこ

【著者プロフィール】
1974年、大阪府生まれ。大谷女子大学国文科卒。2001年、「卵の緒」で坊っちゃん文学賞大賞を受賞し、翌年単行本『卵の緒』で作家デビュー。2005年『幸福な食卓』で吉川英治文学新人賞、2008年『戸村飯店 青春100連発』で坪田譲治文学賞、2019年『そして、バトンは渡された』で本屋大賞を受賞。他の作品に『図書館の神様』『強運の持ち主』『優しい音楽』『あと少し、もう少し』『傑作はまだ』『私たちの世代は』など多数。

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夜明けのすべて のユーザーレビュー

ふとした瞬間に自分をコントロールできなくなって、
「自分が自分じゃないみたいだ」と、焦りや不安に襲われた経験はありませんか?
この作品を読めば、行き場のない焦燥にも希望を見出せるようになるはずです。

本作は、月にたった一度のPMS(月経前症候群)で人生と人間関係がうまくいかない美紗と、パニック障害で順風満帆な人生を手放すことになった山添の、「夜明け」までのお話です。
同僚のふたりは親しくもない関係でしたが、あるものをきっかけに、それぞれがPMS・パニック障害と戦っていることを知ります。
山添は当初、PMSよりパニック障害の方が大変だと、自分を気遣う美紗を軽蔑していました。
しかし、美紗が彼を楽しませようと突飛な行動を起こし続けたことで、山添も徐々に心を開き、彼女を見つめ返すようになっていきます。

病名は違っても、同じ不安を抱える仲間として助け合い、生きようとする姿の力強さに、気づけば涙が止まりませんでした。

友人でも恋人でもない、人間たちのちいさな反抗の物語。
ふたりの夜明けを、ぜひ見届けてください。

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感情タグBEST3

    購入済み

    癒された

    2024年04月06日

    映画きっかけで読みました。山添くんと藤沢の悩みは読んでいてとても苦しくなったけれど、周りの人たちが温かくて優しくて現実もこんなふうにみんな優しかったらいいなあと思った。
    どんなに苦手な人でも嫌いな人でも何かできることはある。忘れずに過ごしていきたいな。

    #ほのぼの #癒やされる

    0

    Posted by ブクログ 2024年04月03日

    平然と日常を営んでいるように見えても、さまざまな病気を抱えて苦しんでいる人は実は沢山いる。
    PMSとパニック障害という理解を得るのが難しい病気に悩まされる藤沢さんと山添くん。
    症状は深刻だが、二人のやり取りはどこかユーモラスで笑える。
    少しずつ、時に周囲の優しさに助けられながら、夜明けの方に向かって...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2024年04月03日

    本屋さんで1ページ目を読んで、好きだ!絶対買おう。と思ってワクワクした一冊。
    パニック障害とPMS、自分ではどうにもできない辛い症状を抱えている山添くんと藤沢さんだけど、ふたりの会話がすごくおもしろくて笑っちゃう。
    普段は気を遣いすぎる藤沢さんが山添くんにはハッキリ思ってることを言うし、突拍子もない...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2024年04月02日

    何度も爆笑してしまった。
    PMSとパニック障害のふたりが出会って奇妙な関係を築いていく様が面白かった。
    2人の未来が明るいものであるよう、願う。

    また読みたいと思える一冊。

    0

    Posted by ブクログ 2024年04月01日

    社員6名の小さな金物卸会社で働く美砂。のどかな職場なのに、昼休憩に一人だけ外にでるのが気が引ける上、シュークリームをみなに買っていくほど会社の人にどう思われるかが気になる。その一方で、PMSのため生理の前にはイライラが止まらず、感情を爆発させないと気が済まなくなる。一か月前に入社した山添の炭酸水の蓋...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2024年03月28日

     フジテレビ系ドラマ「いちばん好きな花」が好きだった人は、きっと好きになる本だと思う。人より生きづらさを感じるからこそ見えるもの、わかること。どこか暗いけど必要最低限の明るさのある部屋にいるような心地良さ。高校生だった頃の自分に贈りたい一冊だったなぁ…と
     ちょうど春休み、物語と併せて季節の移り変わ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2024年03月25日

    リアルで苦しくてしんどい事柄をこんなに優しく暖かく描くことって出来るんだ。
    上映開始からしばらく経ってるけど、映画も見てみたいと思った。まだやってるとこ近くにあるかな。

    0

    Posted by ブクログ 2024年03月23日

    パニック障害を持つ山添さんが最初はとても暗かったのに最後は前向いて前に進もうと少しずつ明るくなっていったのがすごい伝わってきた!これ凄い!

    深沢さんが”生きがいを見つけるのは難しいけど、楽しみは簡単に作れる。”って書いてあって、深沢さんが山添さんのためにたくさん楽しみを作ってるところがすごい心温ま...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2024年03月21日

    めちゃくちゃ感動した!最後のページを読み終えたときに、涙腺がふっと緩んだ。
    PMSもパニック障害も、見た目は普通だし、発作以外は何ともないから、気づかれにくい。でもかなり辛い症状。そんなところをお互いわかりあえる関係が素敵だし、ひととひととの支え合いを思い出させてくれた一冊

    0

    Posted by ブクログ 2024年03月10日

    自分の辛さをわかってくれる人がいる、また、相手の気持ちもわかるから助けたくなる、気を遣わなくても済む、なんでも言える、気楽に過ごせる。
    読んでいて、自分の心も軽くなって行くのを感じました。

    0

夜明けのすべて の詳細情報

  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    水鈴社
  • ページ数
    272ページ
  • 電子版発売日
    2020年10月22日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    1MB
  • 映画化

    「夜明けのすべて」

    2024年2月9日公開
    出演:松村北斗、上白石萌音、渋川清彦

閲覧環境

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